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なんでも屋さんと、なんでもできない屋さん

この前プライベートでお会いした人が
かなりのなんでも屋さんで、
指示されたことは基本なんでもお仕事としてやってるという。


その人とは数年前からずっと会ってみたかったのだが、
なかなかタイミングが合わずに会えなくて、
そんな中、とあるバーで偶然会うことができた。

彼は撮影も画像編集も動画編集も
デザインもパンフレット作成もライティングも
照明も俳優も裏方もなんでもできるらしい。


純粋にすごい、と思った。器用すぎる。


そして同時にこう思った。


「何を依頼すればいいの?」

彼はなんでもできる。


話を聞くと、料理や掃除も得意だし、
SNS運用も自己ブランディングもバッチリである。

逆にできないことの方が少ないんじゃないか。

でも、多すぎるのだ。

専門領域が分からない。

一体何をしてる人で、何を依頼すればいいのか困惑する。


多すぎることで可能性が狭まるパターンも
あるんじゃないか?という仮説を立てた。

もしかしたら。

僕の専門領域はSNSマーケ、文章である。

これでもまだ、多いと思っている。

なんの人?と聞かれると
言葉を詰まらせる時があるのだ。

例えば、

「ええと、自分はTwitterが得意で、
企業のTwitterのコンサルティングをしています。
Twitterの専門家ですね」

みたいな自己紹介の方が記憶に残りやすいし、
いざという時に依頼しやすい。


1つ尖っている方が、
覚えてもらいやすいし、思い出してもらいやすいのだ。

僕も昔、自分を大きく見せたくて、
「いろいろやってます!◯◯と◯◯と◯◯と…」
と多くのことをたくさん言ってきた。

ふと連絡がきた回数を思い返すと、ほぼ0だったように思う。


「結局この人は何が得意なんだ?」
と思われていたに違いない。


これは仕事以外のシーンでも一緒で、
例えば最近、完全プライベートで、
ガジェットに強い人に出会った。

「ほかはポンコツだけどガジェットだけは強いんです。
玄関とかも自動で開くようにしたり、PCを自分で直したり、
そういうことばかりしてます」

みたいな。

僕は、「ガジェット系はかなり弱いので、
困ったときはぜひ相談させてください」と言った。


きっと近いうちにまた連絡するだろう。


人間関係はある意味トレードである。交換。


相手が何を求めているのか?を見極め、
欲しがってるものを差し出す。


そうすることで、相手からも貰うことができる。

交換なのだ。

でも、最初の見せ方がなんでも屋さんだと、
たしかに交換の手札はたくさんありそうに見えるが、
結局お互い何を交換したらいいか分からなくなる。

(例外もあるとは思うが)

だからなんでも屋さんの人は、
相手が困惑しないように、
状況に応じてカードを1つか2つ、見せる。

そして印象に残らせる。

そうやって交換していけば、
どんどん相手も自分も豊かになっていく。

なんでもできない屋さんは、
何か1つ得意分野を決めて、それをカードとして差し出す。


例えば僕なら、ダーツが得意であり、
これも立派なカードである。

仮に僕が何もできない人間だったとしても、
ダーツがあることで新しい出会いを獲得したり、
いい人間関係を築くこともできる。


例えばこの前、
とあるバーで集まりがあった時、
みんなでダーツをやる流れになった。

その中で一人の経営者が、

「俺も最近ダーツを始めたんだけど、全然うまくならなくて。
ぜひ教えてほしい」

と言ってきた。


ダーツというカードがなかったら、
彼と一対一で近づくことはできなかったと思う。

ステージが違いすぎるからだ。
(相手は年商10億超えの社長)


なんでも屋さんってすごいね、いいよね、
みたいな雰囲気を感じる時もあるが、
自己紹介のしかたや見せ方によっては逆効果になりうるということ、

そしてなんでもできない屋さんだとしても、
何か1つ手札に加えておくだけで
新しい人間関係が手に入りやすくなるということ、

ぜひ覚えておいてほしいなと思う。


−ブログやメルマガに書くまでもない話
(by 20代起業家)

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