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心のブレーキを外すためのワークを紹介|#014

『目標達成の駆け込み寺』主宰 佐々木 邦治 です。

前回、#013では自分に負けてしまう、心の奥底にある本当の原因についてお伝えしました。

そして、成功、目的・目標達成すると背負うリスク、デメリットに気付けず、心の準備ができていなければ、成功、目的・目標達成することができないことをお伝えしました。

今回は、自分で自分の行動にブレーキをかけてしまう原因を特定し、解消するワークとそのやり方についてお伝えいたします。


1.人は今の環境が変わることを無意識で止めているという現実を直視できるようになるまで、変わることはできない。

第1章のタイトルが随分と長くなってしまいました。

自分が変わるためには、
成功、目的・目標達成できる自分に変わるためには、
心のブレーキの原因を直視し、解消しなければなりません。

別の言い方をします。

成功、目的・目標達成すると背負うリスク、デメリットが何かを特定し、
受け入れられるまでは、
成功、目的・目標達成をすることはできません。

これは、心理療法である認知行動療法を使うことで、
心のブレーキを特定し、解決を図ることができます。

2.認知行動療法とは

認知行動療法(Cognitive Behavior Therapy)はCBTとも呼ばれ、ストレスなどで固まって狭くなってしまった考えや行動を、自分の力で柔らかくときほぐし、自由に考えたり行動したりするのを手伝う心理療法です。

認知行動療法は基本的には専門家と一緒に行うものですが、一人で取り組むことも可能です。
具体的には、不安感や不快感を抱いたときの状況や自分の行動、とっさに浮かんだ考え(自動思考)を記録する思考記録などが挙げられます。
手書きはもちろん、スマートフォンのアプリなどを利用してもかまいません。

認知には、何かの出来事があった時に瞬間的に浮かぶ考えやイメージがあり「自動思考」と呼ば れています。
「自動思考」が生まれるとそれによって、いろいろ気持ちが動き行動することになります。
ストレスに対して強い心を育てるためには「自動思考」に気付いて、それに働きかける事が役立ちます。

3.心のブレーキを特定し、解決を図ることができるワークを紹介

認知行動療法では、「自動思考」を記録し、それに働きかけていくための思考をしていく筆記形式のワークが一般的です。

しかし、この記事は、成功、目的・目標達成することが目的なので、
思考のクセや歪みに気づき、修正していくワークではなく、
一人で実践可能で、心のブレーキに直接的に働きかけていくことのできる、
佐々木がアレンジしたワークをお伝えします。

上図のように、
・目的・目標設定
・目的・目標を達成した時のメリット
・目的・目標が達成できなかったときのデメリット
・目的・目標が達成できた時のデメリット
4項目を書くことのできる表を作成してください。

紙に手書きでワークに取り組まれてもいいですし、
エクセルやスプレッドシートなどで表を作成し、キーボードで入力されても構いません。

4.ワークのやり方

以下、やり方を順番にお伝えします。

① 目的・目標設定をする
すでに設定していれば、それを書きます。

② 目的・目標を達成した時のメリットを、いくつか書く
無理をして、数を稼がなくて大丈夫です。

③ ②で書いた目的・目標を達成した時のメリット1つに対し、そのメリットを得られなかったときのデメリットについて思いつく限り書いていく

④ ②で書いた目的・目標を達成した時のメリットすべてに対し、そのメリットを得られなかったときのデメリットを思いつく限り書いていく

⑤ 目的・目標が達成できた時のデメリットを、思いつく限り書いていく
その時、②、③、④で書き出した項目を参考にして書き出しても構いません。
また、思いつかなければ、
前回の記事 #013
自分に負けてしまう、心の奥底にある本当の原因について|#013
5.成功、目的・目標達成をすると背負うリスク、デメリットとは?
参考にしてください。

5.ワークの各項目に取り組む意味について

① 目的・目標設定をすることについて
目的・目標を達成するための行動を止めてしまう心のブレーキを特定するために、ここは必ず設定してください。
人は必ず心のブレーキとなる原因を抱えています。
しかし、実生活や人間関係の構築、ビジネスを進めていくのに影響しないのであれば、
心のブレーキの原因に向き合う必要は、ここではありません。

② 目的・目標を達成した時のメリットを書く理由は、
メリットをしっかりと認識し、
目的がズレていないことを確認し、
それを進めるためのマインドセットをするためです。

③ ②で書いた目的・目標を達成した時のメリットに対し、そのメリットを得られなかったときのデメリットを書くのは、
目的・目標を達成するメリットとデメリットの両方を認識して、
目的・目標設定に対する必要性、重要度、モティベーションを上げるために明確にします。

④ 目的・目標を達成した時のメリットについて書きだしたこと、
すべてに対して、そのメリットを得られなかったときのデメリットを書いていくと、同じデメリットを思いつくかもしれません。
それは、全く構いません。
違うメリットに対して、同じデメリットを感じることは通常起こりえることです。
気にしないでワークを進めてください。
同じデメリットを感じるということは、それが、心のブレーキの原因になっている可能性もあります。
後で分かるように、チェックしておきましょう。

⑤ 目的・目標が達成できた時のデメリットを書く理由は、
自分の意志で成功したい、目的・目標達成をしたいと思っていても、
心の奥底では、現状維持を望んでいることはあります。
とてもよくあります。
そして、自分で気づいてないことが殆どです。
その、自分では気づいていない、現状維持を無意識に望んでしまう理由をここで言語化します。
自分でも気付いていないことに気付き、それを言語化するのは、
1度や2度のトライでは出てきません。
根気強く取り組んでください。

6.ワークを終えてからやること

このワークをやるだけで心のブレーキの原因に行き着くことはありません。

ここからは、自分の感覚や、感情の動きに注視してください。

⑤ 目的・目標が達成できた時のデメリットを、思いつく限り書いていく

ここで書いた時に、
「ハッ」となったり、
心が「ズキン」と痛んだり、
不快な気持ちになるなど、
明らかに通常の反応とは違う心の抵抗を感じるときがあります。

それが、心のブレーキの原因である可能性が高いです。

心のブレーキの原因である可能性が高い項目について、もっと深堀りをしていってください。

【例】
ビジネスが成功すると、自分のことを妬む人がでてくる。その対応をやりたくない。

この【例】をテーマとして、
・自分にとってのメリット
・自分にとってのデメリット
・メリットとなった時に起こりうるデメリット
と書き出してみて下さい。

この項目で書きづらければ、メリットとデメリットだけでも構いません。

このワークは1度や2度やったからといって、心のブレーキに辿り着くことはほとんどありません。
何度も繰り返して行ってください。
最低でも30分以上は継続してワークをする時間を取りましょう。

なぜならば、今まで、自分が気付かないように心の奥底に蓋をして、しまい込んでいたものです。
そう簡単に見つけられないし、ぶち当たったとしても、無意識でスルーしてしまうこともあります。

また、意識の時間軸が逆に動き、幼少期の自分のことを思い返したりして、とても辛くなることがあります。
そうなった時は、思考が停止することがあると思います。
その時は、「辛い・・・」を書き続けても構いません。
勇気があれば、どうして辛いと感じるのか、心を深掘っていっても構いません。
コツはペン、もしくは、タイピングを止めないことです。

根気強く取り組んでください。

このワークを続けていくうちに、自分の心のブレーキの原因に、突如としてぶつかり、それを認めるしかない時がやってきます。

7.心のブレーキの原因かもしれない項目にぶつかった時にやること

【例】
・その1
幼少期に親から「あんたは私の息子なんだから、頭が良い訳ないでしょ!もっと勉強をしなさい」と言われ傷ついた。
・その2
友達から、「成績がちょっと良くなったからって威張るな!」と仲間外れにされた。

原因その1、または、原因その2を持ち続けて、目的・目標達成のためにメリットがあるのか。
そもそも、原因その1、または、原因その2で、自分が傷ついている必要があるのか。
と、
この傷ついた原因その1、または、原因その2、の自分にとってのメリットとデメリットを切り口として、
・それを持ち続ける必要があるのかどうか?
・目的・目標達成のためにメリットがあるのか?
自分が納得するまで、何度でも書き続けてください。

これは1日では終わらないかもしれません。
佐々木は1週間、毎日30分以上、1つのテーマで書き続けたことがあります。

3年前に辿りついた原因に対し、自分で納得できないから今でも書き続けていることがあります。

佐々木は人から批判されることに対し、過剰反応してしまいます。
要は、嫌われたくないんです。

この原因は、まだ、見つけられてません。

しかし、人から批判されていると感じる80%は思い込みであり、単にその人は意見を言っているだけだ、というデータや、
そもそも、すべての人と分かり合い仲良くすることは不可能である。
そういう人には近づかないようにすること。
その方がお互いのためである、
ということ、を思い出したら感じていることを書き出すようにしています。

自分の心の中にあることを言語化して、表に出すこと、
この記事では書き出すこととしてお伝えしています。

これを続ければ、
それを受け入れるために、自分で何とか対処しようという心の力が生まれてきます。
その力を信じて、書き出すことを続けてください。

一つ、書き出し続けることのメリットをお伝えします。

モヤモヤしている原因や感情を書き出すことで、
その原因や負の感情エネルギーを焼却してゼロにしてしまうという心の作用があります。
ただ書き出すだけでも、書き出し続ければ心がスッと解放される時がきます。
このメリットだけでも、労力に値する心の効果はあります。

8.最後に

成功、目的・目標達成すると背負うリスク、デメリットを
自分で認識し、
受け入れられるまで成功、目的・目標達成はできない。
または、届かない。


このことをはっきりと認識しておいてください。


長文を最後までお読みくださり、ありがとうございます。

次回は「これからの時代の目的・目標設定法」をお伝えします。

次回の投稿を楽しみにお待ちいただければ幸いです。


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