九鬼祭

2023/9/16〜11/12に洞川温泉郷(奈良県吉野郡天川村洞川)で開催する「九鬼祭…

九鬼祭

2023/9/16〜11/12に洞川温泉郷(奈良県吉野郡天川村洞川)で開催する「九鬼祭(くかみまつり)」の創作に関するnoteページです。 https://kukamimatsuri.wixsite.com/dorogawa

最近の記事

【作品No.8】 山田悠 × 山﨑千里

作品No.8 山田悠 × 山﨑千里 泥は未来の器をはらんでいる 粘土 展示場所:こまどり射的場 「泥は未来の器をはらんでいる」は、洞川の土から粘土をつくり、その粘土で洞川の女の人たちに山に似た形をつくってもらった参加型の作品です。土は水谷工務店の土場を作る際に出た赤土で、水を加えて混ぜることで砂利と小石と粘土とに分け、粘土の部分を使用しました。 創作パートナーである山﨑千里さんと私は、作品タイトルにもなっている谷川俊太郎さんの詩文を読み、女の人の持つエネルギーや生命力

    • 【作品No.14】 林敬庸 × 岡田悦雄

      作品No.14 林敬庸 × 岡田悦雄 魚籃橋 桧、松 展示場所:龍泉寺 「冷えた大地を地衣はぬくめるだろうか」の詩から、過去大火により沢山の物を失った龍泉寺に何かを復刻したい想いを院主さんに伝え、昔そこにあった橋の再築に挑むことになった。龍泉寺に似合ったデザインとデジタル技術を使った彫刻を入れ木を刻む。 龍泉寺境内にある心字池(しんじいけ)の中に祀られている魚籃観音、いつ、なぜ龍泉寺に魚籃観音像があるのかは不明なようだ。 龍泉寺の歴史と日本建築の文化を感じ、魚籃観

      • 【作品No.1】 菅野麻依子 × 赤井正人

        作品No.1 菅野麻依子 × 赤井正人 風の結界−ふぉんだじえじえ 檜(天川産間伐材)、鉄 展示場所:めんめらの森の入口(洞川温泉センター駐車場) 私は谷川さんからいただいた言葉から、「感情転移」について想った。コラボレーションの相手は、先祖代々天川村洞川区に居住している、木彫作家の赤井正人さんである。そして、必然的に私たちは木彫の作品を創り合うことになった。 天川村洞川区をリサーチし、身体との関係を熟考した結果設置場所が決まった。設置場所「めんめらの森入口」の道に

        • 【作品No.4】 国本泰英 × 小野田阿紗

          作品No.4 国本泰英 × 小野田阿紗 波と表面 インク 展示場所:丸谷家 山々から放たれた「蒸気」が洞川のまちをゆっくりと包み込んでいく。きっと長い間繰り返されてきたこの現象を、苔生した倒木の森に比喩したのが、2021年「MIND TRAIL」で制作した作品「奥の稜線」だ。 しかし、谷川俊太郎さんの詩は見透かすように「まだ早い。焦らなくていい。」とささやきかけてくる。そう受け取った私は、もう一度「蒸気」の揺れるあの眺めを思い出しながら“抱きしめる”方法を探し始めた。

        【作品No.8】 山田悠 × 山﨑千里

          【作品No.9】 木村充伯 × 大西文子

          作品No.9 木村充伯 × 大西文子 輝く鉱石とわたし どちらが 透明樹脂、LED 展示場所:あたらしや旅館 鉱石は何年にも渡ってそこから動けない、動くものが羨ましい。 鉱石は誰からも大切にされ、誰かに渡る奇跡があり、語り継がれる。 しかし鉱石は意思を持たず、なされるがまま。 輝く鉱石のほうがいいのか、好きなところに行けて、好きなことができる私たちのほうがいいのか。 という鉱石とわたし(人)の自問自答は続く。 輝く鉱石を擬人化して、あたらしや旅館の池にいる動く金魚と関連

          【作品No.9】 木村充伯 × 大西文子

          【作品No.6, 11】 菊池宏子 × 松谷美登里 × 松谷光尚

          作品No.6, 11 菊池宏子 × 松谷美登里 × 松谷光尚 いつかこの瞬間を名付ける日まで 糸、木綿布、桐、ガラス瓶、金平糖 展示場所:更谷酒店、松谷清造本舗 「いつかこの瞬間を名付ける日まで」は、谷川氏の詩文を足がかりに、洞川で生まれ育った松谷美登里との対話が基盤となった参加型作品だ。彼女の実家・更谷酒店と日々の拠点となる松谷清造本舗が舞台となる。美登里の夫・松谷光尚も加わり、写真を通じて彼らの人生を振り返ると、忘れかけていた大切な瞬間が蘇り、封印されていた感情や「

          【作品No.6, 11】 菊池宏子 × 松谷美登里 × 松谷光尚

          【作品No.7】 金子未弥 × 大西佐美雄 × 大西正子 × さすけ

          作品No.7 金子未弥 × 大西佐美雄 × 大西正子 × さすけ 見たことのない山の空気をひとくち 紙、インク、木 展示場所:自家焙煎珈琲佐助 女人禁制で私が入ることができない大峯山を知った時、入れないが故に強く憧れて、世界にそんな場所があることが少し嬉しくなりました。山頂にあるというお寺や、道中でのしきたりの話は、どこか架空の物語の一部のように感じられて、ふわふわとしたまま私の空想の域を越えることはできないのです。   ある時、自家焙煎珈琲佐助のマスターがかつて大峯

          【作品No.7】 金子未弥 × 大西佐美雄 × 大西正子 × さすけ

          【作品No.2, 3】 覚 和歌子 × 増谷英樹 × 中山聡美

          作品No.2, 3 覚 和歌子 × 増谷英樹 × 中山聡美 鬼みくじ  〜  言葉の来るところ 和紙、檜、墨、インク 展示場所:ひらべん茶屋<鬼いもにじり>パッケージ内、増谷邸格子窓 谷川俊太郎さんの詩文を受けて、『私』というたったひとつの主体とそこを起点に無限に存在する可能性の多次元宇宙を発想しました。 『私』は夥しい数の可能性宇宙のうちから一つを選択するのか、それとも実は『私』がそれに選択されているのか。その関係はたくさんの言葉の中からある日ある時たった一つの言葉

          【作品No.2, 3】 覚 和歌子 × 増谷英樹 × 中山聡美

          【作品No.5, 10, 12, 13】 上野千蔵 × 京谷友明

          作品No.5, 10, 12, 13 上野千蔵 × 京谷友明 ひとみる山 インクジェットプリント、和紙 展示場所:吉野勝造商店、紀伊國屋旅館、西浦清六本舗、上辻 一から始めない 好きから始める 僕はこの言葉から「分けるのではなく、心奪われるものと重なり合う」というメッセージを受けとりました。人は無数の命と記憶が幾重にも重るモンタージュだと思います。過去と今、見るものと見られるもの、視えるものと視えないもの。 そんなあわいに一つの線を引くのではなく、互いに重なり合いたい。

          【作品No.5, 10, 12, 13】 上野千蔵 × 京谷友明