049 始終「惑う」ことばかりですが

今どき「論語」なんて流行っていないと思いますが、「40にして惑わず(不惑)、50にして天命を知る、60にして耳に順う、70にして心の欲する所に従えども矩を踰えず」というのは、一度くらい聞いたことがあるのでは。

平均寿命が違うよ、と言ってくださったアナタ、あなたは偉い。そう、紀元前500年頃の時代を生きていた孔子は、73歳か74歳で生涯を閉じています。

つまり、あんまり今と変わらないじゃーん。。。

でも、世の中、惑うことばかりですね。それに、70過ぎて、人を惑わすようなことばかり言ったりやっているひともいるし。。。

先日、東アジア史を研究されているという名誉教授が来店されたので、現在、ボクの頭を悩ませている難問について訊いてみました。彼は、月に一度、車で関西に出かけて、孫の面倒を見ているというのです。質問するのに、ピッタリじゃん!

「ボクの孫が、トランプや双六をする前に、もし私が負けたら大泣きするからね~、と脅すんですよ。ちょっと、将来が心配じゃないですか」

「それは、何ら問題ないでしょう。そういうもんですよぉ」

あれ?

あまりに、あっさりと解決してしまいました。ほんとうかなぁ。。。

そこで、もう一つ訊いてみました。

「任那に日本府があったとか、なかたっとか、決着はついているんですか」

「研究者の間では、なかっただろうということになっています」

「ボクたちの教科書には、任那に日本府ってハッキリ書いてありましたよ。そういう文献があったんじゃないんですか」

「いや、中国も朝鮮半島も、何度も北方民族から侵略されて王朝が変わっています。そのたび、史書が燃やされ、失われています」

「ええー。。。中島敦を卒論でやったのですが、『李陵』とか読むと、司馬遷は王朝が変わっても、歴史という真実を残そうと宦官になっても戦ったんじゃなかったっけ…」

「それは幻想です。つい数十年前も、過酷なまでに歴史を抹殺していましたよ。どうやら、日本人だけが変わっているといいますか。いまだに、古い民家の蔵とかから、何百年も前の文書とかが出てきますが、これだけ物持ちのいい民族はいませんよ」

「は~」

なら、つい何年か前の文書が何故、国会に出せないのか、、、という話は今日の本題ではないので、横に置いておいて。。。

今回のコロナ騒動について、ボクは2人の専門家の間と、スウェーデンのやり方の間を揺れ動いています。スウェーデンについては何度か書いた気がするので、今日は2人の専門家の最新の話題を紹介しましょう。

高橋泰国際医療福祉大学教授の「感染7段階モデル」と、暴露は国民の3割、98%はほぼ無症状という試算については「高齢者住宅新聞」のインタビューや東洋経済onlineでお読みいただけます。11月の東洋経済onlineの記事では、その後の新しいデータも取り入れた再検証をしていて、いずれにしろ、欧米や中南米ほどの事態にはならないように読めます。

一方、沖縄の最前線で、これ以上感染を広げないため粉骨砕身している高山義浩先生のSNSからは、緩みがちなボクの頭を叱咤する言葉が続きます。特に、昨日、どこかの総理大臣が会食は4人以下で、食事を口に入れるとき以外はマスクするようにと言ったことに反応して、次のようにカウンターパンチを放ったのはアッパレ、唸ってしまいました。

『いや、総理ちがいます。東京など急速に感染が広がっている地域では、落ち着くまでのあいだ「一緒に食事をするのは家族など固定された親しい人のみとし、不特定の人との会食については控えましょう」です。飲食時のマスク着用などザルですよ。もう一度言います。そんなもんザルです。』

さらに続けて、コメントを加えているのですが、<以下、コメ①>
『次はこれが来るのではないかと震えている
https://www.bbc.com/japanese/53764319 感染症流行時のセックス、マスクをして対面しない姿勢で 英財団が推奨 BBCニュース』

さらに続けて、コメントを加えて、<以下、コメ②>
『ちなみに、独居の中年男性にとって、いきつけのスナックのママが「固定された人」であることを・・・ 私は容認します。』

ほんと、素晴らしい医療関係者ですよね。コロナと生きなければならない時代にあって、こういう先生が沖縄にいてくれることを嬉しく思います。これまで、沖縄には何も応えてこなかった本土の人間として。

でも、<コメ①>については、ボクが論評を加えることは何一つありませんが、<コメ②>については、いつか訊いてみたい気がします。

独居の中年男性にとって、いきつけのスナックのママが「固定された人」であることを容認するってことは、いきつけのスナックのママが、ボクのような男(マスター)である場合も、容認してもらえるのかなぁ。。。

それに、来てくださる常連や、コロナ騒動になってから来られるようになったお客さんの中には、独居の中年男性だけでなく、独居の女性や、夫婦もいたりします。

それでも、ボクは「固定された人」として容認してもらえるのでしょうか。

ボクは、ぜひ、そうであってほしいと思いつつ、今日も店を開けています。店は閑古鳥が鳴いていて、ガラガラに空いていますが。

11月28日(土)15時からに決まったイベント【小さな声で話そう】は、このコロナ騒動について自分で調べたことを話してくれる若い佐藤さんと、この国の不寛容の先にありうる未来ついて話してくれる友人と、小さな声で歌うシャンソンの時代があったことについて話すボクと、さらに初めて店に来てくださる方が2名も。

そうだよね、こんな時だからこそ、小さな声に耳を傾けようって人がいるんだ、と少し嬉しくなりました。

一方、11月23日(月祝)12時からの【話食マルシェ:筑西市編】は、あまり参加者が増えていません。

食糧難の解決にとダチョウ牧場を始めた青年と繋いで
①ダチョウ
②ジビエ(十勝のヒグマ、宮古島のキジバト)
③有機栽培の野菜
④合鴨農法米
⑤平飼有精卵(とくれば、究極の玉子かけごはん?)
といった料理の数々に加えて
⑤合鴨農法米で作った日本酒「笑鴨」
⑥日本ワイン
などが飲み放題の、魅力的なイベントなのになぁ。。。

マスクをしながらでもいいから、固定された人として、この生きにくい時代を繋がって、ひとときだけでも一緒に過そうじゃないですか。

「固定された人」が必要な人はぜひいらっしゃってください。


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