苦労は買ってでもしろ?断捨離をしてワナビーから抜け出せた話
家計簿をつけている。「食費」「その他」「趣味・自己投資」の3つしか項目のないオリジナルものだ。
その作り方については詳しくはマガジン【オタクの家計簿】を見て欲しい。記事の最後にリンクを貼っておくので。
期末で年間払いのサブスクリプションサービスが支払いの時期なので、これらの固定費を見直すとともに消費を少し削るべくここ半年の支出を見直した。
結論として削れるものはあまりなかった。
外食費も衣料費も削れるところは大体削ってしまった後なので後は書籍代ぐらいだ。
随分お金の使い方が上手くなったよなと思った。
そしてこれから書籍代を削るとしたら、今まで誰かにすがって知恵をもらっていた部分を自分の頭で考えることに切り替えていくことで実現出来るかなと考えている。
具体的にはノートとか手帳の使い方に関するものだ。日本で現行販売されている書籍は大体読んでしまったし、そこに書かれているよりも自分の方が深く使えているとさえ感じる。守破離の破の段階に来ているのだと感じた。
そんな感じでこれからはお金で解決していた知識や知恵に関する問題を自分の頭、自分の知恵で解決していくことにしていこうと思う。
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思えば遠くへ来たものだ。
家計簿を始めたころ、本当にお金に困っていた頃のことをふと思い出した。
2008年頃のことだったはずだ。帳簿はもう残っていない。まとめて処分してしまった。3分割家計簿を始めたころで科目もぐちゃぐちゃだし今と傾向が違いすぎるので、データ分析するにも役に立たないから。
あの頃は汚い部屋が嫌で一番安いコーヒーショップに行っては美味しくもないブラックコーヒーをすすりながら日々どうやったら切り詰められるかばかり考えていた。
しんどかったけれど楽しかったよなと思った。充実していた。
お金に苦労した経験はものすごく自分の身になった。
一番は自分で考える力が身についた。お金に困っていなかったら工夫することもしなかっただろう。お金そのものが好きな訳ではなくてお金を使って自由とか夢とかを買う事が好きだからだ。そのことに気が付いたのも家計簿をつけるようになったから。
家計簿をつけ始めたころはただひたすらに消費したものをメモしていた感じだったが、三分割家計簿に出会って「分析する」という事を覚えた。
分析して何にお金を使っているのか、それで自分は「何を」買おうとしているのか。私にとってお金と引き換えにしても欲しい幸せってなんだろうと考えた。
そして可処分所得のほとんどをイラスト関係の教則本か、ビジネス関係の自己啓発本に突っ込んでいる事が分かったのだ。
私は成功したかった。尊敬と金銭的自由が欲しかったのだ。
私は自分で思っているよりずっと上昇志向が強かったのだ。それでいてくすぶっている。色々な人の話を聞きすぎて、いや、聞きかじりすぎて、迷ってしまっていたのだ。
聞くだけ聞いて行動しない。いわゆる「やらない人」そのものだったのだ。
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2020年の冬の入り、部屋を大幅に模様替えするにあたって、収納を半分に減らした。
それに伴って書籍も大幅に処分した。幅を取って部屋を占拠していたイラスト教則本と自己啓発本を出来る限り手放してみた。これが有れば、成功できるかも?誰かに褒めてもらえるかも?と思って買い込んだ本を手放したのだ。本当に好きな画集を少しだけ残して。
すると本当に自分が好きなものが見えてきた。
そして不思議なことに、人から求められるものをやってみようという気になったのだ。
それまで私は人から認められたいと強く思いながら、同時に自分の好きな事しか出来ないしそれに固執していた。やらなければと頭では分かっているが行動できずにいたのだ。
その代表的なものがイラストである。才能が無いと分かっていながら、Twitterに日々流れてくる超絶技巧のキラキラとしたイラストとそれを描く人々に憧れを抱いていた。
自分の夢ばかりに固執するのではなく、もう少し人に求められるもの、自分の得意なことに目を向けてみようという気になったのだ。
不思議なものである。
将来のこと、自分が死んだあとのことを考えるようになった。すると欲が出てきたのだ。
いや、欲はいままでも有った。ただ自分には叶えられない贅沢だと一生懸命諦めていただけである。まずいコーヒーをすすりながら家計簿とにらめっこして。
どうやったら欲しいという気持ちを諦められるか、そればかり考えていた。
あの頃に自分に、もっと夢を見なよと言ってあげたい。若くて才能も時間も有るのに、出来ない自分を嘆いて諦めることに必死だった自分に。
この春(2021年3~5月)は新しい夢をたくさん見て新しいゴールをたくさん設定するとともに、今まで依存してしがみついていたものから少し離れてみようと思う。
それは夢という名を借りたただの執着だったように思う。
そのことに気が付けて、やっと私は真の自由を手に入れるのかも知れないと思った。
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