端歩を生かす工夫

昨日(2021/05/10)行われた第6期叡王戦(木村-都成戦)で面白いアイデアが見られた

4手目44歩から端歩を付くのは振り飛車と雁木を両天秤にする指し方で、近年特に増えたように思う。

対して端歩を受け、均衡を保つのも最近よく見られる応手。
端の位を取られると、先手穴熊vs後手四間飛車に進んだ場合に、端攻めが思った以上に大変とみられているためだと思われる。

端歩の交換が入る場合、後手は雁木に組むことが多いが、先手の早繰り銀が強敵。
これが嫌で、4手目44歩型雁木を嫌うプレーヤーもいる印象

本局では、後手の都成六段が端歩を生かした面白い作戦を見せた

71銀をそのままにして、74歩〜73桂と跳ねたのが新鮮。
端歩の交換があるため、65桂に95角が王手にならない。
75歩には84飛で対応できるようになっている。

本局は以下34歩、同銀、38飛、43金右と進行。
アイデアは面白いが、こうなると左辺と右辺がバランス悪く何となく先手やや良しに思える。

後手としては52金を省いて74歩〜73桂を急ぐなど、さらなる工夫が求められるかもしれない

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?