映画でラッパー疑似体験

はるかに今更ながら8mileを観ました。
そう、エミネムです。

エミネムが出てきて爆発的なヒットをしていた時から何となく彼が怖くて、ずっと避けていました、笑
いきなり全てを捨てて死んでしまいそうな危うさがあったからです。
よく考えると映画なので、話の中の人物として観れて逆に安心感があってよかったです。

話自体は文化が違いすぎて入り込みも共感も全く出来ないのですが、文化への興味とエミネムのラップが凄くてとても観やすかったです。
彼の存在感と、ハングリーで冷えた目に常に惹きつけられていて、本当にスターなのだと感じました。
感じていたヒンヤリとした恐怖の正体を見た気がしました。

全く違う文化や、他人の人生を疑似体験できるのは映画の最高な点の1つだと思っています。
人生をのぞき見しているような不思議な気分です。
でも他人の自分語りはあまり興味が湧かないのに、映画で他人の人生を覗くのは好きってどういうことなんでしょうね。

映像が入るから面白いってこと?
でも成功者の自伝なんかは本でもよく売れるし、みんな読みたがりますね。
今回に関してはエミネムの自伝的物語ということで成功が見えている、所謂ハッピーエンドとわかっているから見たくなるというのもあったのでしょうか。

人は成功者との共通点を無意識のうちに探して安心したり、共感したり、夢を見ているのかもしれません。

8mileに関しては、怒りをリリックに書き溜めるエミネムが結局は努力の人で、白人である故にラップ文化の中でも異質であることを描いています。
学べるところであり、ラップが暗い文化の中から生まれた根源を感じることができます。

エミネムのラップが当たり前に圧巻で、エミネムとわかっているからそこを楽しみに見ることができるし、娯楽として見ることができましたが、全体的に暗く、最後も別に具体的な成功を収めたわけでもないところがリアルで救いのある映画でもなかったと思いました。

エミネムかっこいいの感想とは別に、問題の根源はもっと大きく、一つの解決だけで終わらないところが暗い影を落としていたと感じています。

あの頃とは時代が進んでいますし、彼らにもイカした未来が待っていることを祈っています。
映画がどこまでリアルかもわからない私達に実態はわからないのですが。

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