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石ノ森萬画館の復活

こんばんは、遠藤果林です。
今回は遅い時間に失礼します。

さて、私の出身は岩手県なのですが、お隣の宮城県、石巻市にある建物。
みなさんご存じでしょうか?

その名も「石ノ森萬画館(いしのもりまんがかん)」です。

未来につながる石ノ森ワールド

その名の通り、『サイボーグ009』をはじめ『仮面ライダー』『佐武と市捕物控』など数々のヒット作を生み出し、特撮やアニメーションの世界にも活躍の場を広げる漫画家・石ノ森章太郎の記念館(マンガミュージアム)です。

石ノ森先生は中高生時代、自転車で2 - 3時間かけて石巻市の映画館「岡田劇場」へ通っていたそうです。
このことから、石巻市を第2の故郷としていました。
そのご縁があり、この場所に建てられたそうです。

石ノ森萬画館の外観のデザインは石ノ森先生の原案をもとに、「宇宙船」をイメージして作られています。

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1998年1月28日、石ノ森萬画館の完成を待たずして、60歳という若さでこの世を後にした石ノ森章太郎先生。
石巻市民の有志がその意思を継ぐべく奮起し、署名運動や様々な運動を行う事で、萬画館の建設に向けての機運をさらに加速させたといいます。
そして2001年の7月23日、当時の石巻市長との対談から約6年の歳月を経てついに石ノ森萬画館がオープンしました。

館内にはサイボーグ009や仮面ライダー、人造人間キカイダーなどの有名キャラクターの展示品や石ノ森先生の描いた原画などが展示されています。
ところどころで様々なキャラクターがお出迎えしてくれたり、約5,600冊の図書ライブラリーがあったり、飽きさせない工夫がたくさん。

しかし、こちらの建物は東日本大震災によって大きなダメージを負いました。

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旧北上川の河口に近い中州にあり、津波により1階部分が天井近くまで浸水、建物や配電盤の損傷、瓦礫やヘドロに埋まる、ミュージアムショップの商品が流失するなどの被害を受けます。
1960年に起こったチリ地震による津波の教訓から、1階の天井が8メートルと高めに設計されており、原画の保管や展示は2階、3階部分で行っていたため、館内に収蔵された物品や、避難者への被害はなかったそうです。
とは言え館施設・建物のダメージ及び周辺地域の深刻な被害状況から即座に再館する事は無理と判断。
長期休館を余儀なくされました。

当時、石ノ森萬画館の入り口にはベニヤ板と油性ペンが置かれていて、 全国からここを訪れる方々がメッセージを残していったそうです。

石ノ森萬画館の復活を願う多くの声に応えるように、2012年11月17日に再開館。
2013年2月12日から同年3月22日までの間、館内展示をリニューアルするため再び休館しましたが、同年3月23日に完全再開館を果たしました。

2001年7月23日に開館した石ノ森萬画館は、こうした災害を乗り越えながら今年で20周年を迎えます。
そのため色々な企画を予定しているそうなので、とても楽しみです。
(※流行り病の影響で、変更がある可能性があります。)

ちなみに常設展示だけではなく、展示会やイベント、石巻全体を巻き込んだ町おこしも行われていたりします。

歴史を紡ぎ、今なお親しまれる芸術を感じられる場です。
機会があればぜひ足を運んでみてください。

それではこの記事はここまで。
お読みいただきありがとうございました。

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