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シュガーソングス2023年4月号(創刊号)

岡田奈紀佐さんと道草レスカさんの短歌ユニット。発行・編集は「うみべの喫茶店」となっていて、素敵。ネットプリント。折りたたむと可愛い本になる。

スターフライヤーの機内モニターで二人して観るアタック25

岡田奈紀佐/『Honeymoon,ware』より

「新婚旅行」という特別枠。
図々しくもその旅行中にお茶をご一緒させていただいたので、いつもよりさらに感情移入して読んでしまったかもしれない。非日常の高揚を感じる八首のあとにこの歌が来る。

帰りの飛行機、(恐らく)いつも一緒に見ている番組。だんだん日常に戻ってゆくのを分かっている。日常も悪くない、でも、これは「新婚旅行」という一生に一度の時間。楽しくて幸せで満ち足りていて、そして寂しくて、ちょっと疲れていたりなんかして。そういう情景がぎゅっと詰まっている。
この歌からの最後の一首への繋がり。
でもこの時間も、自然と日常に馴染んでいって何かの折に思い出したり、思い出さなかったりするんだろう。
短いエッセイもとても良かった。何度も読んだ。

側溝にたまった花の花びらの無傷なやつだけ拾い集める

道草レスカ/『The wind knows』より

街を過ぎる風が見た景色。風は、知っている。
もちろん主体がそこに在るのだけれど、
このタイトルに引っ張られてしまうのか、連作八首の絶妙な距離感がそう思わせるのか。

あるある、と思う光景。でもそれを拾い集めたことはない。しかも「無傷」な花びらだけを。きっとほとんど何かしらの傷が付いている。傷のない花びらを選ぶのは大変。手間がかかる。しかしその行為をやらずにいられない心情。傷ついたこころを癒そうとする花やおでんや鳥や犬や木。

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明日、5月21日(日)12:00〜17:00
東京文学フリマ
東京流通センター 第一展示場・第二展示場Fホール
お二人ともが会場にいらっしゃるようです。
この創刊号をお持ちのようです。
これを読んでくださった方に、どうぞ届きますように。

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