レープクーヘンの詩
きみはかわいい。おそろしくかわいいね。かわいいってどれだけ都合よく吐いても、やっぱりきみはかわいい。客観的事実でしかありえないその可愛さがちょっと悔しくて、それでもかわいいと言ってやりたい。馬鹿みたいにカワイイよ。
シナモンの匂いがする、って呟いて一緒に食べたレープクーヘン 、ほら、やっぱりマズイでしょ。不味いよね?と聞けば、でも言うほどマズくない、と笑う。でもさレープクーヘンってクセになる味だよ。きみみたいに。外見に興味ないよって告げた初期のぼくがまるでウソついていたみたい。
噛んだら実はスパイシー。隠し味というには傲慢なほどふんだんに香辛料を使ったからね。長生きするんだよ。
クリスマスの華やかさには誰よりも輝いてみせるけれど、そんなときじゃなくってもいつも大人気なんだよね。いつになったらひとりじめさせてくれる?
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