普通の詩
君は悔しがるかもしれないけれど、君と僕には似たところがあります。
普通、を普通に扱えないところだよ。鏡を見たってウサギとニワトリは違うのに、なんで数え方は同じなの。普通を口に出せば出すほど普通じゃなくなるから、けれども会話を成立させるためには普通を使い通さなきゃ一緒にティータイムもできずに。
フロムが「愛するということ」で仰々しいことを言っておきながら同性愛やアセクシャルを認めない発言をしたとき、目眩をするのが普通である人は正常こそ異常だって体感した。
そんなの立ち位置が違うだけだろ、って殴り返す勇気が俺にはなかったさ。
熱中症になる前に消滅するカキ氷みたいなもので、刹那的に求められたとしても儚い夢に過ぎなかった。人生は激しいメリーゴーランド。白馬の目が淀んでいるのに誰も気づかないのね。
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