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“私の好きな夏の一句” from句具ネプリTALK ROOM完全版

2022年6月21日、夏至に発行し、一週間の期間限定でお楽しみいただいた #句具ネプリ
181名の投句者からいただいた夏の句181句を編んだ、句具の俳句アンソロジーです。

投句者からのアンケートでつくる「TALK ROOM」。
今回は【好きな夏の一句】をテーマに、たくさんの句を寄せていただきました。

誌面の都合上、ご紹介できなかった句もたくさんあるので、こちらでご紹介します!(作者五十音順)

さつきから夕立の端にゐるらしき  飯島晴子

『飯島晴子の百句(奥坂まや著)』より

本当は逢いたし拝復蝉しぐれ  池田澄子

句集『拝復』

蛇苺いつも葉っぱを見忘れる  池田澄子

『いつしか人に生まれて』

じゃんけんで負けて蛍に生まれたの  池田澄子

句集『空の庭』

うまれつき外連のこころ雲の峰  櫂未知子

句集『蒙古斑』

才能がなくてもここに夏銀河  工藤玲音

『わたしを空腹にしないほうがいい』

起立礼着席青葉風過ぎた  神野紗希

句集『星の地図』

カンバスの余白八月十五日  神野紗希

第4回俳句甲子園 最優秀句

おそるべき君等の乳房夏来る  西東三鬼

夕立よ山は木に選ばれてゐる  佐藤文香

句集『菊は雪』

羅や人悲します恋をして  鈴木真砂女

句集『生簀籠』

千年やそよぐ美貌の夏帽子  攝津幸彦

句集『姉にアネモネ』

春の月ありしところに梅雨の月  高野素十

明易く姫が人魚に戻る刻  鷹羽狩行

夏の蝶日かげひなたと飛びにけり  高浜虚子

火の山の裾に夏帽振る別れ  高浜虚子

分け入っても分け入っても青い山  種田山頭火

鍛冶の火を浴びて四葩の静かかな  富安風生

『ハンディ版 入門歳時記(角川書店)』より

夏草やどれでもよくて墓拝む  長嶋有

句集『春のお辞儀』

飛込の途中たましひ遅れけり  中原道夫

句集『アルデンテ』

葉ずれみな言の葉となる五月かな 堀本裕樹

句集『熊野曼荼羅』

六月を奇麗な風の吹くことよ  正岡子規

夏草や兵どもが夢の跡  松尾芭蕉

閑さや岩にしみ入る蟬の声  松尾芭蕉

夏痩せて嫌ひなものは嫌ひなり  三橋鷹女

まだマシなTシャツを貸す夜の雷  村上健志

MBS系『プレバト!!』

祖母山も傾山も夕立かな  山口青邨

『雑草園 処女句集全集』

自転車のサドル灼けをりそれに乗る  山本一歩

『谺』

「句具ネプリ 夏至」の誌面で紹介した「好きな夏の一句」はこちら。

ちなみに、人気だったのは4名の方が推してくださった
「夏草や兵どもが夢の跡(松尾芭蕉)」
「じゃんけんで負けて蛍に生まれたの(池田澄子)」
でした。

みなさま、ありがとうございました!

※敬称略


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