「句具ネプリ-秋分-」の感想まとめ
2021年9月23日、秋分の日に発行した、第三号の「句具ネプリ」。
148人からの148句の作品が集まり、読み応えたっぷりのネプリになりました。
#句具ネプリ のタグにたくさん感想が集まっていましたので、こちらで、時系列で一挙にご紹介します。
タグは全て拾っているつもりですが、もし漏れや重複があればご連絡いただければ修正や追加します！
今回から無料ダウンロードもあり、たくさんの方にご覧いただきました。
コンビニプリント115回、無料ダウンロード142回で、のべ257冊が旅立っていったことになります。みなさんありがとうございました。
好きな句や感想はもちろん、素敵に製本してくださったり、色を塗ったりしてアレンジしてくれた写真も多く、それもとても嬉しかったです！
句具ネプリ-秋分-に集まった、たくさんの感想
菱の実のひとつひとつに鬼の顔／みづちみわ
— 小谷由果 (@cotaniyuca) September 22, 2021
菱の実を見たことがなかったけれど、検索してみるとまさに鬼瓦のよう。この実の造形美はたしかに詠まずにはいられないと思う。#句具ネプリ
マリンバはからころ風の吾亦紅／夏湖乃
— 小谷由果 (@cotaniyuca) September 22, 2021
マリンバのバチの先にはカラフルな毛糸が巻いてあって、その姿はまるで吾亦紅。マリンバの細やかで丸みのある音色が風にのって聞こえてくるよう。#句具ネプリ
林檎かもしれず言霊かもしれず／中村想吉
— 小谷由果 (@cotaniyuca) September 22, 2021
林檎に霊を感じている私としては見逃せない句。そう感じている方が他にもいるという共感が嬉しい。きっと他にもいるはず。#句具ネプリ
秋蟬やセントラルパークの静寂／迫久鯨
— 小谷由果 (@cotaniyuca) September 23, 2021
ニューヨークにも秋蝉はいるのだろうか。コロナで人の少なくなった公園の静寂が、蝉の声によって際立つ。しかもそれが秋なのでより寂しさが感じられる。#句具ネプリ
雁瘡や掻きつ乳やる妻の背／円水
— 小谷由果 (@cotaniyuca) September 23, 2021
雁瘡や、で切らなくても良いとは思うが、乳をやる妻の背に雁瘡という季感を見出しているのが面白い。母乳の出ない夫の手持ち無沙汰と妻への愛の目を感じる。#句具ネプリ
ふいに耳鳴り秋の渚の明るさに／南幸佑
— 小谷由果 (@cotaniyuca) September 23, 2021
秋の渚は、天が高く青々として空気が澄み、他の季節より明るく感じられる。その明るさと空間の広さに、耳鳴りが連動するよう。音と光の連動。#句具ネプリ
#句具ネプリ 秋の気になった句その１
— 正山小種｜マサヤマオグサ (@moshiko604) September 23, 2021
霧のなか霧にならねば息できず／堀田季何
うつかりと星座にされかけるきのこ／土井探花
無花果のいづれも沼を向いてゐる／舘野まひろ
星月夜ミニマリストの残すもの／香田ちり
新涼やドイツ語の辞書立ち読みす／小澤ほのか
眞子さまのことが心配白芙蓉／千野千佳
#句具ネプリ 秋の気になった句 その２
— 正山小種｜マサヤマオグサ (@moshiko604) September 23, 2021
窓拭きの横つ飛びしてビルの秋／濱ノ霞
この星で最後の朝の芒原／友定洸太
天の川訳者で違ふ二人称／三倉十月
コンビニに栗のメニューや通院す／菊池洋勝
#句具ネプリ 秋の気になった句 その３
— 正山小種｜マサヤマオグサ (@moshiko604) September 23, 2021
月の雨突っ張り棒がずれる音／ヒマラヤで平謝り
秋声や回つてゐれば倒れない／佐々木のはら
紅葉を脱ぎ散らかしたやつ誰だ／とうい（７さい）
コンビニに栗のメニューや通院す／菊池 洋勝
— 小谷由果 (@cotaniyuca) September 23, 2021
病のとき、最低限立ち寄る場所としてのコンビニは、娯楽にもなる。そこで見る栗のメニューに季節を感じる。もしかしたらそれを病のために食べられないこともあるかもしれないが、目で楽しむだけでも季節は慰みになる。#句具ネプリ
満月や分娩室でお茶を飲む／赤波江
— 小谷由果 (@cotaniyuca) September 23, 2021
わたしも満月の日に出産したので共感。陣痛の間隔が狭まってきて、その小休止にお茶を飲む。ペットボトルにストローをつけて。非日常の中の日常。#句具ネプリ
鵙やむや紙を離るる筆の先／安
— 小谷由果 (@cotaniyuca) September 23, 2021
個人的に好みのタイプな句。初々しく筆に墨を付け直し付け直し書いているのではなく、一筆に連綿と書きつける書は、筆先が紙を離れる時にふと音が止む。鵙の声もまた、ひと声鳴く感じでなく連綿と続く声で、その書と呼応している。#句具ネプリ
紅葉を脱ぎ散らかしたやつ誰だ／とうい
— 小谷由果 (@cotaniyuca) September 23, 2021
7歳の作者。漢字表記にされたのは親御さんでしょうか。とういさんご本人だとしたら驚き！擬人法が7歳の感性らしく、人と木とを隔てず自然を仲間と思う感性の瑞々しさが素敵。紅葉も木の子のいたずらにみえてくる。#句具ネプリ
秋の句具ネプリ購入しました。
— 土佐藩俳句百姓豊哲 (@3mzDw36fMYCb3U1) September 23, 2021
そこで気に入った俳句を紹介します。
地球ごとぶった斬ろうかこの南瓜(はぐれ杤餅)
・地球と南瓜の取り合わせが面白い‼️
・堅い南瓜は地球ごと斬らないといけないぐらいの力がいると分かるような一句でした。#句具 #句具ネプリ#俳句 pic.twitter.com/FNb8kmC7vn
十六夜やブラのたたみかた 検索／後藤麻衣子
— 小谷由果 (@cotaniyuca) September 23, 2021
「 検索」の下五がずるい。かなり使えるだけに難しい。人に訊くのは躊躇われる「ブラのたたみかた」だからこそ、十六夜の「いざよひ(躊躇ひ)」と下五が活きる。そしてブラのたたみかたが気になるので検索する。#句具ネプリ
#句具ネプリ
— 冬泉 (@etoileerrante1) September 23, 2021
・霧のなか霧にならねば息できず（堀田季何）
『人類の午後』収録。一読して同調圧力を詠んだものとわかる。句集では『夜と霧』にちなむ一連にあり、併せて読むと惻々。季題を社会的歴史的人類的に昇華させて上滑りしない沈痛さで提示した句集全体も秀逸。
#句具ネプリ
— 渡辺かや (@kaguyahime0524) September 23, 2021
いいなと思った句
「うつかりと星座にされかけるきのこ」
土井探花さん
「金秋や栗鼠の握手は鼻と鼻」
板柿せっかさん
「星月夜ミニマリストの残すもの」
香田ちりさん
「金風やアトリエを這ふ綿埃」
小谷由果さん
「クレヨンの青の短き九月かな」
海峯企鵝
「天の川訳者で違ふ二人称」
— 渡辺かや (@kaguyahime0524) September 23, 2021
三倉十月さん
「「生きたい」の煩悩尽きず曼珠沙華」
鷹之朋輩さん
「ひび割れた木の実や守られてゐた」
中川裕規さん
#句具ネプリ
— きりん (@howkilin) September 23, 2021
投げし球打たれて消えても子規忌なり
花牟礼暢乃さん
窓拭きの横つ飛びしてビルの秋
濱ノ霞さん
恋文の燃へかすのごと秋の蝶
河添美羽さん
改札を九月が通り吾が通り
五月ふみさん
地球ごとぶった斬ろうかこの南瓜
はぐれ杤餅さん
「更地にて引渡」秋桜揺る
山田由紀子さん
が、特に好きな句です。
— きりん (@howkilin) September 23, 2021
初心者で #句具ネプリ も初投句でしたが、たくさんの素晴らしい句を鑑賞できて嬉しかったです！
(お名前に間違いがあったらごめんなさい。小さな字が読みづらいので…)
地球ごとぶった斬ろうかこの南瓜
— 案菜 (@u73YlMAkUtrZmlQ) September 23, 2021
はぐれ杤餅
南瓜の固さがひしひしと伝わってくる句だと思いました。思わず、私の腕力を作者に貸したいと思ってしまいました。
地球ごとぶった斬って南瓜を調理したら、きっと宇宙の味がするんだろうなあと呑気に考えてしまいました。きっと美味しいはず。
#句具ネプリ
#句具ネプリ
— mari (@mariiiram) September 24, 2021
秋蝶や風の栞として暮るる 柊 月子
秋の少し寂しいような切ないようなそんな感じがふっと押し寄せてくる。秋蝶の少し頼りなげなふわり感。まだ続くとしても、風の栞としてという、何か一つ区切りをつけたかのような。暮るるの語感がずっと心に残る。
紅葉を脱ぎ散らかしたやつ誰だ／とうい
— 小谷由果 (@cotaniyuca) September 23, 2021
7歳の作者。漢字表記にされたのは親御さんでしょうか。とういさんご本人だとしたら驚き！擬人法が7歳の感性らしく、人と木とを隔てず自然を仲間と思う感性の瑞々しさが素敵。紅葉も木の子のいたずらにみえてくる。#句具ネプリ
#句具ネプリ
— さるぼぼ (@sal_bobo) September 24, 2021
気になった句が多すぎて。
句会の選句のつもりで絞りに絞ってこの8句が特に好きです。
うつかりと星座にされかけるきのこ
/土井探花
地球ごとぶった斬ろうかこの南瓜
/はぐれ杤餅
金秋や栗鼠の握手は鼻と鼻
/板柿せっか
窓拭きの横つ飛びしてビルの秋
/濱ノ霞
↓つづく
#句具ネプリ
— さるぼぼ (@sal_bobo) September 24, 2021
ミトコンドリアにも月が満ちている
/伽羅
合鍵をあいかぎと言うときに秋
/内橋可奈子
フジツボといふ秋潮をこぼす壺
/いかちゃん
十六夜やブラのたたみかた 検索
/後藤麻衣子
#句具ネプリ 2021秋
— 迫久鯨（俳号） (@hi_dec035) September 24, 2021
好きな句を。
◇地球ごとぶった斬ろうかこの南瓜
はぐれ杤餅
◇猫と寝て夢でも猫と居る良夜
村蛙
◇十一月三日きらきらの反対語
高田祥聖
秋うらら映画待つ間の句具ネプリ#1日1個ポエトリーシャーク#俳句 #句具ネプリ
— みわっち。 (@mwttsr) September 24, 2021
さっきコンビニいってきました。
読むの楽しみです(*' ▽'*) pic.twitter.com/yicrwZdk12
#句具ネプリ 投句不参加ですが印刷して楽しく読んでいます！いろんな句があって楽しい✨
— 嶋村らぴ (@smmrrp) September 24, 2021
気になった句…✍️
うつかりと星座にされかけるきのこ/土井深花
長き夜やスーツに垂れる躾糸/たま走哉
猫の背にひなたの匂ふ月夜かな/鈴木沙恵子
紅葉を脱ぎ散らかしたやつだれだ/とうい(7さい)
長き夜やスーツに垂れる躾糸/たま走哉
— 嶋村らぴ (@smmrrp) September 24, 2021
長い夜にふとスーツに垂れる躾糸に気付いた句、なのですが躾糸が垂れているなんてどれだけ急いでスーツを用意したのだろうと「長き夜」についての想像が膨らみました。私は突然の通夜として鑑賞しました。長い長い夜。
文字数足りない。#句具ネプリ
猫の背にひなたの匂ふ月夜かな/鈴木沙恵子
— 嶋村らぴ (@smmrrp) September 24, 2021
仕事から帰ってきて、猫にただいま〜！って言いながら背中を吸ったらお日様の香り…と読みました。日中の色々な辛さや苦しさ等を全て受け入れてくれる猫と月夜の優しさ、ひなたの温もりを感じると同時に秋らしい感情も湧いてきて、好きな句です #句具ネプリ
#句具ネプリ
— ちーかま (@chika158cm) September 24, 2021
すきな句たくさんありました！
霧のなか霧にならねば息できず／堀田季何
谷の水重くなりたる九月かな／ひでやん
向日葵の枯れきつたるが眼をひらく／犬星星人
金風やアトリエを這ふ綿埃／小谷由果
猫の背にひなたの匂ふ月夜かな／鈴木沙恵子
#句具ネプリ
— ちーかま (@chika158cm) September 24, 2021
窓拭きの横つ飛びしてビルの秋／濱ノ霞
この星で最後の朝の芒原／友定洸太
天の川訳者で違ふ二人称／三倉十月
満月の首都東京はウエハース／六文風鈴
ふいに耳鳴り秋の渚の明るさに／南幸佑
コンビニに栗のメニューや通院す／菊池洋勝
#句具ネプリ
— ちーかま (@chika158cm) September 24, 2021
満月や分娩室でお茶を飲む／赤波江
秋の昼眠つたふりの腕枕／森 瑞穂
よその子も田んぼも知らぬ間に育つ／喜多
台風のほぐれて雨の強と弱／西川火尖
十六夜やブラのたたみかた 検索／後藤麻衣子
#句具ネプリ
— ちーかま (@chika158cm) September 24, 2021
トークルームの好きな秋の一句も読み応えがあります😊
ありがとうございました！
大好きな句その1(敬称略) #句具ネプリ
— たんか(探花) (@doitanka) September 24, 2021
霧のなか霧にならねば息できず 堀田季何
無花果のいづれも沼を向いてゐる 舘野まひろ
金秋や栗鼠の握手は鼻と鼻 板柿せっか
眞子さまのことが心配白芙蓉 千野千佳
秋夕焼アポロの嘘をまた話さう 阿部薄荷光
詩心のかたちに靡く猫じやらし 桜井教人
大好きな句その2(敬称略) #句具ネプリ
— たんか(探花) (@doitanka) September 24, 2021
天の川訳者で違ふ二人称 三倉十月
爽やかに漁師言葉を抛げ合へる 山本新
合鍵をあいかぎと言うときに秋 内橋可奈子
コンビニに栗のメニューや通院す 菊池洋勝
かなかなやラジオネームを一つ産む 優木ごまヲ
大好きな句その3(敬称略) #句具ネプリ
— たんか(探花) (@doitanka) September 24, 2021
振り向くとき小鳥は僕の死ねない眼 楠本 奇蹄
龍淵に潜む今日着る服がない 山本先生
十一月三日きらきらの反対語 高田祥聖
靴を買うだけの休日秋夕焼 ノグチダイスケ
十六夜やブラのたたみかた 検索 後藤麻衣子
ありがとうございました！
#句具ネプリ
— ひつじ (@KonnoHitsuji) September 24, 2021
DLして読ませていただきました
僭越ながら心惹かれた句を叫ばせていただきます🙏
無花果のいづれも沼を向いてゐる／舘野まひろ
金秋や栗鼠の握手は鼻と鼻／板柿せっか
金星を見つけた飛蝗からおやすみ／澤田紫
木犀のぐるりに金の魔法陣／ふらここ
続きます↓
#句具ネプリ
— ひつじ (@KonnoHitsuji) September 24, 2021
林檎かもしれず言霊かもしれず／中村想吉
眞子さまのことが心配白芙蓉／千野千佳
窓拭きの横つ飛びしてビルの秋／濱ノ霞
真円を描く練習小鳥来る／ばんかおり
月光の射すや生命維持装置／笠原小百合
天の川訳者で違ふ二人称／三倉十月
まだ続きます↓
#句具ネプリ
— ひつじ (@KonnoHitsuji) September 24, 2021
ミトコンドリアにも月が満ちている／伽羅
支払ひはビー玉またはどんぐりで／国代鶏侍
たうがらし少女の歌に少し毒／稲畑とりこ
赤字なり銀河開発推進部／隣安
平熱は37℃泡立草／珠凪夕波
折り畳み式月光在庫ございます／こま
龍淵に潜む今日着る服がない／山本先生
まだまだ↓
#句具ネプリ
— ひつじ (@KonnoHitsuji) September 24, 2021
紅葉を脱ぎ散らかしたやつ誰だ／とうい(7さい)
木の実落つ売約済みのトラクター／丹下京子
十六夜やブラのたたみかた 検索／後藤麻衣子
のびのびとした句がたくさん！
読んでいて気持ちがほぐれました
ありがとうございます🙏
句具ネプリ、好きな句が沢山ありすぎて悩んだ末に絞った、特に好きな句を呟きます☺️
— 紬 (紗耶) (@tumugi_kon) September 24, 2021
敬称略で失礼します！
霧の中霧にならねば息できず 堀田季何
手にならす秋のすみかのハーモニカ 冬泉
吃水の深き船団うろこ雲 坂西涼太
金秋や栗鼠の握手は鼻と鼻 板柿せっか
（続く）#句具ネプリ
特に好きな句 その２
— 紬 (紗耶) (@tumugi_kon) September 24, 2021
改札を九月が通り吾が通り 五月ふみ
すりがらす無月うまれの人といて イソカツミ
秋夕焼アポロの嘘をまた話さう 阿部薄荷光
真円を描く練習小鳥来る ばんかおり
クレヨンの青の短き九月かな 海峯企鵝
（敬称略）（続く）#句具ネプリ
特に好きな句 その３
— 紬 (紗耶) (@tumugi_kon) September 24, 2021
ミトコンドリアにも月が満ちている 伽羅
ふいに耳鳴り秋の渚の明るさに 南幸佑
秋声や回つてゐれば倒れない 佐々木のはら
振り向くとき小鳥は僕の死ねない眼 楠本奇蹄
（敬称略）（続く）#句具ネプリ
特に好きな句 その４
— 紬 (紗耶) (@tumugi_kon) September 24, 2021
紅葉を脱ぎ散らかしたやつ誰だ とうい（７さい）
靴を買うだけの休日秋夕焼 ノグチダイスケ
（敬称略）
150近いさまざまな秋の景、旅の扉を次々くぐっていくような心地でした。読ませていただけて嬉しかったです、ありがとうございます！🍁🌾🌙#句具ネプリ
#句具ネプリ
— さとけん (@stkn_magnolia) September 24, 2021
初めて参加させていただきました！
後で好きな句を呟きます pic.twitter.com/1MnP2LQxnS
特に好きな句1（敬称略）
— さとけん (@stkn_magnolia) September 24, 2021
霧のなか霧にならねば息できず/堀田季何
谷の水重くなりたる九月かな/ひでやん
向日葵の枯れきつたるが眼をひらく/犬星星人
眞子さまのことが心配白芙蓉/千野千佳
窓拭きの横つ飛びしてビルの秋/濱ノ霞
特に好きな句2（敬称略）
— さとけん (@stkn_magnolia) September 24, 2021
ミトコンドリアにも月が満ちている/伽羅
着て脱いで途方に暮れて九月かな/釆きりん
平熱は37℃泡立草/珠凪夕波
紅葉を脱ぎ散らかしたやつ誰だ/とうい(7さい)
台風のほぐれて雨の強と弱/西川火尖
#句具ネプリ 2021秋 好きな句気になった句いきます！
— 五月ふみ (@gogatsu_fumi) September 24, 2021
はつ秋の欅になれる気がしてる
うっかり
欅…なれたら気持ち良さそうです。なりたい。
うつかりと星座にされかけるきのこ
土井探花
どんなきのこ⁈と気になってしまいます。
地球ごとぶった斬ろうかこの南瓜
— 五月ふみ (@gogatsu_fumi) September 24, 2021
はぐれ栃餅
迫力満点！今度南瓜から包丁が抜けなくなったらきっとこの句を思い出します。
無花果のいづれも沼を向いてゐる
舘野まひろ
無花果、なんとなく湿った感じが沼と合う…と思いました。林檎でも葡萄でもなく沼を向いているのは無花果だな、と。
手にならす秋のすみかのハーモニカ
— 五月ふみ (@gogatsu_fumi) September 24, 2021
冬泉
ハーモニカのひんやり重たい感じと、それを掌の温度で馴染ませてゆく時間を感じました。ハーモニカの鉄臭い匂いが蘇る。
金秋や栗鼠の握手は鼻と鼻
板柿せっか
かわいい！！リスが鼻を合わせている背景に、秋の日差しを浴びた紅葉した木々の葉が見えるよう。
谷の水重くなりたる九月かな
— 五月ふみ (@gogatsu_fumi) September 24, 2021
ひでやん
クレヨンの青の短き九月かな
海峯企鵝
自分も季語「九月」の句を投句したので、他の方の「九月」の句が気になりました。谷の水が重くなる…確かに夏の水とは重さが違う感じがします。
クレヨンの青は夏に青空や海の絵をたくさん描いた様子が思い浮かびました。
星月夜ミニマリストの残すもの
— 五月ふみ (@gogatsu_fumi) September 24, 2021
香田ちり
広い星月夜とミニマリストの対比がぐっときました。文字通り、どんなミニマリストも星月夜は手放せない、と読みましたが、途端にリアリストなミニマリストがロマンチストに思えてきました（〜スト繰り返してすみません…）。
向日葵の枯れきつたるが眼をひらく
— 五月ふみ (@gogatsu_fumi) September 24, 2021
犬星星人
枯れた向日葵ってちょっと怖いんですよね。その感じが「枯れきつたる」「眼をひらく」から強く伝わってきました。
マリンバはからこら風の吾亦紅
夏湖乃
吾亦紅が風に揺れている様とマリンバのバチや音色の取り合わせがとてもしっくりきました。
新涼やドイツ語の辞書立ち読みす
— 五月ふみ (@gogatsu_fumi) September 24, 2021
小澤ほのか
秋になりドイツ語を始めようとしているのか、それとも辞書を買い替えるのか。一体どんな人なのか気になります。新涼とドイツ語の取り合わせが好きです！
ノルウェイの森（上巻）と野分かな
— 五月ふみ (@gogatsu_fumi) September 24, 2021
仲田かのこ
赤い表紙がパッと目に浮かびました。秋になると読みたくなる本ってありますよね（ありませんか？）なんとなくこの句のノルウェイの森は何度も読み返されて年季の入った本なんじゃないかな、と思いました。
金木犀夢に会ひたる人に会ふ
— 五月ふみ (@gogatsu_fumi) September 24, 2021
箱森裕美
金木犀、雨が降るとすぐ散ってしまうので、香りの割に儚い印象があります。甘い香りと儚さと相まって、夢に会ひたる人、との取り合わせがとても「詩」という感じで好きです…（語彙…）
眞子さまのことが心配白芙蓉
— 五月ふみ (@gogatsu_fumi) September 24, 2021
千野千佳
まじか、眞子さまも俳句に詠めるのか、と衝撃の一句でした。心配ですよね…「さま」のひらがなに柔らかな思いを感じました。
新聞のひんやりとして秋の朝
沖山悠江
新聞の温度から感じる季節の移ろい…子どもの頃感じた手の感触を思い出しました。
真円を描く練習小鳥来る
— 五月ふみ (@gogatsu_fumi) September 24, 2021
ばんかおり
真円を描くのは運動会の練習をしている子どもたちでしょうか。空を見上げると鳥たちも輪を描くように飛んでいる様が目に浮かびました。
星飛んでかぎ針に糸掬ひたる
サラ
流れ星の軌跡をかぎ針で掬いあげているような、そんなイメージが湧きました。美しいです。
着て脱いで途方に暮れて九月かな
— 五月ふみ (@gogatsu_fumi) September 24, 2021
釆きりん
龍淵に潜む今日着る服がない
山本先生
この季節着るものに悩みがちなのでわかる〜と思いながら読みました。昨年何着てたのかなあ…
十一月三日きらきらの反対語
— 五月ふみ (@gogatsu_fumi) September 24, 2021
髙田祥聖
これはしっかり意味を把握しないと感想書けない…と思いつつ、一読してガツンと殴られた感じです。きらきらの反対語…反対語…（感想になってなくてすみません…）
みんなお気に入りで好きな句ばかりですが、特に好きなものから……十四、五句あります
— μ子 (@hitohaturedure) September 25, 2021
これでもだいぶ厳選したんですよ(；－ω－) pic.twitter.com/wF3FHaEzUY
(敬称略)
— はぐれ杤餅 (@hagure_tochimon) September 25, 2021
金風やアトリエを這ふ綿埃／小谷由果
恋文の燃へかすのごと秋の蝶／河添美羽
新涼やドイツ語の辞書立ち読みす／小澤ほのか
すりがらす無月うまれの人といて／イソカツミ
あの月がレッドリストに載っている／さとけん
鹿垣や匂ふは苔か土か血か／暖井むゆき
続く↓
月光を吸ひ込む摩周湖の鼓動／あみま
— はぐれ杤餅 (@hagure_tochimon) September 25, 2021
月の雨突っ張り棒がずれる音／ヒマラヤで平謝り
アロサウルスの頭骨の穴月の影／颯萬
鵙やむや紙を離るる筆の先／安
紅葉を脱ぎ散らかしたやつ誰だ／とうい(7さい)
十一月三日きらきらの反対語／髙田祥聖
星月夜ミニマリストの残すもの 香田ちる
— 瀬戸優理子＠「さっぽろ俳句倶楽部」主宰 (@yurikoseto) September 25, 2021
くちほどは怒つてをらずカンナ咲く 由づる
木犀のぐるりに金の魔法陣 ふらここ
林檎かもしれず言霊かもしれず 中村想吉#句具ネプリ 秋分 より
満月の首都東京はウェハース 六文風鈴
— 瀬戸優理子＠「さっぽろ俳句倶楽部」主宰 (@yurikoseto) September 25, 2021
来て脱いで途方に暮れて九月かな 采きりん
月の雨突っ張り棒がずれる音 ヒマラヤで平謝り
靴を買うだけの休日秋夕焼 ノグチダイスケ#句具ネプリ 秋分 より
秋分の #句具ネプリ 参加させていただきました。
— 天虫 (@tenchu_575) September 25, 2021
一読めで印象に残った句。
はつ秋の欅になれる気がしている うっかり
改札を九月が通り吾が通り 五月ふみ
林檎かもしれず言霊かもしれず 中村 想吉
好きな句たち…
— 坂西涼太🐾 (@tora813) September 25, 2021
○霧のなか霧にならねば息できず 堀田季何
霧と一体化してゆく自分をイメージできて不思議。
○うつかりと星座にされかけるきのこ 土井探花
実際に起こりそう。自分がきのこなら絶対なる。
○地球ごとぶった斬ろうかこの南瓜 はぐれ杤餅
生南瓜はこれくらいの気合で切るもの。
#句具ネプリ
— 坂西涼太🐾 (@tora813) September 25, 2021
タグ付け忘れました…
○谷の水重くなりたる九月かな ひでやん
澄むのに重さは増してゆく不思議。
○星月夜ミニマリストの残すもの 香田ちり
最後に残された星空。それで十分やっていける。
○菱の実のひとつひとつに鬼の顔 みづちみわ
写生句と思いつつ…世相が重なる連想
星月夜ミニマリストの残すもの
— 案菜 (@u73YlMAkUtrZmlQ) September 25, 2021
香田ちり
この句自体が星月夜の輝きのように感じました。様々なものやことが飽食されている時代の中で生きるミニマリストは、掛け替えのない未来を残してくれているのかもしれませんね。#句具ネプリ
#句具ネプリ 読んでいます。
— トモサダ (@tadanoomosa) September 25, 2021
眞子さまのことが心配白芙蓉 千野千佳
が頭から離れません。世間ではいろいろな噂とか批判とかが渦巻いているなか、心配に思うという根っこの部分だけを抽出してみせてくれた句です。季語がこの句の優しさを支えています。
夏至に続き、秋分の #句具ネプリ に参加させていただきました。
— ISO,Katsumi (@katsumisrhythm) September 25, 2021
148句！から印象に残った句。
霧のなか霧にならねば息できず 堀田季何
眞子さまのことが心配白芙蓉 千野千佳
天の川訳者で違ふ二人称 三倉十月
合鍵をあいかぎと言うときに秋 内橋可奈子
今回は、ネプリに加えてダウンロードも可能で、どちらもさせてもらいました。
— ISO,Katsumi (@katsumisrhythm) September 25, 2021
どちらにしても紙派なのですが^^; きれいに印刷できるネプリは保管用、ダウンロード→自宅プリントは書き込み用。ぐちゃぐちゃに書き込みながら読んでしまうので、助かります。（春、夏号はあとで消しゴムかけました。）
#句具ネプリ
— 坂西涼太🐾 (@tora813) September 26, 2021
○新聞のひんやりとして秋の朝 沖山悠江
朝の一風景である朝刊。開くと肌触りに秋を感じる
○覚えある辻に出でけり紅葉狩り はまゆう
覚えを過去の紅葉狩りとみるとまた深みが増す
○この星で最後の朝の芒原 友定洸太
SFのよう。最後の係りに注目したい
揚げた句は特に好きな句。
#句具ネプリ
— 坂西涼太🐾 (@tora813) September 26, 2021
○真円を描く練習小鳥来る ばんかおり
描かれた幾つもの楕円が円に近づく空気感。
○月光の射すや生命維持装置 笠原小百合
材質は金属だろうか、月光の照らす質感が見事
○赤字なり銀河開発推進部 隣安
SFショートショートのよう。世知辛い…。
句具ネプリ秋の感想書いたよ〜〜〜！！！ #句具ネプリ #はてなブログ
— 十月 (@october_10tsuki) September 26, 2021
句具ネプリ vol.3 2021 秋 - october noteshttps://t.co/NRvhorN2jI
眞子さまのことが心配白芙蓉／千野千佳
— 小谷由果 (@cotaniyuca) September 22, 2021
これを句にしようと思う人は他にもいるかもしれないが、こんなに率直に言い切ってしかも白芙蓉ととりあわせる人はいないだろう。挿絵に白芙蓉のあるやさしいエッセイみたい。#句具ネプリ
このとりあわせの巧さについては言うのも蛇足かもしれないが、白芙蓉はハイビスカスの仲間、花言葉は「しとやかな恋人」。アメリカ生活も噂される日本のプリンセスの恋にとりあわせるにはぴったり。
— 小谷由果 (@cotaniyuca) September 23, 2021
#句具ネプリ のスペースで登場した俳句をこちらに記録していきます↓
— 句具 (@kugu_haiku) September 26, 2021
うつかりと星座にされかけるきのこ土井探花
向日葵の枯れきつたるが眼をひらく犬星星人
眞子さまのことが心配白芙蓉 千野千佳
すりがらす無月うまれの人といて イソカツミ
月の雨突っ張り棒がずれる音 ヒマラヤで平謝り
#句具ネプリ
— 冬泉 (@etoileerrante1) September 26, 2021
星月夜ミニマリストの残すもの（香田ちり）
「かつて、人間の男と女がこの地上に糞便と、炭酸ガスと、少しの水と、いくつかの絵と、自分の足跡しか残さなかった、長い時代があった」（パスカル・キニャール『さまよえる影』）
#句具ネプリ 俳句がたくさん集まったときに偶然の一致を探すの好きなんだけど、今回は
— 石原ユキオ (@yukioi) September 27, 2021
着て脱いで途方に暮れて九月かな 采きりん
龍淵に潜む今日着る服がない 山本先生
を見つけてヨシッ！てなってる。前者だとなんとなくデート前っぽさがあるのに後者だところもがえのタイミングミスった感じ。
合鍵をあいかぎと言うときに秋 内橋可奈子 #句具ネプリ
— 石原ユキオ (@yukioi) September 27, 2021
普段は単に「鍵」と呼んでいたものを「合鍵」と言うシチュエーションで感じたさびしさなのかな。妄想の余地がだいぶある。
台風のほぐれて雨の強と弱 西川火尖 #句具ネプリ 台風のピークが去った後の感じがよく出ている。「強」「弱」と家電の切替ボタンみたいに表現したことで雨に心地よさを感じているような感じが出てる。
— 石原ユキオ (@yukioi) September 27, 2021
月光の射すや生命維持装置/小笠原小百合
— アヤカタソ@秋夜風✒ (@BL60486996) September 28, 2021
無機質なものの組み合わせなのに、有機的な感じがある句。祈りであるとか、不安であるとか、運命であるとか、自然の理であるとか、様々な背景が垣間見えるけれど、句そのものは冷酷とも思える清潔さ。
1番好きだった。#句具ネプリ
赤字なり銀河開発推進部/隣安
— アヤカタソ@秋夜風✒ (@BL60486996) September 28, 2021
銀河のスケール感と語彙のもたらす現実感のギャップが絶妙。あまり黒字化は期待出来なそうな部署の予感と、そこで働く誰か(異星人かもしれず)の熱い開発魂まで想像してしまう。#句具ネプリ
月の雨突っ張り棒がずれる音/ヒマラヤで平謝り
— アヤカタソ@秋夜風✒ (@BL60486996) September 28, 2021
月の世界にも雨があって、部屋干しがあるのだろうか。洗濯物の加重に耐えきれず、突っ張り棒の落ちる時のあの虚しい音もまた、月の世界にあるのだろうか。
未来の想像のその先にコネクトするリアリティが面白い。#句具ネプリ
猫の背にひなたの匂ふ月夜かな/鈴木沙恵子
— アヤカタソ@秋夜風✒ (@BL60486996) September 28, 2021
猫っていい匂いしますよね。昼間、気持ちよく、干されているからなんだろうなぁ。
それが月夜に匂うと言うんだから、この日は一日中晴れていたんでしょう。
秋の気候の良さが感じられる句。#句具ネプリ
龍淵に潜む今日着る服がない/山本先生
— アヤカタソ@秋夜風✒ (@BL60486996) September 28, 2021
「龍淵に潜む」が秋分の頃の季語だって今知りました。季語のパワーを感じる句。こういうのを見ると俳句はいいなぁと羨ましくもなる。
何回か読んでると、着る服がなくて出てこれないのが龍なんじゃないかという気が段々してきて笑えてくる句#句具ネプリ
くちほどは怒つてをらずカンナ咲く/由づる
— アヤカタソ@秋夜風✒ (@BL60486996) September 28, 2021
カンナの花の気の強そうな感じが、感情と上手くリンクしている句。このカンナは赤って書いてないけど、赤い花なんじゃないかと勝手に予想している。
うつくしい人は怒った顔も美しかったりするから余計に愛おしい。#句具ネプリ
木犀のぐるりに金の魔法陣/ふらここ
— アヤカタソ@秋夜風✒ (@BL60486996) September 28, 2021
香りのバリアが張り巡らされるあの感じ！そして一晩にしてそれを完遂するあの金木犀というやつ！まさに魔法的な秋の空間を可視化する句。
金の魔法陣というあたりもビジュアルが強い。お見事。#句具ネプリ
#句具ネプリ なんだか嬉しくなる句。
— トモサダ (@tadanoomosa) September 28, 2021
真円を描く練習小鳥来る ばんかおり
小鳥の存在がなんだか嬉しい、励まされるような句です。フリーハンドで円を描いている光景を思い浮かべましたが、なにかのスポーツの身振りかもしれません。緊張から緩和に至る心の動きがコンパクトに格納されています。
この健やかさ、好きな感じだなと思いました。左右対称の漢字が４つもあって、縦書きにしたときの姿がスマートです。
— トモサダ (@tadanoomosa) September 28, 2021
句具ネプリ 秋｜井戸乃くらぽー（村蛙・さつき絢芽）
— くらぽー@シナリオライター (@crapaud_writer) September 29, 2021
主にスペースで取り上げられなかった句についても感想書かせていただきました。#句具ネプリ@crapaud_writer #note https://t.co/JuKb8pznsl
#句具ネプリ 好きな句①
— 後藤麻衣子 (@goma121) September 29, 2021
霧のなか霧にならねば息できず / 堀田季何
たぶんあの径木犀の咲きみだる / 髙木小都
密談はゴルフカートで秋の空 / 正山小種
無花果のいづれも沼を向いてゐる / 舘野まひろ
金秋や栗鼠の握手は鼻と鼻 / 板柿せっか
向日葵の枯れきつたるが眼をひらく / 犬星星人
↓
#句具ネプリ 好きな句②
— 後藤麻衣子 (@goma121) September 29, 2021
マリンバはからころ風の吾亦紅 / 夏湖乃
金風やアトリエを這ふ綿埃 / 小谷由果
金星を見つけた飛蝗からおやすみ / 澤田 紫
改札を九月が通り吾が通り / 五月ふみ
水平線まで香りさう島の柚子 / このはる紗耶
ノルウェイの森（上巻）と野分かな / 仲田かのこ
↓
#句具ネプリ 好きな句③
— 後藤麻衣子 (@goma121) September 29, 2021
長き夜やスーツに垂れる躾糸 / たま走哉
林檎かもしれず言霊かもしれず / 中村 想吉
猫の背にひなたの匂ふ月夜かな / 鈴木沙恵子
くたびれてカルーアミルクのやうな月 / 天虫
金木犀夢に会ひたる人に会ふ / 箱森裕美
眞子さまのことが心配白芙蓉 / 千野千佳
↓
#句具ネプリ 好きな句④
— 後藤麻衣子 (@goma121) September 29, 2021
すりがらす無月うまれの人といて / イソカツミ
この星で最後の朝の芒原 / 友定洸太
真円を描く練習小鳥来る / ばんかおり
秋蟬やセントラルパークの静寂 / 迫久鯨
月光の射すや生命維持装置 / 笠原小百合
天の川訳者で違ふ二人称 / 三倉十月
↓
#句具ネプリ 好きな句⑤
— 後藤麻衣子 (@goma121) September 29, 2021
ミトコンドリアにも月が満ちている / 伽羅
支払ひはビー玉またはどんぐりで / 国代鶏侍
雁瘡や掻きつ乳やる妻の背 / 円水
合鍵をあいかぎと言うときに秋 / 内橋可奈子
猫と寝て夢でも猫と居る良夜 / 村蛙
コンビニに栗のメニューや通院す / 菊池洋勝
↓
#句具ネプリ 好きな句⑥
— 後藤麻衣子 (@goma121) September 29, 2021
立秋やスケッチブックに描くあした / えぬ
フジツボといふ秋潮をこぼす壺 / いかちゃん
月の雨突っ張り棒がずれる音 / ヒマラヤで平謝り
流される日々を句具へと紅葉狩り / 笛地静恵
満月や分娩室でお茶を飲む / 赤波江
かなかなやラジオネームを一つ産む / 優木ごまヲ
↓
#句具ネプリ 好きな句⑦
— 後藤麻衣子 (@goma121) September 29, 2021
秋風をカーデの裾で飼いならす / 楊 柳木
いざよひや口笛のよくひびく街 / 栗栖深月
草の花書き留めて句帖のいくつ / 古瀬まさあき
折り畳み式月光在庫ございます / こま
龍淵に潜む今日着る服がない / 山本先生
筆先に足す群青や秋高し / 土橋胡翔
↓
#句具ネプリ 好きな句⑧
— 後藤麻衣子 (@goma121) September 29, 2021
鵙やむや紙を離るる筆の先 / 安
躰四角翅三角の鈴虫よ / 登りびと
紅葉を脱ぎ散らかしたやつ誰だ / とうい（7さい）
台風のほぐれて雨の強と弱 / 西川火尖
木の実落つ売約済みのトラクター / 丹下京子
靴を買うだけの休日秋夕焼 / ノグチダイスケ
#句具ネプリ 〜わたしの好きな句〜
— 内橋可奈子 (@kotosorach) September 29, 2021
存分にドローン花野躍りけり
HNKAGA
密談はゴルフカートで秋の空
正山小種
手にならす秋のすみかのハーモニカ
冬泉
金風やアトリエを這ふ綿埃
小谷由果
金星を見つけた飛蝗からおやすみ
— 内橋可奈子 (@kotosorach) September 29, 2021
澤田 紫
ノルウェイの森（上巻）と野分かな
仲田かのこ
眞子さまのことが心配白芙蓉
千野千佳
コンビニに栗のメニューや通院す
菊池洋勝#句具ネプリ 〜わたしの好きな句〜
かなかなやラジオネームを一つ産む
— 内橋可奈子 (@kotosorach) September 29, 2021
優木ごまヲ
振り向くとき小鳥は僕の死ねない眼
楠本 奇蹄
十六夜やブラのたたみかた 検索
後藤麻衣子#句具ネプリ 〜わたしの好きな句〜
ブログ更新🍁「句具ネプリ秋 2021 vol.03」のすきな句です。
— ばんかおり (@bobmarluy) September 29, 2021
印刷&データのDLは9/30（木）までですよ〜！#句具ネプリhttps://t.co/EcrAkRNIkj
送ればせばがら
— せっか (@4_juncidis) September 29, 2021
#句具ネプリ 好きな句①
うつかりと星座になりかけるきのこ／土井探花
無花果のいづれも沼を向いてゐる／舘野まひろ
「更地にて引渡」秋桜揺る／山田由紀子
菱の実のひとつひとつに鬼の顔／みづちみわ
秋冷のポッチャ五投目青有利／木ぼこやしき
#句具ネプリ 好きな句②
— せっか (@4_juncidis) September 29, 2021
くたびれてカルーアミルクのやうな月／天虫
真円を描く練習小鳥来る／ばんかおり
桃吹くやフェルト人形ひとつぶん／藤井天晴
栗ひろいトンネルまでと祖母は言い／伊藤柚良
月の雨突っ張り棒がずれる音／ヒマラヤで平謝り
#句具ネプリ 好きな句③
— せっか (@4_juncidis) September 29, 2021
満月や分娩室でお茶を飲む／赤波江
秋声や回つてゐれば倒れない／佐々木のはら
竜淵に潜む今日着る服がない／山本先生
靴を買うだけの休日秋夕焼／ノグチダイスケ
十六夜やブラのたたみかた 検索／後藤麻衣子
#句具ネプリ 好きな句
— 胡翔-KOSHO-✨ (@KanteiKosho) September 30, 2021
ますらをとなりたし猪の肉を食ふ
中村かりん
縄文人がマナという不可視のパワーを猪に見ていたという説を思い出しました。
くちほどは怒つてをらずカンナ咲く／由づる
— 登りびと (@kotobafushigi) September 30, 2021
猫の背にひなたの匂ふ月夜かな／鈴木沙恵子
秋蝶や風の栞として暮るる／柊月子
フジツボといふ秋潮をこぼす壺／いかちゃん
星流る右手のひらの黒い棘／真冬峰
密談はゴルフカートで秋の空／正山小種
金平糖子規忌の雨でありにけり／鈴木麗門
#句具ネプリ
続き→
— 登りびと (@kotobafushigi) September 30, 2021
秋夕焼アポロの嘘をまた話さう／阿部薄荷光
合鍵をあいかぎと言うときに秋／内橋可奈子
満月や分娩室でお茶を飲む／赤波江
紅葉を脱ぎ散らかしたやつ誰だ／とうい😜
各ページから一句ずつ選んでみました！
参加させていただきありがとうございました😊
#句具ネプリ
#句具ネプリ
— 真冬峰 (@mine_mid) October 1, 2021
今回も素敵な句がたくさんあってとても良かったです…特に好きな句です
うつかりと星座にされかけるきのこ(土井探花)
金星を見つけた飛蝗からおやすみ(澤田 紫)
この星で最後の朝の芒原(友定洸太)
月光の射すや生命維持装置(笠原小百合)
#句具ネプリ
— 真冬峰 (@mine_mid) October 1, 2021
あの月がレッドリストに載っている(さとけん)
月光を吸ひ込む摩周湖の鼓動(あみま)
振り向くとき小鳥は僕の死ねない眼(楠本 奇蹄)
アロサウルスの頭骨の穴月の影(颯萬)
《水平線まで香りさう島の柚子／このはる紗耶》
— はこもりひろみ (@zurume) October 2, 2021
めっっっちゃいいにおいでしょ！さんまとかに絞りたいよね#句具ネプリ
《くちほどは怒つてをらずカンナ咲く／由づる》
— はこもりひろみ (@zurume) October 2, 2021
でもこれそんなこと言ってるけどそのうちだんだん怒りが湧きそうですね！「カンナ」の色が鮮やかで激しいから語調に引っ張られて感情があとからきそう#句具ネプリ
霧の中霧にならねば息できず 堀田季可
— ふらここ (@furacocoro) October 3, 2021
白く不透明な空気って言うだけで霧って本当に息苦しいこういう感じ…そして先行き不透明な人生もほんとこういう感じ…深いよなぁ…とお名前を見て、ご本を読ませて頂いた方だ～！って驚いた俳句初心者でした。#句具ネプリ
うつかりと星座にされかけるきのこ 土井探花
— ふらここ (@furacocoro) October 3, 2021
声に出して読みたい俳句オブザ秋だと感じました。一体、何をしでかしたんだろう、きのこ。凄く良いことしたのかな。#句具ネプリ
地球ごとぶった斬ろうかこの南瓜 はぐれ栃餅
— ふらここ (@furacocoro) October 3, 2021
凄く共感したのです。本当に共感しました。硬いんだもの！大人しく斬られて欲しい。#句具ネプリ
くちびるの熱そのままにマスカット 春陽
— ふらここ (@furacocoro) October 3, 2021
お洒落だ〜！って思いました。まるで口紅の広告になりそうな。#句具ネプリ
無花果のいづれも沼を向いてゐる 舘野まひろ
— ふらここ (@furacocoro) October 3, 2021
発見した気持ちと少しの可笑しみと、ほんの少し滲む怖さみたいなものに惹かれました。沼に…何かあるの…。#句具ネプリ
金秋や栗鼠の握手は鼻と鼻 板柿せっか
— ふらここ (@furacocoro) October 3, 2021
かさこそ落ち葉の積もった森の中の絵本みたいな幸せな感じが、とても好きです。幸せで可愛い。#句具ネプリ
星月夜ミニマリストの残すもの 香田ちり
— ふらここ (@furacocoro) October 3, 2021
もう「そりゃあそうだよね！」ととても嬉しいような気持ちで共感しました。断捨離するものは色々沢山あっていいけど、星月夜だけは手放しちゃいけない。#句具ネプリ
ホームへと傾ぐ車両や萩の雨 まのわ
— ふらここ (@furacocoro) October 3, 2021
鉄道会社の秋へと誘う美しい秋の光景が目に浮かぶよう。ひなびた単線なのかなとか、こんもり茂った萩が見てみたいなとか。萩に降る雨でもまた素敵。旅に出たい。#句具ネプリ
恋文の燃へかすのごと秋の蝶 河添美羽
— ふらここ (@furacocoro) October 3, 2021
ひらひら疲れたみたいに頼りなく飛んでゆく秋の蝶が、言い得てるなぁとしみじみしました。#句具ネプリ
くたびれてカルーアミルクのやうな月夜 天虫
— ふらここ (@furacocoro) October 3, 2021
ご本で読んでとっても印象に残ってたあの一句！と瞬きました。中七がカルーアミルクじゃなかったら、きっとこんなに印象に残ってない。くたびれてるから甘さが欲しくて程よくて、都会の空に浮かぶ月のちょっと濁った色もくたびれてる。#句具ネプリ
金木犀夢に会ひたる人に会ふ 箱森裕美
— ふらここ (@furacocoro) October 3, 2021
金木犀の香りを、私個人はちょっと魔法めいて感じるところがあるので、金木犀が引き合わせてくれたのかなぁと思って嬉しくなった一句でした。香りって不思議だと思います。#句具ネプリ
眞子さまのことが心配白芙蓉 千野千佳
— ふらここ (@furacocoro) October 3, 2021
共感して優しい気持ちにうたれたあと、この時事ネタをこんな美しい俳句に詠めるのだ！と目からウロコがどっさり落ちました。#句具ネプリ
うつかりと星座にされかけるきのこ
— 花 (@hikari67965130) October 3, 2021
土井 探花様
ユーモアがある。
また、きのこがしっくりくる。
上五「うつかりと」もよい。#句具ネプリ
谷の水重くなりたる九月かな
— 花 (@hikari67965130) October 3, 2021
ひでやん様
秋になると川の色もぐっと青さを増し、濃密になったような気がする。
谷は濃密どころではないだろう。「重くなりたる」が適切且つ、「なりたる」が余計に重量を感じさせる。#句具ネプリ
恋文の燃へかすのごと秋の蝶
— 花 (@hikari67965130) October 3, 2021
河添 美羽様
詩的。美しいな、と思うのと秋の蝶と燃へかすの呼応がよい。#句具ネプリ
水平線まで香りさう島の柚子
— 花 (@hikari67965130) October 3, 2021
このはる 紗耶様
柚木の清々しい香りがするが、特に「島の」としたところに心が動いた。効いていると思う。
また、海や島の緑、そして柚子の黄色と優しい秋らしさを帯びた色を想像し、また清々しい気持ちとなる。#句具ネプリ
眞子さまのことが心配白芙蓉
— 花 (@hikari67965130) October 3, 2021
千野 千佳様
詠んでいる内容は複雑なのだが、やさしい句である。
まさかこれを詠み込むのかとドキリともした。
白芙蓉が優しい。#句具ネプリ
支払ひはビー玉またはどんぐりで
— 花 (@hikari67965130) October 3, 2021
国代 鶏侍様
幼き記憶が舞い戻った句である。平和である。こういう時があったなと、大切にしなければなと、忙しい毎日を思い出しながら考えた。#句具ネプリ
宝石のやうに扱ふ葡萄かな
— 花 (@hikari67965130) October 3, 2021
野添 まゆ子様
宝石のように扱っているのは手元だけでなく、ぱっと句を見た時もだと思う。宝石と葡萄が同じ漢字2字で置かれているからだ。視覚的にもお気に入り。
実感の伴う、瑞々しい句。#句具ネプリ
十一月三日きらきらの反対語
— 花 (@hikari67965130) October 3, 2021
高田 祥聖様
面白い！ とまず気に入った。
きらきらだと思っていたものは、すぐに文化へ変わっていく。今、最先端のものも数年後には記憶や記録になっていく。その中を生きるのに何を残せるか……、考える。#句具ネプリ
霧のなか霧にならねば息できず
— 花 (@hikari67965130) October 3, 2021
堀田 季何様
実感が伴うような、呼吸が苦しい様子も伝わってくる。
この霧はやや濃いのではないかと、森の中朝早くに出かけて、お仕事なのではないかと想像しました。
しんとした静けさを感じ、肌感覚も冴え渡ります。
真円を描く練習小鳥来る ばんかおり
— ふらここ (@furacocoro) October 18, 2021
ご自分が真円を描いてらっしゃるとしたら、小鳥が来てふと気持ちのほぐれた瞬間か、それとも小鳥が丸ぁるく飛んでるのか。どちらにしても、ほっと広がる伸びやかな感じがして好きです。#句具ネプリ
クレヨンの青の短かき九月かな 海峯企鵝
— ふらここ (@furacocoro) October 18, 2021
画面いっぱいの秋の青空を塗って青が減っちゃったのか、8月に真っ青な海を塗ったから9月はもう青が減っちゃってるのか。青の爽やかさが心地良いなぁと思いました。#句具ネプリ
天の川訳者で違ふ二人称 三倉十月
— ふらここ (@furacocoro) October 18, 2021
天の川で夜空に視界が広がって、訳者っていう言葉で翻訳者の声(文字かも知れないですが)に聴覚(視覚かも)が伸びて、最後二人称の違いにアレッ、そうかぁっていう気づきが生まれる楽しい一句だと思いました。そうなんですね！#句具ネプリ
満月の首都東京はウエハース 六文風鈴
— ふらここ (@furacocoro) October 18, 2021
東京にかかるおっきなお月様がこんもりしたバニラアイスクリーム、高層ビルが格子の入ったウエハース。なんて美味しそうな首都東京なんだろう、って大きな絵本を見ているような気持ちになりました。#句具ネプリ
合鍵をあいかぎと言うときに秋 内橋可奈子
— ふらここ (@furacocoro) October 18, 2021
漢字がひらがなになる間に、硬かったものがやわらかになるだけの時間があって秋なのかな……って物語が浮かんでくる感じが素敵です。#句具ネプリ
立秋やスケッチブックに描くあした えぬ
— ふらここ (@furacocoro) October 18, 2021
最後のひらがなのあした、とても開かれている感じがして、立秋の言葉と一緒に、秋の気配が爽やかで胸がすうっと軽くなるような気がしました。#句具ネプリ
月光を吸ひ込む摩周湖の鼓動 あみま
— ふらここ (@furacocoro) October 18, 2021
摩周湖、だから良いのかなと思いました。なんだかボレロのリズムが聴こえてくるようで、湖の底のマリモ達が月の光をぐんぐん吸い込んでいるような。不思議な魅力に惹かれました。#句具ネプリ
満月や分娩室でお茶を飲む 赤波江
— ふらここ (@furacocoro) October 18, 2021
おめでとうございます！お疲れ様でした！もしまだ渦中なら頑張って下さい！って拍手応援したくなる一句でした。コロナ禍でなければ、付き添いのご家族かとも思えるのですが、このご時世なのでご本人のみかと。満月の張り詰めた感じが迫ってくる感じ。#句具ネプリ
石榴まるし地球帰還の水うまし 凡庸子
— ふらここ (@furacocoro) October 18, 2021
スペースXのあの時期だったのかな…無事に帰還されこっちもほっとしてお水を飲む感じに共感します。冒頭の石榴のまるさがいきなり地球にまで視界を持って行かれて、ギャー！いきなり宇宙へ飛び出ちゃった！と焦る気持ちが楽しい一句でした。#句具ネプリ
龍淵に潜む今日着る服がない 山本先生
— ふらここ (@furacocoro) October 18, 2021
この季語をちょうどプレバトで知って、雄大な季語だなぁって感心していました。この句は後半でその雄大さから、いきなり秋ならではの生活感に転じるのが面白い！と思いました。#句具ネプリ
満月はのぼるボレロの旋律で 柚木みゆき
— ふらここ (@furacocoro) October 18, 2021
これはもう、あー！わかります！わかります！！ってエア握手したくなる一句で、ひたすらに共感しています。だって本当にそういう感じがする…。#句具ネプリ
紅葉を脱ぎ散らかしたやつ誰だ とうい(7さい)
— ふらここ (@furacocoro) October 18, 2021
これはもう最後の(7さい)までが一つの作品だなぁ、とにこにこしました。7歳の感覚でよまれた一句が今しかない輝きに感じられます。多分17歳だったらこんなに良いなと思わなかったかも。そういう意味で自分の感覚も面白いなと感じた句です。#句具ネプリ
台風のほぐれて雨の強と弱 西川火尖
— ふらここ (@furacocoro) October 18, 2021
台風で雨が窓に叩きつけられている、まさにその瞬間を思い出して怖さでキュッと身体が固まる感じが「ほぐれて」の文字で急にちょっとほっとするみたいな。不思議な感覚が印象的です。#句具ネプリ
十六夜やブラのたたみかた 検索
— ふらここ (@furacocoro) October 18, 2021
後藤麻衣子
何もかもがやわらかで素敵だなぁと、検索の前の空白も含めて、肩から余分な力の抜ける感じがして好きです。多分、十五夜ではこうはならないでしょうし、たった一文字が俳句って凄い。#句具ネプリ
たくさんの心温まる感想、ありがとうございました。
SNS上でたくさん交流が生まれていて、句具としてもとても嬉しく思いました！
次は冬、「句具ネプリ-冬至-」です。
これでネプリも四季ぐるりと一周します。
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