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訪問マッサージに求められていること

どうも、久合田です。先日アップしたNoteへの感想を複数いただきました。私自身、思いつくまま書いていたものですから、上手く言語化ができていないように感じました。ということで、もう少しつづけて書きたいと思います。

訪問リハのスタッフへ「マッサージしてくれますよね?」と利用者に言われて、マッサージ師ではないのでと訪問リハが終了になったケースもある

マッサージ師へリハを求めることもあれば、PTやOTへマッサージを求めるケースも有るようです。私が老健在職中に訪問リハを立ち上げたときも同様の訴えをいただくことがありました。

一方で

私が鍼灸学校に入学したのが昭和51年。理学療法士法が出来たのが昭和40年。10年程しか経っておらず、大きな病院以外にPTはいませんでした。当然のように訪問マッサージで機能訓練をしていましたね。
私は名古屋大学附属病院の整形外科理学療法部で機能訓練の基礎も勉強しました。そこは病院勤務の出来る鍼灸マッサージ師を教育していました。数年前、役目を終えて解散していますけど。
現在は訪問PTと棲み分けして助け合える関係が構築できるといいと思っていますが、介護保険の上限管理の関係でリハビリを依頼してくるケアマネージャーもいますね。対応出来る最低限のスキル(機能訓練やポジショニング)を身につけておきたいです。

と大先輩からのコメントもいただきました。ちなみに私は昭和51年生まれです(汗)

そもそも、病院のリハ部門では鍼灸マッサージ師や柔道整復師が活躍していました。当時はPTなどのリハ専門職は現場にいない状況で、充足には程遠い状態であったと学校でも習いました。

今も昔も障がいを負ったクライアントは存在して、ニーズはたくさんあったことと思います。

現在に比較して、当時はリハ専門職の絶対的な数が少なく、ニーズに対応することができなかった為、総力戦でリハビリテーションを担っていただんだと思います。その都度、最適解を探しながら、やれる人がやっていく。職種や資格は関係ない。クライアントの幸せに向かって全力投球を皆でしていたのでしょう。

現代であっても、本質的にそうあるべきと思います。リハビリテーションは「全人的人権の復帰」ですから、むしろ資格なんてなくたってリハビリテーションの成功のためにやれることは沢山あります。


●問題点●

この話題の根っこには「リハビリ」という言葉の共通理解が多様であることなんだと思っています。解釈をする人によって 「リハビリ」と言いながらも求める具体的な内容は違ってしまうことなってしまうからです。

私は、いつも講演をさせて頂くときや、新人リハ職へ話をさせて頂くときに必ず聞くことがあります。

【リハビリ】ってなんだかわかりますか?どんな言葉が思いつきますか?

と問います。そうすると必ずと言って出てくる言葉は、筋力訓練や歩行訓練というキーワードです。間違っていないのですが、リハビリテーションの一部を切り取ったところに印象をもたれていることが多いのです。

こちらの動画でリハビリテーションについて話をしています。

私は、医療や介護、福祉の専門職種間におけるリハビリテーションの理解が必要であると思うのです。その前提で、関連職種間で得意な部分を生かしてクライアントのリハビリテーションを最適化すれば【リハビリ】という言葉に踊らされてしまうことなくより良いチームプレーができるのではないでしょうか。

クライアント自身が理解できないまでも(往々にして出来ない)、各種サービスを担う職種は理解をしている必要があると考えます。そうすれば統一見解でサービス提供ができるはずです。


我々、鍼灸マッサージ師や柔道整復師もリハ機能訓練を担うことは必要だと思っています。ただし気をつけたいのは、チーム医療なので、クライアント中心にしたケアの方向性や目的を理解してサービスを提供しないと、対象を間違った方向に導きかねないのです。

あるあるなんですが・・・病院やクリニックを悪者にして患者とのラポールをとる施術家もいるようですので。西洋医学は万能ではありません。と同時に補完代替医療も万能ではないのです。クライアントの不安を焚きつける商法は良くないと思います。

少し脱線しました(汗)


○対策○

ではどうしたらいいのか?
まず、高齢者に関わる補完代替医療従事者は、クライアント支援チームの和に加わることだと思います。
「ケアマネジャーにファックスしてるから大丈夫」と流してませんか?
コロナ禍でリアルなコミュニケーションは難しいですが、繋がりを積極的に求めることは出来ると思います。
自身の商圏にある医療や介護の飲み会があったら参加してみてください。グッと距離が縮みますよ(^o^)

まずは自分から一歩を踏み出すことです。


本来、私は鍼灸マッサージ師や柔道整復師が機能訓練をすることに否定的ではありません。むしろ、地域にリハ的な視点でクライアントを導ける仲間が増えてほしいと願っています。

しかし現実はそうはいきません。

補完代替医療従事者に限らずリハビリテーションの意味を狭義的に捉えている現状ですし、現場ではリハビリと謳ってリラクゼーションマッサージをしている業者もいることは事実です。また、訪問マッサージ師が負荷量を誤り怪我をさせてしまったり、転倒骨折をさせてしまったという経験が過去にありました。情報共有(リハ目標やストラテージ、禁忌活動や姿勢などなど)不足からクライアントに不利益を引き起こしてしまっていたのです。

ゴールと目的、手段を明確にしてサービスを提供しないと、最終的にクライアントが不利益をこうむりかねません。筋力を改善し起居動作を獲得したい人にベッドに寝かせてモミモミしていても何も改善は得られないのです。アプローチを変えるか、関わる専門家を変えるかが必要です。餅屋は餅屋のところですね。

餅屋は餅屋といいますが、じゃぁどこまでがリハ職がやるべきでどこからは訪問の補完代替医療従事者がやるべきなのか?という線引きについてつっこまれるような気がしますが(汗)

互いの専門性は法律に明示されていますのでまずはそこで判断で良いと思います。あとは現場の状況や環境に応じ、多職種連携するなかでやる範囲を決めていけばいいのだと思います。

◎今後◎

私ができるアクションは、引き続きこの違和感を発信し続けることと、リハ的な視点でクライアントに関われる仲間を作ること。小さいことからコツコツとです。
さらに機能訓練の希望に応えれる施術家を増やすためのに行動が必要ですね(汗)YouTubeは教育的な視点での情報発信としていましたが最近は少しずれてきている気もします(汗)

とそんなわけで、(認)クゴリハセラピストでも作ろうかな。と思う今日このごろでした。

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クゴリハ鍼灸院
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どうも久合田です。鍼灸院の経営の傍らでリハビリテーションの振興をコツコツ行っています。よろしければフォロー下しますと喜びます(*^^)v