社内SEからのコンサル転職〜⑨無能な働き者おじさんの特徴〜

前回までのあらすじ

私のヘルパーさん業務を引き継ぐことになってくれた万年ヒラおじさん。最近話題の「ぶら下がりおじさん」ではなく頑張り屋だけど残念だったおじさんでした。。。という話です。
↓前回のお話

無能な働きものおじさんの特徴①:作業の優先順位がつけられない。

自分の作業に優先順位をつけることは社会人1年目から意識することだと思います。ところがこの手のタイプは常に最新で依頼されて作業からやろうとします。仕掛かり中の作業があっても、何か追加の依頼があるとそれが最優先になって、仕掛かり中だったり仕掛かり待ちの作業が記憶の片隅に追いやられます。納期や発注手続き等、期限の意識が必要な資産管理系の業務がある一方で、「PCが壊れたからすぐきてくれ」などと緊急のタスクがあるヘルパーさん業務においてこの特徴はなかなか致命的でした。
「おじさんにPCの入れ替えお願いしてたのにいつになってもやってくれないんだけど。。。」みたいなことが頻繁にありました。

無能な働きものおじさんの特徴②:激情型

これは特徴というより個人の性質かもしれませんが。。。一生懸命で常にいっぱいいっぱいだから余裕、冷静さがまったくありません。長い期間付き合う必要のある隣の部署や取引先にも少し気に入らないところがあると激ギレして速攻で関係を悪くしたと思ったら、他の部署から無理な注文をつけられたら折衷案を探すとかなく「こんな注文受けたんで、なんとかやるしかないんですよ!!!どうしましょう!!!(どうにもならないし、相手にまだまだ交渉する余地はある)」とか大慌てで相談しにきたり、取引先に「これなんとかしてくれないと私はクビになります」とどえらい交渉を仕掛けたり、とにかく受け取った言葉を咀嚼する前に脊髄で反応します。
あと、割とすぐいっぱいいっぱいになる上に、限界を超えると泣きます。みなさんの中に職場で50過ぎのおじさんが泣くのを見たことがある人はいますでしょうか。貴重な経験をさせてもらいました。

無能な働きものおじさんの特徴③:勝手に判断する。

これがぶら下がりおじさんより厄介な理由の最たるものかもしれません。ぶらさがりおじさんは自分の仕事を増やしたくないため、必要最低限の仕事しかしないし、なるべく責任を追わないように立ち回ると思います。結果的に「言われたことしかやらない」わけですが、ある意味「それ以上のことはしない」ので仕事を増やすことはありません。
ところが働きものおじさんは一生懸命で責任感があるので、困ったことがあってもなんとかしようとします。たとえば自分の手続きが遅れて、このままでは必要なOA機器の発注が間に合わない、となると発注書を交わさないまま取引先に発注してしまいます。手続きが間に合わないなんてよくある話で、ちゃんと上司に事情を説明すれば内示という形で発注し、事後に社内手続き、等なんとでもなるのですが、上司にも説明をせず、あげく事後での発注手続きすら忘れて発注書も稟議書もないのに請求書が届く、という事態が発生しました。私は再発防止として、取引先に「うちの人間が何かお願いしてきても、発注書届くまで何もしないでくださいね」というとんでもなくお恥ずかしいお願いをするハメになりました。
他にも機器の手配が間に合わないと見るや自腹でAmazonを使って購入するという手法も披露してくれました。
行き過ぎた責任感と自己責任は、物事を取り返しのつかない方向へと進めていきます。

かなり昔の話なので記憶が曖昧ですが、社歴が20年以上上のおじさんのミスの再発防止策を考えさせられるということが何度かあり、精神をすり減らしていたことだけは覚えています。

しかしながら決して悪い人ではなかったですし、はるかに後輩の私に指示されるうえに、かなり辛く当たってしまっていたこともあったのに、キレることなく頑張って下さったことは本当にありがたいし、自分の未熟さに申し訳ない気持ちでいっぱいです。
今はいい上司に恵まれ、楽しくお仕事をされていることを祈っています。

本日は以上です。ここまで読んでいただきありがとうございました。

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