【資料翻訳】家事使用人、その主人および女主人の権利、義務および関係(1857年)
書誌情報
タイトル:『家事使用人、その主人および女主人の権利、義務および関係:使用人向け協会とその利点についての簡単な説明とともに』
英語タイトル:RIGHTS, DUTIES, AND RELATHIONS OF DOMESTIC SERVANTS, THEIR MASTER'S AND MISTRESSES WITH A SHORT ACCOUNT OF SERVANTS' INSTITUTIONS AND THEIR ADVANTAGES
著者:Thomas Henry Baylis、法定弁護士(バリスター)
「汝、報酬を申し出よ。さすれば、それを与えん」(「創世記」30.28)
出版社:LONDON:SAMPSON LOW, SON, AND CO., 47 LUDGATE HILL.
出版年:1857年
はじめに
家事使用人とその雇用者の間の社会的関係を改善することを切に願いつつ、私はこの短い論考を書いた。そして、明瞭な文体で、最も簡単な能力で使えるように法律を正確に説明し、最も頻繁かつ深刻な紛争の原因である無知と誤解を取り除くよう努めたが、このような論考がないことから生じる問題が少なからず存在すると私は考えている。
また、この目的のために、使用人と雇用者のいくつかの関係において、指導のためのいくつかの提案を行うことを敢えて行った。
本書の執筆に当たって知り得た、家事使用人に関連するさまざまな訓練校やその他の有益な機関について特に言及したのは、それらをより広く紹介し、使用人や雇用主がその利点をより十分に享受できるようにするためである。
また、貯蓄銀行の利点や、政府から終身年金を受け取れる「貯蓄銀行年金法」を列挙した。
法律で規定されていないいくつかの事柄について、66の慣習に関する情報を提供してくれた、サックヴィル・ストリート32番地にある家事使用人慈善団体の秘書、トーマス・ダスベリー氏と、ベッドフォード・ロウ46番地にある国立保護使用人団体の秘書、トーマス・バット氏に感謝している。
私は、特に家庭の快適さと、「家事使用人」という多数かつ有用な階級の改善と福祉に関係するテーマについて書くことについて、おそらくほとんど詫びる必要はないだろう。
必要であれば、参考のために「典拠」から参照した。
T. ヘンリー・ベイリス
テンプル(※)、1857年7月11日。
参照する法令のリストは省略。
※脚注:法曹関係者が事務所を構える地区のこと。
法律ガイド
■家事使用人
家事使用人または下働きの使用人は元々、主人の家の中に住んでいるという事実からそう(domestic servant)呼ばれた。「家事」という言葉はラテン語の「domus(家)」から、「使用人」はラテン語の「mania(家の壁)」から派生したものである。古くは、ヘンリー四世の法令(1)によると、menialsとmenial gentlemenという単語がある。しかし近年、これらの言葉は、ハウスキーパー、コック、キッチンメイド、ハウスメイド、ナース、バトラー、ヴァレット、コーチマン、フットマン、グルーム、ガーデナーなど、特定の階級や種類の使用人を示すと考えられてきた(2)。
ガヴァネスは、その家に住んでいても、家事使用人には含まれない(3)。
判例:2 Hen. IV, c. 21. s. 2 (7).
Nowlan v. Ablett, 2 C. M. & R. 54.
Todd v. Kerrich, 8 Ex. 151
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