[2019年1月版]PrimeVideo/Netflixにあるメイドや執事や屋敷の英国映画・ドラマ

新作『ザ・リトルストレンジャー』や『ドラキュラ伯爵』ほか、関連しそうなものをメインに紹介します。

※あとでまた更新します。

『ザ・リトルストレンジャー』(Amazon/有償)

サラ・ウォーターズのミステリ作品『エアーズ家の没落』を原作としたものです。第二次大戦を経て、英国の屋敷は深刻な物理的なダメージを受けました。その「修復されない傷んだ屋敷に住み続けなければならない地主一族」の置かれた境遇は経済的のみならず、精神にも負担となる、半ば呪いのようなものではないかと考えさせられる作品です。

あらすじ

1948年の夏、ファラデー医師は患者の往診に呼ばれ、エアーズ家が200年以上も住むハンドレッズ領主館を訪れる。その屋敷は今や荒廃の一途をたどっており、かつての地元の名家は死よりも不吉な何かに捕らわれている。ファラデーは往診に訪れた時、自分が一家の人生にこれほどまでに巻き込まれる運命にあるとは夢にも思っていなかった。ベストセラー作家サラ・ウォーターズの原作「エアーズ家の没落」を基にした作品で、主演はドーナル・グリーソン(代表作:「エクス・マキナ」、「ブルックリン」)、監督は「ルーム」でアカデミー賞にノミネートされたレニー・アブラハムソン。

原作の『エアーズ家の没落』感想は以下に。

あと、この「第二次大戦下(戦後も含めて)」でなぜ屋敷が大きなダメージを受けたのかについては、同人誌を最近出したので、noteで有償公開中です。作品理解の一助になると思うので、興味のある方は是非。

『レベッカ』(Amazon/Prime会員特典)

館作品とゴシック的なホラーの名作といえば、アルフレッド・ヒッチコック監督が映画化した『レベッカ』です。『ザ・リトルストレンジャー』を見る方には、こちらもお勧めです。

ダフニ・デュ・モーリエの『レベッカ』を原作とした作品で、レディーコンパニオン(富裕な女性の話し相手・身の回りの世話をする侍女のようなもの)の若い女性「わたし」は、富裕な紳士マキシムと出会い、彼と結婚します。

マキシムの住む屋敷マンダレイで、「わたし」はマキシムに先妻レベッカがいたことと、レベッカを慕い続けるハウスキーパーのダンヴァース夫人に出会います。ここで「わたし」はその立場の弱さや先生の影に怯える暮らしを強いられ、特にダンヴァース夫人から強い抑圧を受けます。

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https://www.amazon.co.jp/gp/video/detail/B07PR1N4VT?tag=sqpr-22


ジョアン・ヒクソン版『ミス・マープル』(Amazon/Prime会員特典)

館とミステリといえば、ミステリーの女王、アガサ・クリスティーです。その彼女の名作をドラマ化『ミス・マープル』は、日本でもかつて放送されていたので懐かしく思われる方も多いでしょう。

ミス・マープルの映像化はこのシリーズの後にも出ていますが、個人的にはこのジョアン・ヒクソン版が個人的には最高だと思っています。普通の村のおばあちゃんであるミス・マープルは見た目にも老人で、体力もなく、時代の流れから取り残されたような人物に見えます。

しかし、豊富な人生経験と優れた観察眼と、これまで様々に見てきた村の人物(犯罪者を含めて)のデータベースを持ち、目の前の事件とその人物との共通点を見出し、的確な考察で犯人を解き明かす「名探偵」なのです。

このドラマを見れば、上品でチャーミングなミス・マープルのファンになることでしょう。残念ながら全作品を映像化しているわけではありません。そこが『名探偵ポワロ』との違いになります。

『ドラキュラ伯爵』(Netflix)

「吸血鬼といえば、ドラキュラ伯爵」として知られる世界的存在が、Netflixでドラマ化しました。まだ見ていないので感想はのちほど。最新作とのことです。

ゴシック系では他に以下もお勧めですが、配信されているかわかりません。

今日はこんな感じで、あとでまた更新します。

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