初めて購入した車
免許取得して1回運転したきり30年が過ぎ、もう運転することはないだろうと思っていた。
それなのにある日突然、ふと運転してみようという気になった。
思い立ってからの行動は早く、ペーパードライバースクールを探すと同時に、購入する車の検討も始めた。
車について何も知らないド素人。小さい車の方がぶつけなさそう、という理由だけで軽自動車に決めて、親がお世話になっていたディーラーの担当者に連絡をした。
予約した日に店頭に行くと、軽自動車を用意しておいてくれて、試乗を勧められた。ブレーキペダルとアクセルペダルの区別もつかないほどのダメっぷりなので、もちろん辞退。
座って確認するよう促されて運転席に座るも、どこをどう確認したらよいのかさえ分からない。
比較のために、展示されていた普通乗用車の運転席にも座ってみた。
当たり前だが、前方の見え方がまるっきり違って、軽自動車の方が明らかに見やすかった。心は、軽自動車一択。
ところが、担当者から「後に乗った普通自動車は初心者にも人気があり、とても運転しやすいのでおススメです」と、まさかの異なる意見。
なにせ30年越えのベテラン・ペーパードライバー、プロの意見を素直に聞くべきと一瞬頭をよぎった。しかし、「無理無理無理。こんなに大きいと、前も横も見えないから、あちこち壁をこすってしまう」と、軽自動車に決めた。
オプション装備など諸々については全くわからないので、色だけ決めて、他は全てお任せした。
あれから2年。
まだまだ慣れた道しか走っていないし、遠出もしていない。けれど、運転感覚を忘れないように、「週に最低1回」「少なくとも2時間」を自身に課して車を走らせている。
「加速が遅い」「パワーがない」「馬力がない」「横揺れする(風の影響を受けやすい)」という軽自動車特有と思われる物足りなさはあるけれど、全長も車幅も小さいので、未だにかすり傷ひとつ付けていない。
我を通して小さい車にして良かったと、つくずく思う。
ペーパードライバースクールの申込時に「自宅のお車は、オートマかミッション、どちらですか?」と聞かれ、慌ててディーラーに電話確認したのは、今となっては笑い話。
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