yoyogi park

代々木公園にて、叫んでいる。

歌詞など無い。ただただオタケビ。

ソ♯から掠れて、細くなる。

一人歌うのは恥ずかしい。

けれども何度も繰り返す。そして裏返る。

公園にはいろんな人がいる。

昨日は茂みでオタケんでいたら、外国人二人組がライトでこちらを照らす。

「sadbkhgsek;aaxxxx!!hahaha‥‥!!!」

どうやらオタケビにウケているらしい。

構わない、構わない。人の努力を笑うやつは国籍問わずクソだ。

今日も今日とて、昨日のことがあったから街灯の真下にいたのだが、

背後の茂みからフラフラと男がうろついている。

近づいては遠ざかり、その繰り返しだけど、

確実に距離を詰められている。一歩進んで二歩ずれるので、

円を描きながらも確実に射程に入っていた。

男が直進に２歩。今までと違う行動に出た瞬間に、走って逃げた。

恐怖でオタケビは出なかった。