『彼女の椅子』

マドモアゼル・シネマ
『彼女の椅子』
2022/3/12-13
@神楽坂セッションハウス

ブランクありありの身体を起こすことから始めなければならず、毎回筋肉痛と闘う日々でした。
また序盤に無理をしすぎたのか、40度の熱で4日間、自宅療養も入れると10日間、推定インフルで寝込むというスロースタートにも見舞われ、肉体的にも精神的にも非常にきつかったのを覚えています。

2月に神楽坂ダンス学校にて『Tokyo物語』の10分verに出演し、だんだんとマドモアゼル・シネマの身体と感覚の絞り方を学び吸収していった気がします。


『彼女の椅子』は、
約100年前の20世紀初頭に活躍したヴァージニア・ウルフという作家の「女性が小説を書こうとするなら、お金と自分だけの部屋を持たなければならない」という言葉から起因した作品です。
亜美さんのウルフの朗読に載せて、
作品は現在・過去・未来と女性の姿を旅していきます。

私がダンス作品を踊る上で好きなところは、
普段と違う自分を演じられるところ

普段の自分の感覚を肉体に乗せられるところ
です。
演劇とは少し違う、ダンスの醍醐味のひとつだと思います。

私は過去のシーン:私服で踊るシーンで、
ウルフと同じ時期のイギリスで女性の投票権を訴えたサフラジェットの方々を思い浮かべていました。女性の権利を命懸けで主張した人=エミリー・ディヴィソンという発想がある時降りてきました。
高校生の時、世界史の授業でしばらく「映像の世紀」という番組を見る時がありました。そこで競馬場で国王の馬に走りこんでいくドレスを着た女性の映像が一瞬ありました。色んな映像を見ましたがこの数秒の映像が脳裏に焼き付いています。それがエミリー・ディヴィソンです。

サフラジェットについて調べていくと、
彼女たちがいかにして女性の投票権を訴えていったかということ。
第一世界大戦が勃発し活動が一時休止状態になったこと。
大戦での協力が認められその後投票権が与えられたこと。
を知り、
この現代の混沌と結びつけてしまったりしました。

彼女たちはどんな人柄だったのだろうと考えたら、きっと、
明るく気高く力強く聡明で粘り強く美しい人達だったんだろう。
そう思って過去のシーンを踊ることができたのは私にとって重要なことだったと思います。


次をどうするかとかどう踊っていくとか
決められないし決めてないけど、
またいつかマドの作品を踊りたいです。

見てくださった方々ありがとうございました!
BIGLOVE!!!

完!

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