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僕が悩みを聞くときは…

自分以上に自分の悩みに時間をかけている人はいません。

ですから、相談相手が即興で思いつくようなことはすでに検討しているし、その上で却下していたりします。

それができたら苦労しないんだよぉ、と。

それでも、悩みを人に相談する時があるわけです。

ただし、相談する時に悩みのすべてを言うかというとそうでもない。自分でも見つめたくない部分、どうしても言えないことは隠していたりするんですよね。

でも、そこが案外本質だったり…

というわけで、悩みを話す時のメッセージは単に「解決方法を教えてほしい」ではないことが多い。それが、メンドくさい、と思う人もいるようです。

それでも僕は、悩みを聞くのが好き。
悩める人が大好きなのです。こんな記事を書いたりもしました。

今日は、僕が悩み相談を受けるときに気をつけていること、心得ていることを書いてみようと思います。

0.悩みを聞くからには、信じて待つ

なぜ0かと言うと、大前提だから。

これは僕の友人観・人生観(?)みたいなものでもあるのですが、信じて待てる存在でありたいというのがあります。

変だと言われることもあるのですが、僕は割と最初に会った瞬間に、この人をもっと見ていたい、理解したい、この人の魅力を引き出したいと感じる相手というのが一定数いるんですね。

どんなことがあってもこいつと向き合い続けることは辞めないんだろうなと確信できると言えばいいのか、とにかくそんな感じのする相手です。

彼ら(彼女ら)の中には優しい部分とか強い部分とか、そういう偉大な部分があって、引き出す相手がいれば強い光を放つと信じているので、僕がその役割の一端を担えたらこんなに幸運なことはないと素直に思えます。

そういう相手のことは、ハチ公並みにいつまでも待とうと思える。

僕が悩みを聞くのはそういう相手に対してのみですし、悩みを聞くと決めたら、そういう相手として扱うと決めます。


ではでは、前提の話はこれくらいにして、悩みを聞くときに僕が気をつけていること、心得ていることを並べていきます。


⒈悩みは文脈と心得る

だいたい、悩みは、人に軽く相談できるレベルまで抽象化するとどれも同じようなものばかりになります。

しかし、当然本人はそんな抽象的なことで悩んでいるわけはなく、もっと具体的で複雑な文脈の上であれこれ悩んでいる。

こんなことがあったからこれをするのに抵抗があるとか、こういうことを望んでいるから今のこの状況が辛いとか。

それどころか、言葉にしている時点で、一番大事な、感覚的な部分を半分くらい削ぎ落としているように感じているかもしれません。

なので、僕はそれを前提にして、まずは文脈の理解に努めるようにしています。

が、これってけっこう難しい。

ついつい自分の解釈や考えに目が行って、目の前の相手の話が上滑りして行ったりしてしまいます。話を聞きながら「さて、なんて返そうか」なんて頭に浮かんで来たら要注意です。上手い言い方を考えている自分に酔って失敗しがち。難しいですね。

⒉相手の中では正しい、が理解しているとは限らない

「私には正しい、貴方には正しくない……。いずれにしても、正しい、なんて概念はその程度のことです」 『すべてがFになる』

悲しいことに、とは感じませんが、人と人は究極的には分かり合えないと心得ています。

違う体で、違う心で、違う時間を何十年も積み重ねてきた相手と数時間話したくらいで分かり合えるはずありません。

しかし、だからこそ理解に努めます。

相手の中でそういう風に考えること、そういう風に行動したことは筋の通ったことだ、でも僕にはそれがまだわかっていないという前提で質問をしていきます。

そうしたところで、結局8%の理解が10%になったとか(消費税か!)その程度かもしれませんが、重要なポイントは僕がどれだけ理解に近づけたかではないと思っています。

そうではなく、相手が自分自身を理解するサポートをするために僕が理解に努める必要があると考えているのです。

+「ああだからこう」を解きほぐす

どういうことかというと、

僕は、相手自身も自分の中の理屈(論理というわけではなく、感情とかを含めたその人なりの筋)をわかっていないものだと考えていて、それが少しわかるようになるだけで苦しみは和らぐと思っているんです。

たとえば、
あの人より〇〇ができない。あれもこれもできない。だから苦しい。自分はなんてダメなやつなんだ。死んでしまえばいいのに。

という悩みがあるとして、
誰かより何かができないことが「苦しい」ことにつながらない考え方もあるし、何もできないことが死んだほうがいいことにつながらない思考の道筋もあるわけです。

悩みに至る道筋は必然ではなく、その理屈には固有のクセが出ている。

それに気づいて、さらに、
どうして私はこう考えてしまうんだろう。だからいつも苦しいんだ。生きてても苦しいだけだ…
という悩みになるとしても、それだってそういう風に考えてることに気付きさえすれば路線を少し変えることができるはず。

みたいなことを心得ています。

⒊「ん?」というところほどよく聞く

悩みを聞いていると、「ん?」と感じる点がいろいろ出てきます。いや、自分ならこうは考えないなとか、こうは対処しないなとか。

そこにこそ、理解に近づくための鍵があると思っているので、僕は「ん?」なポイントほどよく聞くようにしています。

その理由は2番の話に被ります。こっちが聞いて「ん?」と思うところは相手も上手く言語化できていないところなのです。

だから、そこを上手く質問すると相手の自己認識を促すことができる。

「そういやなんでそう考えてるんだろう?」と考えるきっかけをつくって、心が楽になるような路線を一緒に開拓していけばいいんじゃないでしょうか。


ここまでで、だいたい僕の基本姿勢みたいなのは伝えられたと思います。

お読みいただきありがとうございました!

あと2つ持論があるのですが、そちらは有料にしようと思います。
理由は、ある程度僕の性格をわかっていて、面白がって読む姿勢がないといらっとくるかもしれないからです。

その代わり、あんまり聞かない考え方だとは思います。

有料部分はちょっと短いかもしれませんが、無料部分も合わせて買ったと思っていただければと思います。

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