通訳教育で教養教育はできるか?

月曜日は大学で講義です。もう5回目になりましたが、学生は毎回欠かさず、本を読んできて1分プレゼンをしてくれます。

実は私も読書プレゼンに参加していて、毎週一冊は読んだ本をプレゼンできるように準備します。今週は『ふしぎなキリスト教』(橋爪大三郎、大澤真幸著)という本を使って、キリスト教の布教について一分間で話しました。

この意図的なテーマ選びは非常に大事だと思っています。嘱託講師という身分で言うのも恐縮ですが、日本の大学で崩壊しつつある教養教育を、通訳教育で部分的にでも補完したい。その為に毎週違う分野からの本を紹介するように務めています。

これまでに民族、現代史、宗教、金融などの本を紹介しました。プレゼンは詳細を掘り下げ過ぎること無く、本質だけを伝えるようにし、興味を持ってもらえたら自分で本を読んでもらうことを理想にしています。

Youtube音源を使って通訳練習をさせると、その辺りのさじ加減が難しくなります。同じ動画でも再生箇所によって難易度が著しく変わりますし、短時間に満遍なく分野を網羅するのが難しい。何より動画を再生・停止しているだけの自分が怠けているようで許せません(笑)

読書プレゼンが終わって宿題にならなくなっても、自然と図書館に行って本を読むという習慣を身に付けてほしいと思っています。

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