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なぜ商品が売れないの?購買モデルを意識してマーケティング戦略を立てよう!


この記事の動画はこちら↓↓

自分たちが扱っている商品は他社と比べて優れているのになかなか売れないと感じた経験は、皆さんあるのではないかと思います。あなたの商品は素晴らしいものだと思います。しかし、現代ではそれだけでは売れる時代ではなくなってしまいました。

今回は、売れない理由とその対策について、時代の変化と共に消費者のニーズがどのように変化したのかを交えながら書いていこうと思います。

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単に良い商品というだけでは売れない理由

①インターネットの普及が消費者のニーズが多様化した

インターネット・スマートフォンが普及したことで、商品・サービスの種類もどんどん増えた結果、消費者の好みも多様化していきました。

その多様化した二ーズにきめ細かく対応するために、企業は常に施策を立ててる必要が出てきた結果、時代の変化のスピードが加速しているのです。

時代の変化とともに消費者の購買プロセスのモデルも変化していきました。

消費者の購買行動プロセスのモデルは様々なものがありますが、今回は今の時代に最も合っているレップスのモデルを解説します。


RsEsPs(レップス)モデルとは?

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RsEsPsモデルとは、日本プロモーショナル・マーケティング協会が2019年6月に提唱した最新の購買行動モデルです。

購買のフェーズには
1.認識フェーズ
2.体験フェーズ
3.購買フェーズ
の三段階があり、各フェーズの間に「検索・共有・拡散」されている
というもの

今までは消費者が商品を認識し、興味を持ったものを調べたり比較し、気に入った場合に購入するというような一方向の流れでしたが、レップスのモデルは各フェーズに「検索・共有・拡散」が関わっているところが新しい点です。
また、体験フェーズというものも今までにない部分です。

SNSの普及によって、どこでもすぐに調べたり他の商品を比較することができるようになりました。
その結果、
◆商品を知ったら検索する
◆こんな商品を見つけたよ!気になっているよ!と共有する
◆体験してみた感想を共有する
◆体験したものと他のものを比較するために検索する
◆購入した使用感を共有する
◆購入してお勧めしたいものを拡散する
というように、購買フェーズのどの段階でもSNSの情報が影響するようになったのです。

以前の購買モデルに、AISASやAIDMAなどがありますが、このモデルに合わせた戦略をとっていては時代にあった販売戦略をとれていません。

今の時代に合わせて、レップスのモデルにあわせた販売戦略を考えていく必要があるのです。



②ライバルが必ずいる

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どんなに今までにないも商品と作ったと思っても、今の時代に全く新しいものを開発するということはほとんどあり得ません。

インターネットの発達、OEM・アウトソーシングなどが発達して、ビジネスを始めるハードルが下がったからです。つまり、今までより商品がたくさん生まれるようになったということです。

また、仮に開発した商品が今までにないアイディアの商品だったとしても、世に出せばすぐに真似されたり代替品が出てきます。

消費者のニーズに合わせ、多種多様な商品が次々と生まれており、市場は常に飽和状態。「ここがこだわりです」とアピールしてもそれだけでは目に留まらない時代となっているのです。


①②の理由から、良い商品でも商品独自の売りが消費者に伝わりづらくなってしまっています。

メーカーは商品のウリをアピールしても、消費者からすると類似商品が多すぎて、有名な商品や安い商品を選択するという結果になってしまいます。

その結果価格競争に陥り、価格競争では、大量生産でコスト削減に有利な王手企業には太刀打ちできなくなってしまうのです。

大手企業と戦うには、消費者が食いつくようなウリをアピールすることが必要です。

具体的な分析方法についてはこちらの記事にまとめています↓↓


消費者のベネフィットを基準に宣伝しよう

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以前は、情報が少なく、他のと比較をしなかったので、売り手が「これがオススメ」と宣伝すればみんな同じものを買っていました。

しかし現代は、「あの人はメーカーが好きだけれど、私はこっちが好き」というように、それぞれの好みを見つける時代です。

さらに、何かを買おうと思っても、他人のレビューを参考にして決定したり、その時の気分や状態に合わせて、複数の選択をするようになりました。

このような時代では、「消費者の基準」を大切にしましょう。

消費者は、商品のメリットで商品を選ぶのではなく、
自分が叶えたいこと(ベネフィット)がこの商品で叶えられるか
ということを基準にして商品を選択します。

◆これなら○○が解決するかも!

◆この機能があるなら安心だ!

◆今よりよくなりそう!

このように感じてもらえるようなアピールをしていきたいですね。

化粧品を例に挙げると、

【メリット】
たった30日でニキビが軽減。みんなが憧れるつるつる肌に。
【ベネフィット】
おでこのニキビがコンプレックスで、前髪で隠していたけれど、これを使用してニキビがなくなった。前髪を上げたら友達にいいねと言われて自信が持てた。

メリットの方は、ありきたりの宣伝文句ですね。他の商品でも叶えられそうですし、これがいい!とは感じません。
値段やその他の効果を他の商品と比較して、良ければ購入というかたちでしょう。

一方でベネフィットの方は、同じ境遇で悩んでいる人であれば心が動かされるのではないでしょうか?

しかし、このようなベネフィットをメーカー側が宣伝文句として使ってしまうと薬機法に違反する場合があります。最近では、誇大広告による被害も増えており、規制が年々厳しくなってきています。

そこで、口コミを使ってベネフィットを発信していくのです!
口コミで使用者の感想を発信することで、似たような属性の人から共感が得られ、購入へと繋がります。


販売促進につながる口コミを効率的に集める手順はこちらの記事にまとめています↓↓


ベネフィットはどのように確認したらよいのか

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ベネフィットは消費者に直接聞いて確認するのが良いです。企業内で想像したところでリアルな意見は出てきません。
本当の消費者のニーズを確認したければ、消費者に確認するのが最も確実な方法です。

ここで注意していただきたいことは、調査方法についてです。調査方法としては、定量調査定性調査があります。

定量調査:数値化できる調査のこと
     検索数・クリック率・動画再生時間・サイト滞在時間など
定性調査:性質的で数値化できない
     気持ちが良い・心地いい・使いやすいといった感覚的なもの

定量的なものは調査の分析がしやすく対策が立てやすいので大事ですが、ベネフィットの調査としては定量的な結果だけでなく定性調査も含めて行う必要があります。定性的な部分に消費者のニーズや選択の決め手が隠されていることも多いです。


今回は、レップスモデルを解説しながら、商品が売れない理由とその対策についてを解説しました。購買モデルを意識して戦略を立てることで今売れていない商品も売れる商品に変わるかもしれません。この記事を参考に、今の販売戦略を見直してみてください!


この本を書いた株式会社サウスポーのHPはこちら↓↓


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