見出し画像

子どもの8割がやる気ダウン…親に言われた辛い言葉

この記事は、前回の子どもの9割が喜んだ、親からの嬉しい声かけの続きになります。久保田学園グループ代表久保田と集団指導部門責任者疋田が”生徒の声アンケート”をもとに対談したものです。

疋田:今回は、親(大人)に言われてつらい、またはやる気がなくなる言葉や振る舞いがあれば書いてくださいというアンケートをとりました。
久保田:今回も、受け取った子どもがどう感じているのかを解説していきながら、アンケートの声をご紹介していきたいと思います。

・もっとがんばれ(もうがんばってるし!と思う) 中2女子
・「そんなことしてて大丈夫なん?」っていう言葉。ためいき。 中2女子
・「そんなんやからできひんねん」 中3男子
・「もっと勉強をやれ!」と、どなられたとき。中2男子

疋田:つい言ってしまうセリフの代表のような気がします。やはり子どもは肯定的には受け取らないものですね。
久保田:”もっと”、”大丈夫?” ””そんなんやから”という言葉は、”今よりももっと”、”今のままで大丈夫?””今がそんなんやから”という現状の否定を含んでいると子どもは感じるようです。

・「何で、こんな点数なの」とおこられると、「勉強したのにな」と思う 中3女子
・自分では頑張ったつもりのやつを「当然やろ」みたいな態度されること 中3男子
頑張ったのに、ほめてくれない。次の目標しか伝えず、今までの事に触れない。 中3女子
他の子はがんばってんで。 中2男子

疋田:自分の頑張りをもっと認めて欲しいという気持ちがあるようですね。
久保田:ここで面白いのは点数を褒めて欲しいわけではなく、”勉強したこと”・”頑張ったこと”を認めて欲しいと感じている事ですね。また他の子と比較されることは、”自分をみていない”というメッセージになってしまいますので、辛いと感じる子どもは多いようです。

・ちゃんと勉強をやっているかをたしかめるために、部屋に何度も入ってくるのがとてもいやだ。 中2男子
・勉強方法を間違っていると言われる。今日勉強のすすみぐあいはどうだったか聞かれる。

疋田:監視されるのは嫌だという気持ちから来ていると思います。親としては見守っているという気持ちからきているとは思うのですが…そう受け取ってくれるとは限らないのですね。
久保田:監視と見守りの違いというのは、子育てにおいて良く言われることです。この違いは、受け取る側が”安心できているかどうか”で決まると言われています。もちろん保護者の方も心配しての行動だと思うのですが、子どもが安心しているかをよく見てあげることが大切ですね。

・宿題をやりなさいといわれたとき。やろうとしていたことをさきにしろといわれたとき。 小5女子
勉強しようと思ってるけど、やりたくなくてもやもやしているときに、「早く勉強しなさい」と言われるとやる気なくなっちゃいます・・・(笑) 中3女子
・集中している時の呼び出し、またその声かけ(例:ご飯よー、これ手伝ってー、など・・・) 中1男子
・親がスマホを見ているのに勉強した?と聞いてくるとき。中2男子

疋田:親に”勉強しなさい”と言われて”今やろうと思ってたのに!”とやる気をなくしてしまうのは、子どもからするとよくあることのようです。一方で親からすると子どもが勉強していないから”勉強しなさい”と言うわけなので、”今やろうと思ってたのに”と口答えするくらいなら”さっさとやってよ”という気持ちにもなるようです。

久保田:この”今やろうと思ってたのに…”ということについてはよく子どもから相談されますし、保護者の方からもこの事で口喧嘩になってしまったと相談された事もあります。自立期の子ども心理には、いつやるかということを自分で決めたいという欲求が生まれてきます。親から”勉強しなさい”と言われることでこの欲求が満たされないと感じることで、子どもがやる気を失ってしまうのです。
 この時に大切なのは、勉強時間を親子相互の話し合いで事前に決めておくことが一番です。こういうことは家族のルールですので、ご飯の時間やスマホのルールも決めておくことが大切ではないかと思います。

まとめ

久保田:”子どもを思い、心配している気持ちから子どもに声かけしているだと”いう保護者の方の気持ちは大変よくわかります。今回のご紹介した声かけでも、”よしやってみよう”となる子どもも少数ですが全くいないわけではありません。2割は厳しい声かけが通用する子もいます。大切な事は、子どものやる気に繋がっているかどうかなのです。かけた言葉が子どものやる気を促しているか、よく観察しながら声かけをすることが大切です。