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新型コロナウィルスの影響を考える

ここ数週間で情勢が一変してきた新型コロナウィルスの状況ですが、社会問題となっている買いだめ行動に関して私なりに考察を述べてみようと思い、今回記事にまとめさせていただきました。一時の情報に惑わされず、皆さんの冷静な行動につながれば幸いです。

買いだめ品薄 異様な光景

ここ数日多少落ち着きを取り戻しているように見えますが、一時期SNSで空の陳列棚の画像が報じられたり、心無い方々のデマの拡散によりトイレットペーパーをはじめとする紙製品の品薄状態が連日ニュースで報道されておりました。これは消費者としては不安心理をあおる結果につながり、結果として事態を収束させることに対して逆効果となってしまったのではないでしょうか。今回はこのような事態を少し分析したいと思います。

ゲーム理論での解説

経済学の視点で見ると今回の事象をゲーム理論で例えることができると思います。
ただし、単純な囚人のジレンマを例に解説している記事、ブログがいくつか見られるのですが、実際はもう少し複雑な状況ではなかったでしょうか。
その中で下記記事はもう少し現実に即した形で解説されていると思われましたのでご紹介します。

つまり、通常の均衡点と異常時の均衡点の2種類存在し状況により均衡点が変化する中、今回は異常時の均衡点で消費者の行動が決まってしまったということになります。

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製造業の視点での考察

トヨタのカンバン方式(Just In Time)に代表されるように、製造業にとって在庫管理は非常に重要な要素です。
今回注目を浴びた紙製品ですが、特にトイレットペーパーなどは製品特性上かさばるため、在庫によるコスト高の影響が大きい分類に入る製品と考えられます。
そのような中、整備された在庫管理の弊害で急な需要の変化に対応が難しいと言えるため、今回の買いだめ行動に対して生産者側が対応しづらい事情があると考えられます。

紙製品は利益率が低い

さらに需給の面で考えると買いだめはのちの需要の先食い(増税前の駆け込み需要と同じ状況)であると言えます。需要の作食いに対して、製品の特性上トイレットペーパーなどは自宅で在庫しても品質に変化が少ないため、現在の突発的な需要増加に対して今増産しても今後の需要を先取りするだけであり、後の収益を苦しくすることにつながるため生産者側は急な増産への対応難しいという側面もあります。


いずれの面で考えても、消費者側、供給側双方にとって望ましい状況ではないと言わざるを得ません。マスク同様、本当に必要なところに行き届くことが望ましいのです。
このような事態ができる限り早急に収束することを望みます。

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先週は3.11のニュースや選抜甲子園が中止になる(個人的にはカーリング世界選手権が中止になったのが痛い)など暗いニュースが多かったのですが、会社の後輩のウサミ君の入籍など明るいニュースがあったのが救いです。

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