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劇場版FGOキャメロットを観に行った感想(辛口)

『劇場版Fate/Grand Order 神聖円卓領域キャメロット(前編)Wandering Agateram』、観てきました。レビューを書いていこうと思います。かなり辛口なことをご了承ください。

良かった点

・坂本真綾さんの主題歌「独白」とBGM
これは非常に良かったと思います。「独白」は特に素晴らしい出来で、作品のシリアスなムードとも非常にマッチしていますし、疾走感があって映画の主題歌にふさわしくとてもカッコイイ感じに仕上がっています。ジョギング中とかに聴くのもいいと思います。坂本真綾さんのFGO楽曲は非常にクオリティが高く、シリアスな雰囲気を醸し出しつつも軽快なテンポや躍動感を保っていると感じます。BGMもゲームでの優れたBGMを映画にマッチした荘厳な雰囲気でアレンジしてあってよかったです。

・アーラシュ

この前編はアーラシュ・カマンガーという男にもかなりスポットが当てられています。アーラシュはゲーム中でも「気さくで優しく、そして(性能的にも設定的にも)強い」というかなりカッコイイキャラクターなのですが、映像化によってそのかっこよさの部分がとても強調されたと感じました。ステラを打つだけの存在ではないのだよ。

・ニトクリス

キュートに描写されています。ちょっと抜けてるところとかがうまく描写されていてかわいい。ちゃんと美しさを意識した描写があったのも〇

・三蔵ちゃん

終盤まで真名を明かさなかったのは映画特有の盛り上げ方で、最初は違和感がありましたが、それもありかなと感じました。全体的にかっこよい描写が多く、ポンコツ部分がもう少しあっても良かったかなあと思います。

・オジマンディアス

声が強かった(小並感)

・特典

来場者特典のイラスト&テキストカードがエモかったです(イラストはワダアルコ先生のガウェイン&ガレスで、テキストは奈須きのこ先生)。ガレスかわいい。

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悪かった点

・ストーリーの改変

マスターではなく、ベディヴィエールを主人公としている都合からか、いろいろ端折られたり、改変されたりしていた部分が多かったです。三蔵ちゃんとかそんな出会い方じゃなかったよね。もっとポンコツな出会い方だったよね。特にギャグシーンは九割がたカットされてたんじゃないかな。俵藤太や百貌のハサンとかもいなかったです。

・不安定な作画

正直「出来がいい」とは感じませんでした。ダヴィンチちゃんの顔の作画とかめっちゃ不安定だった気がします。もう少し何とかできなかったのかなあ。美男美女がそろうゲームの劇場版だけに、そこはちゃんとしてほしかったです。

・バトルシーン(特に宝具)

迫力のある戦闘シーンが少なかったように感じます。なんか爽快感がなく、「戦ってんなー」って感じでした。特に宝具の演出が全体的に短かったのが残念です。宝具ってそのサーヴァントを象徴する大切なものなので、サッと詠唱してバーンじゃダメだと思うんですよ。もっとタメが欲しかったです。Zeroのキャスター吹っ飛ばしたエクスカリバーなんかめっちゃタメたじゃないですか。ああいう感じのが欲しかったです。なんというか宝具が単なる「技」の一部になっているような感じで、そこがメリハリのなさ、迫力のなさにつながったのかなあと思います。

・尺の短さ

これがかなり大きいと思います。90分の映画だったのですが、その短さの分、端折られたストーリーや、短い宝具演出になってしまったのかなあと邪推しています。もう15分長ければストーリーもバトルも全然質が違ったと思います。前後編とはいえ、90分ではキャメロットの魅力を伝え切れていないと感じました。そして90分しかないんだからもう少し作画頑張ってくれよ。という気持ちになっています。

総評

ギリギリ60点といったところ。正直物足りない部分はありました。どうしてもヘブンズフィール3部作と比較してしまいますね。あちらが完璧だったので、その分こちらの期待も大きくなってしまったのかなと感じます。

アニメーション部分に関してはかなり厳しいものがあると思いました。声の演技については良かった上、音楽は流石Fateブランドという感じで、非常に優れていました。独白はマジでよかったです。独白がなければ50点くらいでした。大学なら落単です。それくらい良かったです。だからこそ、アニメーションの杜撰さが悪目立ちしてしまったかなあと感じます。

後編は特にバトルが中心になると思うので、迫力あるバトルシーンを堪能できる出来になっていれば、観る側としては非常に嬉しいです。前編は正直イマイチな部分も多くありましたが、後編に期待ですね。

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