ワールドフリッパー攻略概論


TL;DR(長いから読みたくない人へ)

ワーフリをうまくプレイするための十箇条を教える。

1.クエストの前に編成を決めてはならない。
2.意味もなくクエストに行ってはならない。
3.完璧な攻略を望んではならない。
4.足りることを知らなければならない。
5.失敗を恐れてはならない。
6.性能を理解しなければならない。
7.ボスの挙動を理解しなければならない。
8.貢献度ばかりを気にしてはならない。
9.レイドメイトを気にしなければならない。
10.動きの要点を知らなければならない。

はじめに

本稿は、ゲーム「ワールドフリッパー」攻略の一助となることを目指して書かれたものである。本稿を読むこと、あるいは傍らにおいてプレイを進めることで、ワールドフリッパーをプレイするに当たってのゲーム進行上の障害に対処できるようになることを読者に期待する。なお、基本的には2023年11月時点でその役目を果たすことを想定している。

本稿の構成は、ワールドフリッパーのクエストに挑むに当たっての考え方の順序に基づいている。まずクエストの選び方について考え、次にクエストに向かうための編成について考え、最後に実戦に挑む際の考え方について述べる。

本稿は概論と銘打たれているように、具体的な方法というよりはむしろ、より概念的な「編成の組み方」「キャラ性能の見方」「攻略情報の読み方」などを取り扱う。

本稿が取り扱わないことについて述べる。まず、具体的に編成を示すことは例示目的以外では行わない。そのため、本稿を読んでも具体的にどんな編成を組むべきかは分からない可能性が高い。また、環境についても言及しない。3章「実践する」において同じクエストに向かう他のメンバー(以降、「レイドメイト」と呼称)について若干言及するが、キャラの追加に伴う編成の組み替え方、選び方などについては言及しない。

ワールドフリッパーは、当たり前だがゲームである。そのため、真面目に考えてプレイする必要は基本的にはない。気楽に、できる範囲のプレイを行い、できる範囲の時間的・金銭的コストを支払うなどして楽しめばいいと思う。ただ、筆者が思うにゲームとは余計な苦しみを楽しむという側面もある。例えば、「ザ・ビデオゲーム・ウィズ・ノーネーム」(赤野工作)は架空のゲームをレビューするという体裁の小説だが、痛みを感じることのできるVRボクシングゲームや、視覚的な面白みがほとんど省かれた結果競技志向のプレイヤーが集ったFPSといったものが登場する。「未来職安」(柞刈湯葉)はほとんどの人間が仕事をする必要のない社会を描いたSF小説だが、その中にあって数少ない労働者である主人公の行動は、本稿筆者には忙しさや大変さを求めているようにも見える。
ちなみにビジネス書に目を向ければ「楽しくなければ仕事じゃない」(干場弓子)「憂鬱でなければ、仕事じゃない」(見城徹, 藤田晋)なんてタイトルのものが双方ベストセラーだったりする。
話は随分それたが、ワールドフリッパーのプレイにおいても、困難な課題に直面し、ときに打ちのめされ、それでもなお試行を繰り返し、あるいは様々な思考を巡らせ、あるいは負の感情に圧されながらもプレイし続けるような場面がありえるだろう。そんな時に本稿が、変な書き方にはなるが「より深く楽しむ」―――あるいは苦しむための、助けになれば幸いである。

1.クエストを選ぶ

この章ではクエストの選び方について考える。クエストを選ぶにあたって考えるべきことは、なぜそのクエストを選ぶかと、そのクエストをどの程度攻略する必要があるか、である。このゲームでは基本的に編成より先にクエストがあると考えた方がよい。組める編成を組んで、その編成に適正のあるクエストに行く、というのではなく、クエストを選んだ上でそのクエストに必要な要素を満たした編成を組む、という順序になる。属性やダメージ手段(スキル、直撃等)が合っているというだけではうまく行かないクエストは数多く存在する。クエストに必要な要素を満たしていればダメージ手段も属性も問わない、ということでもある。もちろん、有利属性で挑めば与えるダメージは大きく受けるダメージは小さく済ませることができる。有利属性以外からの弱体効果を受け付けないボスも多い。順当には有利属性で挑むことがよいように思われるが、それもクリアのための方法の一つでしかない。
このように、クエストを先に選ぶことでプレイは効率的になり、より効果的な攻略方法を編み出すことができる。そのため本稿はまずクエストの選び方という話題から始めることとする。

なぜあなたはそのクエストに挑むのか

なぜワールドフリッパーにおいてクエストに挑む必要があるのだろうか。そこにクエストがあるから……ではないはずだ。例外的に、キャラや装備を揃え切り、新しい編成を常に考案し、試す場を心待ちにする人々にとっては新たなクエストは、なにかを得るというより単にプレイしたくてたまらないものだろうが……それはそれとして、報酬を求めてクエストに挑むのが一般的だ。
まず考えるべきは、あなたがその報酬を得る必要があるのか、という点である。余りがちな素材を中心にドロップする迷宮は当然挑む理由がないだろうが、例えば使われない武器のみを取り揃えるマルチボス、得られる報酬を使っても数%の差しか出ない高難易度などを意識したことはあるだろうか。コレクター心を満たすためだったり最後の一押しを詰めるためだったり、そういった理由があれば挑むのもよいと思う。労せずクリアできるのであれば片手間にやっておくのも悪くない。ただ、物事には優先順位がある。より使われる武器や各種資源が揃っていない状態で漫然とクエストに挑んでいくのはあまり勧められない。
資源の管理という観点が理解の補助線になる。どのキャラや武器を完成させるべきか。所持しておくべきキャラとそうでもないキャラのどちらに獲得機会(石にせよチケットにせよ金にせよ)を割くべきか。優先度の低いクエストをクリアするために資源を投じ、得られた報酬からは利益がもたらされない、そんな状況が続けばゲームをうまく進めるのは難しいだろう。
そういったわけで、なぜクエストに挑むのかを考えるのは重要である。

クエストをどの程度攻略するのか

行くクエストを決めたとしよう。あなたの求める報酬を得るにはどの程度プレイすればよいのだろうか。具体的には、どの程度のランクで、どの程度の回数クリアするのが効率的だろうか。
SSランクで、短時間に、何回もクリアできるのであればそれに越したことはない。しかしクエストの設計によりクリアに時間がかかったり、重要なキャラクターを所持していないために安定したクリア、あるいは時間内のクリアが難しいといった事がしばしば発生する。また、回数が実際に制限されているクエストというのも、特に高難易度では珍しくない。
こうした場合、許容できる攻略の程度について下限を想定してみるとよい。例えば、1度SSクリアを通せばよいのであれば、手動による技術介入や強力なレイドメイトの招集により解決できるだろう。時間を費やすことが可能かつ、クリアレベルがあまり関係ないのであれば編成を耐久力に寄せるのが望ましい。タイムアタックやスコアアタックで高成績が必要なのであれば安定性、生存性を投げ打ったギリギリのクリアが必要になる。
これらに共通するのは、すべての要素を揃えなくても満足のいく攻略が可能な場合は多々ある、ということである。時には必要なような気がしていた要素を捨てる必要があるということでもある。この時、前項で述べた資源の量に加えて、資源の配分という観点が生じる。どの要素に持つ資源を割り振るのが望ましいかを考えることで利用効率を高めることができる。やみくもに、あるいはとりあえず挑んでみるのではなく、どの程度の攻略ができれば望ましいかを事前に検討しておくことで、理想編成を組み強力なレイドメイトとひたすら回る、といった面倒な要求を低減することが可能になる。

2.編成を考える

この章では編成の考え方について述べる。このゲームでは編成を組むよりも先にクエストを選ぶ必要がある、ということは既に述べた。とはいえ、クエストが決まれば組むべき編成が一意に定まるかというとそうでもない。情報がない場合も、既知の情報が役立たない場合、得られた情報が不明確な場合もよくある。最もよい選択肢は可能な範囲で試すことだ。しかし、このゲームで試すことができる編成はあまりにも多い。一般的なクエストでは編成制限はないし、低レアキャラクターや非有利属性のキャラクターが入っても編成は成立するし、よくわからないアビリティソウルが重要になることもある。そこで、本章では試すにあたっての方針を中心に示す。ある種セオリーや経験則に近い部分があり、本稿の中ではかなり具体例に寄った書き方になっているが、可能な範囲で汎用的な記述にしている。
とはいえ、編成を考えるにあたり知っておくべきことはボスの挙動とキャラの性能である。項目にまとめてしまうとそこまで多くはない。また、一つのクエストに挑む際にすべてのボス、すべてのキャラクターについて知っておかねばならないわけではない。
この章でも後に述べるが、最初はある程度適当でよいと思う。情報がなければ適当にならざるを得ない。新しいボスはもちろん、新しい編成もキャラ単体はともかく、それらの相互作用は未知である。よくいえば恐れずに、悪くいえば雑でもいいので、プレイを繰り返しながら徐々に知り、考え方を身につけるとよいだろう。

相手について知る

まずはボスについて知る必要がある。手段は問わないが、どんなギミックがあり、どんな挙動をし、どんな攻撃が有効で、どんな防御手段を取る必要があるのかを知ることで、編成にどんな要素が必要になるかを考えることができる。これらの情報がない段階で手がかりになるのは属性のみである(おすすめ編成、併催のガチャなども使えなくはないが)。情報を得るためには、とりあえず手元で組める編成で対象クエストに挑むとよいだろう。そんな雑でよいのかという疑問もあるかもしれないが、新たなクエストがプレイ可能になった直後に詳細が分かるのは誰もいないし、誰もが分かっているようなクエストなら周囲次第で失敗するような編成を組む方が悪いので全滅しても問題ない(すぐ全滅して情報が得られなければ問題だが)。このゲームはリタイアも解散もできる。
話は若干それたが、ボスについて知るに当たっては以下のような要素に着目するとよいだろう。

・敵の強化状態、弱体状態
・敵やフィールドによる強化状態、弱体状態
・攻撃の強度
・弱点、ヒットチェック
・時間制限
・フィーバーゲージの上限、フィーバー効果
それぞれについて詳述する。

敵の強化状態、弱体状態については、付与されている状態そのものに加えて効果量、解除の可否なども重要になる。また、ギミックで解除される場合もある。状態そのものについては、「攻撃タイプ(スキル、パワフリ等)に対する弱体状態」や「防御アップ強化状態」あたりに着目するとよい。攻撃タイプへの弱体はかなり大きな編成へのヒントで、防御アップはスキルやギミックにより対処する必要がある場合がほとんどだ。

敵やフィールドによる強化状態、弱体状態についても大まかには前項目と同様だ。こちらは特に弱体状態について対処が必要な場合が多い。攻撃ダウン、防御ダウン、ゲージ速度上昇・減少などは分かりやすく効果が現れるが、無気力や麻痺は特にオートプレイではあまり気にせず進められてしまう場合も多い。それでも多くの場合、対処することでよりよい編成になる。

攻撃の強度は、よく観察しないと全滅時になってはじめて気づくような場合が多いだろう。ただ、全滅したからといって防御策を取っていないのが根本原因であるとは限らないのが難しいところだ。単にギミックの対処に失敗している場合もある。赤ゲージでも耐えられる、あるいは1-2回の棺桶で済む程度であれば多少のリスクを負って攻撃に寄せたほうがよい場合もある。かばう系統のスキルを持ったキャラに寄せる場合もある。
実際の原因は様々だが、とはいえ対処が必要だと思い至るには攻撃の強度を観察する必要があるだろう。

弱点、ヒットチェックは失敗時、成功時に発生する事象をまず確認した上で、成功する必要があれば対処を用意するというのがおおまかな方針になる。失敗した際のペナルティが大きい場合と成功した際のボーナスが大きい場合に重要となる。逆に、成功しても失敗しても大した事が起こらなかったり、対処にキャラや装備の枠を割くことによる戦力低下の方が大きい場合には完全に無視する方がよい。

時間制限については大きく2つのケースが存在する。クエストそのものの時間制限、ハイスコアや報酬を狙う上での時間制限である。
前者についてはオーバーしない範囲を多少留意しておけば問題ない。棺桶状態によって攻略が伸びることと、回復や耐性に関する要素を組み込む事で攻撃能力が落ちることのトレードオフになる。
後者については、前述のトレードオフに加えてより効率的にダメージを与える必要がある。武器やスキルの数値の最大値のほかに、どの程度の時間で本領を発揮するかといった観点も必要になる。

フィーバーゲージの上限はどの程度の頻度で起こしうるかという点で重要である。フィーバー関連の編成では強みに直結するため分かりやすいが、フィーバーによりダウンが発生したり矢印ボードが現れ攻略上有利な場合もある。ダウンは手動を伴うような攻略の際に、矢印ボードは直撃編成の際に重要である。また、フィーバー要素を入れなくてもフィーバーに現実的に届く場合はパワフリタイプにも気を配るとよいだろう。基本的には射撃が最もゲージを稼ぎやすい。

以上のように、ひとくちにボスについて知るといっても様々な要素がある。編成を組む際にはこれらの要素にうまく対処するつもりで組むとよいだろう。ちなみに、「うまく」というのは、全てに対処可能な編成が組めない場合も多いため、場合によっては取捨選択を強いられるという意味でもある。

必要な対処を考える

続いて、ボスの持つ諸要素について、必要な対処を考える。つまり、先述したような要素のうちどれに対処しどれに対処しないかを決定する。
対象のボスにそもそも存在しない要素ならともかくとして、一見どれも重要に見える場合には何から着手していくべきだろうか。上述の要素群の間に関連がある場合もよくあり、こうした場合には表面的な要素ではなく関連の根源的な要素に対処する必要がある。
などと書いたが、ここでもやる事としては前項までとあまり変わらない。これに対処する、と決めたうえで編成を組んでみて試すことだ。ダメージがかさむのであれば耐性を増やし、敵の強化状態が厄介そうであれば解除スキルを持ったキャラを入れる。キャラ1枠で1つの事象に対して全てをカバーできるとは限らないが、全枠で1つの要素に対応しなければならない事もあまりない。3、4つ程度の要素を意識して、それらへの対処を組み込んだ編成を組むとよいだろう。

実現手段を考える

ここからは実際に実用的な編成を目指すための方針について述べる。前項までで、具体的に何に対処すればよいか、どう対処すればよいかというような点についてはある程度網羅された。それらを踏まえて編成を組めばよいのだろうか。
わかりやすい例として、アタッカーの強力なスキルを正しく当てる事で数秒でクリアできるボス(いわゆる「ワンパン」)について考える。こうしたボスに向かう編成は主に、編成に対するバフと敵に対するデバフ、アタッカースキルの発動条件を満たす事といった要素により構成される。こうした編成を組むにはまず、デバフを受け付けない、強力な防御アップ状態を持つといった要素を持つボスであればそれらへの対処手段を組み込む必要がある。ワンパン編成であってもまずは相手のギミックへの対処がある。
次に火力が十分発動されるようキャラや武器を選択する必要がある。アタッカー列を1列用意して単体強化武器を置き、あとの2列はバフ・デバフ・サポートで埋め、どの列も初期でスキルゲージが100%になっている状態が一般的だろう。オートプレイを志向するのであれば並びや挙動も重要である。より高いダメージが発生するためにはアタッカーのスキルが発動するより前に他列のスキルが発動している必要があり、アタッカーの有効範囲が全画面でない限りはサポーター列のうち少なくとも1枠をボス前への誘導に割く必要があるだろう。また、アタッカー以外の列のキャラに範囲的な条件があるのであればその点に関しても整合する必要がある。
数値のバランスや、同じような役目の違うキャラ・武器についての選択は最後である。よりよい編成を目指す上では確かに気にしておく必要があるが、枝葉末節といえば枝葉末節である。極端な表現にはなるが、パラシュを持とうがトマホークを持とうが無銘の長剣を持とうが本質的には大差はない。ゲージ獲得等の機能を持つ武器を覗いては、単に利用できるものの中で最大の数値を実現すればよい。

ワンパン編成のうち、複雑でないものを実現しようと考える際にはこのような手順を踏むことになるが、ところで、先の手順を見るだけでもキャラクターに関する様々な要素が登場していることに気づいただろうか。キャラクターの性能を一字一句覚えなければならないわけではないが、アタッカー列に向くキャラ、サポート列に向くキャラについて、そしてそれらの発動範囲についても知っておく必要があるように見える。
まあ、試して気づけばそれで問題ないといえばないが、ざっくり性能を読めると便利である。

スキルに関して補足する。直接攻撃であれば浮遊状態や貫通状態を維持することが必要になり、パワーフリップ編成のうち剣士タイプを用いる場合は貫通状態を維持する必要がある。これらは多くの場合、浮遊・貫通状態を付与するようなスキルを開始時ゲージを50%差にしておいたり、ゲージ獲得系スキルでずらすことについて実現している。

性能の読み方

ワールドフリッパーにおけるキャラクター・武器の性能はそれなりに複雑である。文字や数字に表されているだけでも属性があり、アビリティは3つないし6つあり、基礎能力値があり、スキルウェイトがある。文字に現れない範囲ではスキルの挙動がある。こうした能力のどの点に着目すべきだろうか。

アビリティについては、発動条件と効果範囲に着目するのがよいだろう。数値が大きくとも発動していなかったり、効果がかかってほしいキャラにかかっていなければ意味はない。とはいえ、範囲については概ね「自身の」とあるキャラはリーダー列に、「◯属性キャラの」「パーティの」「リーダーの」あたりが書かれているキャラはサポート列に置くのがよいだろう。難しいのは発動条件についてである。「メインキャラの時」「リーダーが◯属性の時」「共鳴時」など編成時点で発動の可否が決まるものや、それに準じる「HPが一定以上である時」についてはともかく、パワーフリップ回数、自身のスキル発動回数、HPが一定未満である時などについては単に編成するだけでは発動しない。そもそも発動させることが重要であるが、それに加えて、どの程度の数値がどの程度の時間で発揮されるようになるかを気にしておくとよいだろう。スキルやパワーフリップを複数回発動するには、特に工夫がなければそれなりに時間がかかる。上限値が常に発動されているわけではないことに留意が必要となる。
スキルゲージを獲得する効果のあるアビリティについては試すことで相互作用を確認するのが無難だが、スキル発動に合わせて他の列にスキルゲージを配布するようなスキルについては配布先のキャラが「追いついてくる」ようなイメージでほとんど問題ない事が多い。最も重要な部類のアビリティだが所持者が少ないため、該当する持っているキャラや武器を覚えているという以外に活用できることは少ないかもしれない。

次にスキルの挙動についてだが、大別すると場所を問わずに発動するスキルと範囲に敵を捉えないと発動しないスキルの2種類がある。前者はゲージが貯まれば勝手に発動し、後者は発動するまでにタイムラグがある、と言い換えられる。基本的にはサポーターは前者、アタッカーは後者の挙動をとる傾向にある。スキルを主なダメージ手段とする編成において、自然に編成すれば問題ない事が多いが、また、2回目以降のスキル発動が必要になる場合はアタッカーが先行しないこと、あるいは遅れすぎて各種のバフ・デバフが無効にならないことの双方を意識する必要があるため、スキルウェイトについても考慮が必要だろう。アタッカー列よりサポート列の方が合計スキルウェイトが小さいことが望ましく、そうでない場合はゲージ獲得等による対処が必要になる。

少しそれるが性能という観点からキャラクターの育成についても触れる。
レベル上限はリーダーと重要なMB2を持つキャラから優先して上げるとよい。リーダー裏のアタッカー、MB2がまだ来ていないサポーターについては優先度は下がる。

EXスキルについては、ゲージ関連のスキルが重要である。上限あるいは開幕ゲージを取得できたらとりあえず放置でよいだろう。また、上限については金の7.5%と銀の6%であまり差が出ないことも多いので、特にサポーターについては低ランクのアルタライトや破星結晶を使って済ませるとよい。

3.実戦する

以降、実戦をする際の注意点等について記述する。とはいえ、実戦と編成考案の境目は曖昧である。何度か述べたように、編成を考案するにあたって試す必要があるし、実戦しているうちに気づきを得て編成を組み替えるようなこともあるだろう。キャラクターや武器の追加に伴って環境が変化し、編成を組み替える場合もある。いずれにせよ、これらの手順は一度行ったら終わりという質のものではない。

気にするべきこと・しないべきこと

周回時に目立つ数値として貢献度ランクが表示されるが、これは気にするべきではない。いくつかの要因はあるが、実際に有効だったダメージを必ずしも反映しているわけではないし、仮に反映されていたとしてもダメージをより与えることが最も重要な指標ではないことは編成を考える段階で説明した。最も重要なのはタイムである。こちらも周囲の編成によって左右される質の数値であるが、周回を繰り返すことを考えればこれを短くする編成がより優れた編成である、ということができるだろう。
また、数値として現れるもの以外に、弱点やヒットチェックを達成できているか、スキル順序が崩壊していないかといった、挙動の観察自体から得られる気づきも重要である。これらの細かな挙動を調整していくのが最終的な編成の完成度を高める。

周回しないクエストの場合

スコアアタック、無限演武など周回を要しないクエストの場合には特に挙動の観察が重要になる。どういったタイミングでダメージを与えればダメージが最大になるか、どういった敵の行動阻止する必要があるかが重要である。

手動操作におけるちょっとしたコツとして、スキル編成による攻略であればパーティが盤上をよく動けることを意識するとよい。パワフリ編成による攻略であればフリップ時点で敵まで一直線に飛んでいき、ダッシュでもう一度ヒットを狙うようにするとよい。

参考にできる動画がある場合、完全に動きをコピーするというよりはその動きで何をしたいのか、を意識するとよい。パッと見て分かりにくい挙動としては、パワーフリップにより少しでもフィーバーゲージを稼ぐ、初期の麻痺系スキルを意図的に外すことでクエスト終盤に有効時間を伸ばすなどがある。

おわりに

ワールドフリッパーの攻略について、あまり編成そのものに近くない範囲から様々書いた。一応、それなりに長く攻略の前線にとどまっているつもりである。サービス終了も決まり役立つ期間は短いだろうが、これを書き始めた主な動機は、現段階の筆者自身の考えていることを記載することで再びワールドフリッパーについて思い出せるようにするためだ。実用も意識していないわけではないが、かなり思想を込めて書いている。
不明瞭な点も多いだろうと思うし、全てを書けたとも思っていない。よく分からなかったらその点についての質問を筆者にしてほしいし、筆者以上に攻略に長じた方なら欠点や抜け漏れ、誤解のご指摘をどうかお願いしたい。

これまで筆者に教示、指摘いただいた方々、あるいは筆者が拙いながら編成相談に助力させていただいた方々へのお礼とし、本稿を締めたいと思う。

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