こんなことをしてきました

前回は、軽く自己紹介をさせていただきました。

今後、いろいろな内容を書き込むにあたり、「このブログを書いている人は、どんな経歴の人なのだろう?」と思われる方もいるのではないかと思います。

そこで簡単に、私がこれまでやってきたWEB関連の仕事について書きたいと思います。

●受注側・発注側両方の経験
私の場合、WEB制作会社にて業務を「受注する立場」と、事業会社で業務を「発注する立場」の両方の経験があり、これがフリーになってからの強みになっています。

WEB制作会社にて業務を「受注する立場」は、いわゆる「企画・制作」がメイン業務になりますので、「どんなサイトをどのように作るか」に徹した業務になります。そのため、(異なる場合もありますが、多くの場合は)クライアントから提供される素材(原稿や写真)を、どのように画面にはめ込むかをデザインしていく形となります。

一方、事業会社で業務を「発注する立場」は、メイン業務が社内調整になります。

新しいサイトを構築する場合、役員の承認を得たり、関連する部署へ説明を行い情報提供などの協力要請を行ったりします。

また事業会社で最も発想が異なるのは、「トラブル時の対処法」です。

例えば、サーバーが落ちた、記載されている内容に誤りがあった、コンテンツの公開日を間違えたなど、さまざまなトラブルに対して、受注側では「できるだけ早く復旧させる」ことを最優先にします。事業会社では、それはもちろんですが、加えて関係者に対してどのようにお詫びを行うか、関係者と協議し対応方法を決めなければなりません。

単にサイト上にお詫び文面を掲載して済む話もあれば、ユーザーに対して謝罪メールやお詫びの品を発送しなければならないケースなどもあります。その対応は、社内の多くの関連部署との連携が必要ですし、場合によっては役員の確認が必要な場合があります。

これがどれだけ大変か知っているので、できるだけミスを事前に防ぐ努力もしますし、制作したコンテンツが世の中に出た場合に、どのような反応が来るかを想定して制作する癖がつくようになります。

●相当鍛えられた制作会社時代
フリーになる前は、普通にWEB制作会社のWEBプロデューサーをやっておりました。

日々、クライアントの要望を聞き、課題を解決させるためのコンテンツを考え提案し、通ればそのコンテンツを制作するために、制作者(デザイナーやコーダー(ページをHTMLなどで作成する人)やライター、カメラマンなど)と打ち合わせし、スケジュールを作成し、スケジュールの進捗管理をしながら、クライアントの確認を取っていくという、一連の制作作業のディレクションを統括する立場です。

制作会社時代は、ベンチャー企業に在籍していたこともあり、過酷な状況でした。(昔だからこその状況ですが)毎日夜中の2時~3時まで働き、翌朝は普通に出社なんて生活をしていました。

当時の社長は天才的な営業マンで、次から次へと新規提案のアポを取ってきます。外回りから帰ってくると「辻岡さん、2日後に○○と××のアポ取れたので、持っていく企画お願い!」と、アポ先の企業名だけ伝えられ、そこから先方のサービス内容などを調べて、数時間で企画のイメージを固めます。

全くの持ち込み提案なので、オリエンもなければ、ヒアリングもしていません。

完全に、ネット上の情報から、「自分がその企業のWEB担当者だったら、どんなことをすれば評価されるだろうか?」という視点だけで企画します。

イメージが湧かなかったら本屋へ。クライアントに関連するサービスの雑誌や専門書をざっと読み漁りイメージしてきます。そんな数時間でイメージを膨らませたら、1日で企画書の作成です。

緻密な調査やデータの準備などできないので、とにかく「なぜこの企画なのか」と、「どんなコンテンツを、どのようにユーザーに使ってもらうのか」のイメージを伝えることに専念した企画書です。

私の記憶の中では、(簡単なものも含め)1年間で150本くらいの企画書を作ったような気がします。

そんな大量な企画を日々やりながら、制作は動いている案件は、制作ディレクションも行います。もちろん日々進捗状況をチェックし、クライアントとのやり取りも行います。定期的に打ち合わせにも行きますから、必然的に企画書は後回し。夜間対応になるので、2時~3時まで仕事をしてしまう訳です。

ただ、この150本ノックは、今の私には非常にスキルをつけてくれました。

何事も瞬時にコンテンツをイメージし、書類を作る習慣は、WEBプロデュースの仕事上、かなり有効に活かされています。

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