地味PM1年生

こんにちは!もりこです。
理系の大学院を卒業して、今は新卒1年目で都内のIT企業でプロダクトマネージャーとして働いているものです。
地味PMアドベントカレンダー10日目で書かせていただきます!
https://adventar.org/calendars/7528

僕の経歴

ざっくりこんな感じです!
田舎出身、理系で、エンジニアチョットデキルって感じと認識してください!

  • 高校卒業まで:岡山県倉敷市で過ごす

  • 謎の空白の2年間

  • 大学:東大工学部・工学系研究科

    • 在学中取り組んでいたこと

      • Railsエンジニア2年間

      • 深層生成モデルと呼ばれるAI分野の研究

      • 競技プログラミング(AtCoder緑中盤くらい)

最近は理系出身者がその強みを活かしながらビジネスに関わることのできるPMというキャリアが注目されている気がするので、僕自身が新卒PMとして働いてみてどうだったかについて書きたいと思います。
僕自身まだまだ雑魚ですが、1ミリでも参考になる部分があったら嬉しいです。

なぜPMというキャリアを選んだか

一言で言うと「自分の意思で考えたことを実現できるようになりたい」と考えるようになったからです。
元々、僕はエンジニアとして人伝にお仕事をいただくことがあり、いわゆる受託開発をしていました。
依頼主からやりたいことをお伺いし、それを要件として実現可能な形に落とし込み、実際に作って納品するのような感じです。
お仕事自体はやりがいを感じていました。ちゃんと依頼主の話を聞いてそれを的確な範囲に落とし、実現できた時、喜んでもらえた時というのは嬉しかったですし、思い通りできるようになるまで失敗や悔しい思いもしてきました。
ただ、どこまでいっても自分が作っているもの、実現しようとしているものは、他の人が考えたものであって、自分の考えじゃない。そういうもどかしさを抱えていました。
加えて、性格上かなり飽きやすく、成果を出すためのプロセスとそのプロセスに沿ったやり方をある程度習得すると一気に冷めてしまいます。
全然自分のできないことに挑戦してみたい、数年後には今想像していなかった姿になってみたいということで、正解やプロセスの見えない事業を作るということに関心を抱いていました。
自分でプロダクトを作るか、就職するかで悩み、自分と似た人で自分より遥かにすごい人と働いてみたい、という何とも生意気な理由で今ご縁をいただいたIT企業に就職をしました。

当初思い描いていたことと実際のGAP

当初考えていたこと:
受託開発で要件定義 & ワイヤー引いたり、プログラム書いたり、データ分析もできるし、俺より優秀な人なんかそうおらんやろ
実際:
何にも通用しない…つれえ… (※ 基本楽しく働いてはいます!!)

何が課題だったか
一言で言うと「言語化能力のなさ」です。
PMの仕事って単純化すると「あるべき姿を決めて、その実現のために人を動かすこと」だと思います。
極端な話、プログラムが書けなくても、ワイヤーが引けなくても、自分が介在することで全体最適が取れ、成果が出せるのであればやり方は何でも良いです。
どれだけ知識があっても、それをうまく人に分かりやすい形に構造化して、実現に向けて動かしていくことができなければ、それはただの自己満足でしかないという世界かなと思います。
それまでの自分は、わりと何でもマイペースに自分1人で手を動かしてやってきていたので「相手にどこまで前提を共有しているか」とか「相手は何を気にしていて、どういう答えをほしがっているのか」とか相手目線のコミュニケーションを取る力が全然ないということを痛感しました。
特にPMは、個人として全知全能ではない中で、解決すべき問題を決め、何とかしてそれを解決する、言うなれば「人にお願いしてなんぼ」の職業なので、この力は本当に日々鍛えられていると思います。
僕はそういう率直なフィードバックをくれる先輩にも、怒られすぎて落ち込んでいるときに慰めてくれる友人にも恵まれたので、良い成長痛を感じられています。

逆に何は活きてるの?
とはいえ、やっぱ理系バックグラウンドのPMは最強だと思います!!!
ある施策を打つときに、仮説検証の流れを考えるのは研究を進める時の流れと似てます。施策効果を推定するのにSQLでデータ整形して数字を出したりしますし、開発の方に要件をお伝えする時も、経験があると論点が設計できるので話が過不足なく早く進められます。
個人の意見ですが、時間をかけてじっくり正しい答えに辿り着くのはわりと誰でもできる中で、PMの介在価値は「正確な意思決定のスピードを早めること」だと思います。
この意思決定のスピードを早めると言う点において、役に立つ知識や経験を持っている理系の素養は活きているなという実感があります。

あと大事なのがスペシャリストに対する敬意の意識があることです。 自分に理解できない専門の知識が必要な部分は、自分に検討できる部分は最大限検討した上でお任せする、相手の知識を、努力を軽んじるようなことは絶対に言わないということは大事にしています。かつて自分がスペシャリストとしてされて嫌だったことがあるからこそ、わかる感覚かなと思います。

今後どうありたいか

想いとしては変わらず、自分で描いたことを実現できる人でありたいなと思っています。それと同時に一緒に働く人にはハッピーでいてほしい、少しでも自分と出会えてよかったと思ってもらいたいです。なので、関係者が働く上で直面する問題を解決できるだけの知識や経験をつけ、楽しい環境を作っていきたいなと思います。
傲慢な言い方をゆるしてもらうと扇の要でありたいです。
僕自身は目立たなくても、評価されなくてもいい。ただ、自分が関わることで、プロダクトが、ひいてはチームが、楽しく、強くなっていけるような、輝く人を陰から支える、そんな地味な生き方をしていきたいです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?