中日ドラゴンズのジンクスについて

皆様,
クリスマス前をいかがお過ごしでしょうか.

現在,筆者は修論真っ只中で死にそうな顔をしている状態である.本当はセクシー女優の検索数と発売数に関して書くつもりだったが,調査が足りなかったため別内容の記事を投稿する.

内容は中日ドラゴンズにまつわるジンクス『中日が優勝すると政変が起きる』にまつわる内容である.文芸部のアドベントカレンダーなので小説を書いたほうがいいのだろうが.小説のネタが何も思い浮かばない状態であるため,今回は見送ることとする.

中日ドラゴンズが優勝すると政変が起きるは本当か

中日が優勝すると政変が起きるというのはWikipediaにも記述があるほどのジンクスである.これは「中日が優勝する」と「できごとが起きる」というニュアンスのジンクスである.実際に優勝した年とその年のできごとを表にまとめる.ただし,戦後の中日の結果のみを示す.また,Wikipediaに記述があるものと筆者がまとめたものは別欄に示す.

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表から,確かに中日が優勝した際には政治的な出来事が多発しているように見える.
また,「中日が優勝」→「政治的な出来事」というジンクスであるため2009年の政権交代(麻生政権→鳩山政権),2012年の政権交代(野田政権→安倍政権)の際に優勝していなくてもジンクスが破れたとは言い難い.

しかし,表を見ると,第一次安倍政権後から野田政権までの間(2005~2012)で優勝が集中しているように見える.実際,2005年から2012年まではすべて3位以上という成績を残している.その際の政権持続期間は以下の通りである.

第一次安倍内閣:約1年(2006/9/26- 2007/9/26)
福田内閣   :約1年(2007/9/26-2008/9/24)
麻生内閣   :約1年(2008/9/24-2009/9/16)
鳩山内閣   :約8ヶ月(2009/9/16-2010/6/8)
菅内閣    :約1年3ヶ月(2010/6/8-2011/9/2)
野田内閣   :約1年4ヶ月(2011/9/2-2012/12/26)

これを受けて,中日がAクラスの期間が長いと短期政権になりやすい,つまり総辞職等が起こりやすいという仮説を検証してみる.

例えば,中日が5年連続でAクラスとなっているのは,1950年から1959年,1971年から1975年である.
1950年-1959年間の内閣は
吉田茂内閣(1948/10/15-1954/12/10)
鳩山一郎内閣(1954/12/10-1956/12/23)
石橋湛山内閣(1956/12/23-1957/2/25)
岸信介内閣(1957/2/25-1960/7/19)
であり,1971年-1975年の内閣は
佐藤栄作内閣(1964/11/9-1972/7/7)
田中角栄内閣(1972/7/7-1974/12/9)
三木武夫内閣(1974/12/9-1976/12/24)
であり,中日がAクラスに居続けても政変が起きやすいとは限らない.


考察とまとめ

本記事では中日が優勝すると政変が起きるというジンクスに関して簡単に調べたものを示した.当たり前であるが,ジンクスは前後即因果の誤謬でありある事象Aと全く関係ない別の事象Bを無理やりつなぎ合わせて,因果関係があるように見せているだけである.したがって,このような事象について真面目に調べると無駄に時間を消化するだけである.

よくある統計的な間違いに「ワインの消費量と収入の相関」が挙げられる.これは,収入が多い人間はワインの消費量が多いという関係は一見すると相関に見えるが,ワインの消費量は収入に対して従属するため,ただの疑似相関であるというものである.

上に挙げた中日のジンクスもいわば疑似相関である.ここで自分を含め,少し気をつけないとならないことは,実験データ等を見たときにこの疑似相関ないしは誤謬を見つけて喜び,解析を行ってはならないということである.もちろん隠れた変数が存在することもあるが,隠れた変数等を何も考えずに解析を行い新発見したと述べると赤っ恥をかくと思う.

得られたデータはフラットな目線を持って見つめることがきっと大切なのだと思う.筆者もフラットに見つめれるようにこれからも精進していこうと思う.

最後に

この文章を書くのに約4時間ほどかかった.上にも述べたとおり,ジンクスに対してデータを示して因果関係を示そうとしても時間の無駄である.この4時間があれば図を修正し,5ページは文章を埋めれたと思う.まさに時間を無駄にした.典型的な〈いかがでしたか〉ブログを書く暇を修論に費やすべきだった.

反省するべきことは,何事もコツコツと物事をすすめることと,修論や卒論は書くことに思った以上に時間がかかるので早めから始めることである.

修論や卒論を書いている皆さん,お互い頑張りましょう.

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