ご高齢の方のサロンで布のケーキを作りました!
大津市仰木学区の社協さんから、いつも月一回開かれているご高齢者のサロンの催しの講師依頼がありました。
通常、落語や踊りなどの鑑賞が中心で、何か作るというのは初めての試みというお話。
参加される方は99%女性の方で1時間程度でできる作品をご要望。
75歳以上が対象とされてるサロンですけど、いつも参加される方は80歳以上とお聞きしました。
目がお辛い方もいらっしゃるから縫わずにボンドでできて、
クリスマスも近いしということで、ショートケーキに決定。
「楽しいところだけ味わってもらう」「出来上がった作品がご本人も満足する完成度に仕上がる」よう前準備をしっかりする、これが短期講習で大事にしているところです。
土台はワタを入れるのではなくウレタンスポンジを三角にカットして、布を貼り付けて作れるように、そして飾り花形のイチゴは一つ一つ心を込めて縫いました。
会場は琵琶湖が見える3階の広間。
今回集まっていらっしゃった方は15名。全員女性の方。
お手伝いに来てくださった民生委員さんや福祉委員さんに助けてもらって、あっという間に全員の方、ケーキが完成!
しかし思ってた以上に早く終わって次のイベントまで時間が余ってしまいました。
申し訳ない気持ちでいっぱいなって参加者の方に謝っていたら、
「わたしら、おしゃべりが楽しいんやから、余った時間こうやって喋っとるから気にせんでええんよ」
とまるで娘を慰めるような笑顔でおっしゃるんです。
そのとき「あっ!」と気がついたんです。
私がこのところずっとやりたいと思っていた「居場所作りのための手芸」だ!
皆さん、日常は畑や田んぼで忙しい生活を送っておられます。
晴れると畑が気になって出てしまう、とおっしゃてました。
そんな方々が月一回20日にこの場所で、お互いの元気を確かめるように集う。
今回は教え合いながら、笑いながら、褒め合いながら、出来上がった作品を鑑賞する。
その余韻に浸りながら、日々の生活の愚痴や心配事や嬉しかったことなど、取り止めもなくおしゃべりする。
作成中、各テーブルを回りながら、私もたくさんおしゃべりさせてもらいました。
どの方とおしゃべりしても、私を労ってくださって、優しくて力強くて、深く刻まれたシワがとても美しかったです。
とても楽しかったと言ってくださいました。
担当の方が、ぜひ第2弾をしましょうと言ってくださっていました。
同じ県内の私の知らない小さな村で、生活の中のひと時にご一緒できた幸せな時間でした。
窓から見える琵琶湖が本当に綺麗でした。