マガジンのカバー画像

松田聖子;名演奏の歴史

5
夜のヒットスタジオにおける、全68回の松田聖子の演奏についてレビューしたいと思います。
運営しているクリエイター

記事一覧

松田聖子;名演奏の歴史(デビュー初期③:夏の扉)

今回の夏の扉で、初期聖子のレビューは最後になります。演奏の評価方法についてはこの記事を参照。 夏の扉#8 夏の扉①(曲目A、歌唱B、伴奏A、演出B) 改めて聴いたんですけど、実はめちゃくちゃ良い演奏ですね。聖子ちゃんの調子も万全とは言えないながらも、なかなか。次で紹介するひよこの夏の扉と比較すると、より重心の高いダイナミックな演奏だと思います。こちらが好きな人も多いかも。 聖子ちゃんに珍しく、前奏部でやたら振り付けがある。あと、1:38で「車が通り過ぎて(髪チョキチョキ

松田聖子;名演奏の歴史(デビュー初期②:チェリーブラッサム)

今回はチェリーブラッサムの演奏をレビューします。演奏の評価方法については前回の記事を参照。 静岡駅のチェリブラチェリーブラッサムには伝説的な動画が2つあり、基本的に夜ヒットでの演奏を扱うこのシリーズの記事とはいえ、これらを外すことはできません。 1つ目は、こちらのザ・ベストテン での演奏。 新幹線で移動中の聖子ちゃんが静岡駅のホームに途中下車して、停車時間の2分あまりで1曲歌い切るというとんでもない企画。企画ありきのネタとしか思えないのですが、なかなかどうして、この演奏

松田聖子;名演奏の歴史(デビュー初期①:裸足の季節〜風は秋色)

前回の記事で、聖子ちゃんのデビューから現在までを概観しました。 評価方法についていよいよ今回から、夜ヒットでの演奏についてレビューしていきたいと思います。あまり演奏に対して採点したりするのは好きではないのですが、視聴に際しての目安ということで、曲目・歌唱・伴奏・演出の3項目についてS・A・B・Cの4段階評価を行いたいと思います。 僕の趣味趣向から、伴奏については自分なりに厳密な評価をするつもりです。ですがそれ以外は割とガバガバな評価になると思います。「意味わかんない演出だ

松田聖子;名演奏の歴史(昭和から令和へ)

名曲の宝庫世代でもファンでもない僕が急に松田聖子を聴き始めた話を前回しました。 色々な演奏を観るにつけて、聖子ちゃん本人も当然すごいけど、曲のクオリティも、聴けば聴くだけすべてが名曲なことに気づくんですよね。聖子ちゃんは当時からファンとアンチがハッキリ分かれていたようなのですが、 ファンの見解:数々の名曲の魅力を聖子ちゃんが素晴らしいパフォーマンスで引き出した。その相乗効果でこれだけの活躍ができた。さすがは聖子ちゃん。 アンチの見解:歌唱力自体は同時期のアイドルと比べて

松田聖子;名演奏の歴史(まえがき)

圧倒的な自己演出力僕は松田聖子のデビュー後の生まれなのでリアルタイム世代ではなく、物心ついた当時は矢口真里もびっくりレベルの不倫おばさんとしてマスコミを賑わせていたので、特に思い入れもなかったのですが、歌っている動画を観てみたら感動しました。歌唱力の高さもさることながら、ステージ上での振る舞いが圧巻。純粋な歌唱力なら、同期の河合奈保子の方が上かなと思うけど、歌う姿はいたって常識的(まあ、そりゃそうなんだけど)。それに対して聖子ちゃんの画面での輝きが半端ない。根本的には、河合奈