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今週気になった「海外のZ世代事情」4選

◯はじめに

Z世代実況レポーターとしての情報収取の中、日頃海外のZ世代の情報も収集しています。

日本国内の情報を主にしているため、国外のZ世代の場合だと国内状況や気分などから日本Z世代とは異なる傾向を示すこともありますが、私自身Z世代は「世界的に同様の傾向を持つ世代」だと考えています。
このnoteでは、最近の海外記事で気になったZ世代情報をまとめましたので、国内のZ世代理解や国内トレンドの先駆けとなる情報収集にお役立ていただければと思います。

※ リンクは全て各タイトル下のサムネイル画像に添付しています。

【ファッション】 VOGUE BUSINESS

・中国 Z世代ファッショニストの「4つのペルソナ」

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中国 Z世代は国内総人口の15%を占め、その数 2億1000万人以上。
例に漏れず中国Z世代も「一般的にいわれるZ世代の特徴(個性・独自性・信憑性)」と同様の傾向を見せており、ここで主題となっているラグジュアリーブランドにも多大な関心を寄せています。

以下では、中国Z世代ファッショニスタの4つのペルソナを見出した調査結果から、興味深い点を私見を交えてご紹介しています。

興味深いことに、若さ際立つZ世代であってもラグジュアリーブランドやハイエンド・カルチャーに対して上の世代と遜色ない成熟した理解を示しているようです。
また、最終的な購買の決定打となるのは家族や親密な友人からの口コミであり、必ずしも全ての若者がインフルエンサーやKOLからの影響を受けるわけではありません(KOL; Key Opinion Leader = 特定分野の専門性を備えたインフルエンサー)。むしろ中国Z世代は、ラグジュアリーブランドを肩代わりするインフルエンサーらその周辺文化に対し、批判的でさえあるようです。

インフルエンサーらの意見に偏重せず、家族・友人など身近な存在からの口コミを重視する傾向は、中国Z世代のラグジュアリーブランドへの姿勢だけに限らず世界的にあらゆるブランドの認知・購買段階で言及されていることです。しかしながら、インフルエンサーらに対し批判的でさえあるという姿勢は中国Z世代特有のものと言えるでしょう。

📚 コラム
日本のZ世代は国内の13.6%、USの場合は19.7%といわれていますが、実数で見れば中国Z世代の人口は凄まじいものです。
[参考]

【ワークライフ】CNBC make it

・Z世代 とミレニアル世代の労働者、昨今の退職傾向をリード

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リモートワークや多様性、能力に応じた対応など、労働者が職場に求めるこうした "柔軟性" はこのコロナ禍で大きく変容しました。

とりわけリモートネイティブとも呼ばれるZ世代は、より高い柔軟性・賃金・やりがいを求め、他世代以上に強い転職願望を持つ傾向にあるようです。経済形態の違いから、コロナ禍が引き起こした解雇者数や減給者数などは異なるも、この若者の職業観の変化は日本・USのみならずEU圏でも確認できています。

不安定な経済状況の中、誰もが「仕事に何を求めているのか」を再考し「自分のキャリアをコントロールしなければならないという危機感」を抱くようになっています。松井証券によると、社会人1年目の国内Z世代は同時期のミレニアル世代よりも貯蓄する割合が20ポイント以上高いという結果がでており、こうした様から国内の若者にも "キャリア・コントロール" の危機感が表れていることを感じ取れます。

【ファイナンシャル】 Bloomberg Wealth

・ミレニアル世代 & Z世代は「460億円のショッピングアプリ」に夢中

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北欧諸国のZ世代・ミレニアルを中心に爆発的な人気を博し、今や9000万人ものユーザーを抱えるBNPL市場の新鋭ネットショッピングアプリ「Klarna.(クラーナ)」をご存知でしょうか?

BNPLとは、「Buy Now, Pay Later」を意味し、いわばクレジットカードのような後払いシステムのことを指します。
Klarna. はそうしたBNPLプロバイダーとして機能し、Klarne. を介しあらゆるECサイトでネットショッピングが可能です。都度々々購入の際にはゴーストカード(1回きり発行されるKlarne. 上のカード)が作成され、3回または4回の分割で手数料・利子なしで支払うことができます。

こうしたBNPLプロバイダーは国内で言えばバンドルカードが挙げられ、数年前からも盛り上がりを見せています。
一見便利なプラットフォームに見えるも、Z世代・ミレニアル世代の返済・債務管理能力が危惧されています。FCA(英国金融行為規制機構)のレポートによると、「2020年に(PNBLの)市場規模が3倍以上に拡大し、消費者に悪影響を及ぼす可能性がある」「規制の対象とする必要がある」と発表されています。

📚 コラム
TikTokで「Klarna」と試しに検索してみると、Z世代と思しきTikTokerらがKlarna.の返済日通知や返済金額に驚愕する動画が多く見られます。
TikTok上でトレンド化するほどのKlarna.の人気ぶりがうかがえます。
(あくまで私見ですが、金融面での規制が厳しい日本国内ではKlarna.などのBNPLプロバイダーは立ち上がりにくく、ZOZOTOWNの後払いサービスなど局所的なものとなるでしょう。)
[参考]

また、BNPL市場については、[こちら] のDIGIDAYでさまざまな企業の行方を捉えています。BNPLに興味を持った方は是非!

【国際情勢】REUTERS

・アフガニスタンのZ世代、将来と苦労して手に入れた自由に恐れを抱く

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長年にわたるアフガニスタンとUSの闘争は、先の8月30日のバイデン大統領の宣言で終結するに至りました。
しかしながら、結果としてタリバン勢力のアフガニスタン支配を優位にし9月6日にはタリバンから「抵抗勢力の最後の拠点を制圧した」との声明が報じられました。

煌びやかな側面ばかりが語られるZ世代は、そうした情勢不安な場所であろうとももちろん存在し、想像を絶する日々を強いられています。
今や世界中の人々と共に目指そうとしているSDGsには、環境保全だけでなく教育機会やジェンダーの平等、充足した労働や経済成長なども含まれていますが、タリバン支配下のアフガニスタンを見るにわずかにもそうした意図は感じられません。
衝撃的なことに、タリバンの後ろ盾となっているパキスタンへのデモ活動の最中、タリバンの戦闘員が銃撃威嚇するなど人権を蔑ろにした横暴が報じられています。

ここで紹介されている20歳のサルジーも、これから大学で学び始めるという中で、学校への通学や今後の就労を禁じられるなど、女性の不当な扱いに絶望しています。

📚 コラム
今年の2月から国軍のクーデターによる続く弾圧が続くミャンマーでも、Z世代の姿が映し出されています。
デジタルネイティブという側面を存分に生かし、迅速な情報共有を国内外と図ったり、ユニークで平和的な抗議活動を起こすZ姿が報じられていました。
生まれたのはZ世代である筆者と同じタイミングであっても、偶然振り分けられた場所の違いがこうも変化を呈するのか、と思わされました。同時に、その世代の特質を存分に活かし使命を果たそうとする姿に心から感動を覚えます。

◯最後に

近年盛んに話題に取り上げられる「Z世代」。

"海外のZ世代事情" というタイトルでまとめた記事でしたが、日本のZ世代にも通じる点が多くありました。まだまだ、見たことのないZ世代の姿がこれからもたくさん出てくることでしょう。

また次回もお楽しみに。

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