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24/2月に読んだ本の話




▼2月に読んだ本リスト

①クラウドクラスターを愛する方法(窪美澄)
②ある閉ざされた雪の山荘で(東野圭吾)
③タラント(角田光代)
④時ひらく(アンソロジー)
⑤かがみの孤城(辻村深月)
⑥みちづれはいてもひとり(寺地はるな)
⑦黄色い家(川上未映子)
⑧独立記念日(原田マハ)
⑨十角館の殺人(綾辻行人)
⑩闇祓(辻村深月)


 やっほ〜アラサーです。今月も風のように過ぎて行った2月だけど、月初に読んだ本のことを思い出そうとすると、なんだかしばらく前のことだったように思えるから不思議。案の定、気温の乱高下に心も体もしっかり左右されていましたが、今月もどうにか生き抜けましたの記録。


 特段仕事が忙しいというわけではないんだけど、ぐつぐつ頭が煮えていると感覚というか、今は本じゃないな〜と思う時が一月に引き続きしばしばあって、だからと言ってだらだらとSNSを眺めては心を病む時間が増えてしまっていたので、これはちょっと大反省案件だった。本を読む時間に救われるのは、読んでいる間自分の内面に目を向けなくて済むからなんだよなあ。これは根っからの性格の問題でもあるけど、正直何に対しても、ド頑固でクソ真面目な自分が、もっとできるはずなのになんでできないんだろうなって思うことが悪いストレスになってるなっていう自覚は存分にあるので、今年はさすがにそろそろいい意味で身の程を知りたいです。そういう小さな諦めをポツポツと積み重ねては、自分自身に失望しそうにもなる寂しい季節ですが、諦めではなく許しだと信じて。
 友人が教えてくれた太陽星座×月星座の占いで「感受性が強すぎる繊細さん」と評された自分のこと、あまりにも御名答すぎて笑ってしまい、そしてちょっと落ち込みましたが、そんなことも前向きに捉えていきたいです。ご自愛って言葉にするのは簡単なのに、本当の意味でご自愛するのって、結構難しい。皆様も自分を大事に、しっかり体も心も温めていきましょう。


 そんな気持ちと裏腹に、温まるばかりではない様な作品ばっかり読んでいた2月…


 『ある閉ざされた雪の山荘で』は映画の鑑賞も含めて丸ごと楽しんだ。辻村深月さんのおすすめ作品ということでずっと積読していた『十角館の殺人』と合わせて、クローズドサークルミステリーにどっぷり浸かった時間。当たり外れを感じるのが嫌で、書評を軽く読んでから本を選ぶことが多いんだけど、ミステリーに対してそれをやるべきではないな…というのが今回の学び。「言葉にならないくらいの大どんでん返し!!!」みたいなレビューを見ると、大どんでん返しの内容ばかり気にしてしまって何がどんでん返るんだろう…という目でしか読めなくなってしまうので。ネタバレ、ダメ、絶対!


 角田光代さんの作品は、自分の中に存在してしまうダブルスタンダードな感情も、私だけじゃないんだよ〜っていつも教えてくれるし、周りにこういう人確かにいるな〜っていう解像度の高さに驚く。清美の戦争体験の描写はかなり辛いけど、分厚さを感じさせない面白さ。


 寺地さんの作品も相変わらず好き、世の中にただなあなたと生きているだけでもふと忘れてしまいそうなこと、よくよく考えたらおかしくない?みたいな曲がった常識のことを、思い出させてくれるよね。


 本屋大賞ノミネートされた10作品のうち、個人的に絶対に読んでおきたいと思っていた川上未映子さんの『黄色い家』。辛かった〜、主人公の花が、真っ直ぐで素直で真面目だからこそ、生まれてきた場所が違っていたらこの子はもっと幸せだったのではないかなと思えてならない。同時に、ふと気づいたら後戻りできないところまで来ていた、になるまでの経過がすごく自然で、普通に生きてる自分にさえ、理解できる感情の中で花が堕ちていく様をみて、これは本当に他人事ではないな〜という怖さがあった。月並みな感想で恥ずかしいけど、とても面白かったです。


 『かがみの孤城』が地上波放送されるタイミングで原作を再読したり、『時ひらく』の三越アンソロジーが発売されたり、『闇祓』を読んだり、大好きな辻村ワールドに浸れた期間もあった。『闇祓』、ホラーと聞いていたので大丈夫かな〜と思っていたけど、相変わらずおもしろすぎてやめられない止まらない現象だった。発生する超常現象への怖さではなくて、出てくる人間の言動とか深層心理の解像度があまりにも高すぎて、肝が冷えるという意味でめちゃめちゃにホラーだった。ホラーでファンタジーなのに現実。夏によんだら涼しい気持ちになれるかもね…


 今月もそんな軽い感想をログとして残すことしかできませんですみません…1ヶ月分まとめて書こうとすると、なかなか前半分の記憶を残しておけないんだよね。。どこかの誰かに刺さって、本を手に取るきっかけになってくれていたら救いです。


 気づいたらもう三月が目の前で、あまりの時の流れの速さに気が狂いそうになりますが、精神がかなり冬眠してしまっている最近なので、そろそろ這い出していけたらなあと思うところ。

 今日はふらっと本屋に立ち寄って、角田光代さんの新刊とめでたく文庫化した寺地はるなさんの『希望のゆくえ』をゲットしてしまいましたので、読書生活もまだまだしっかり楽しんでいく予定です。2月もあと1日。無理せず行きましょう。それではおやすみなさいませ!今月も読んでいただいてありがとうございました!

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