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ジュビロ磐田 鹿児島キャンプTM モンテディオ山形戦 マッチレビュー

2022年2月5日 ジュビロ磐田 鹿児島キャンプTM モンテディオ山形戦 マッチレビュー を書きました。

こちらのトレーニングマッチは一般公開されていたものの、YouTubeでの中継はありませんでしたので、現地に来れない方は内容が気になってしまうトレーニングマッチだった様に思います。

当時は、この試合のレビューを凍える手で白波スタジアムでメモを取り、それを帰りの新幹線で仕上げましたが、どう消化するか、世の中に出して良いか分からずTwitterのDMでご希望の方にお伝えするという形を取りました。報道等では翌日以降、情報が出ていましたが、YouTube中継をしないクラブの意図を私的に勝手に汲み取りDMという形を取りました。あくまで勝手です。

「何様なんだ」と自分でも思い返り、反省する思いもありましたが、どうしても誰かに伝えたいという思いが強く、それだけ今季のジュビロ磐田は面白いよ!と、そういう意図だった様に回帰します。そして私が伊藤彰さんの目指すサッカー像を調べれば調べるほど好きになっていったからでもあるとも思います。

開幕から2ヶ月が経ち、リーグ戦、カップ戦と多くの試合を経たので、時効と考え、折角マッチレビューを当時書いたので公開しようと思います。何かしらが伝われば嬉しいです。

当時書いた内容から若干の内容加筆、修正はしていますが、原則はそのままの内容でいます。

キャンプではどんな試合をしていたか気になる方は良ければ読んでいただければ幸いです。

磐田側視点で振り返ってみます。

RT、いいね、スキ♥️、フォローなど頂けたら嬉しいです!

■1本目

ベース1-3-4-2-1
三浦
山本義道
大井
伊藤
遠藤
山本康裕
鈴木雄斗
松本
山田
黒川
杉本

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静岡ダービーのトレーニングマッチと同じ右方上がりのズレの可変。例>山本義道は右CB→右SB化
シャドーは左が黒川で。幅をウイング化する鈴木雄斗と黒川がとる4123可変。

山形はベース442の保持433でサイドバックが偽SB化してウイングが張ってるマリノス的ないつものそれ。戦術浸透度は明らかに磐田より上で、選手に迷いがない。4本目まで終始ベースは同じ形だった気がします。山形はそこまで詳しくないので、これ以上はよく分かりませんでした🙏🙏🙏🙏🙏🙏間違ってるかもしれません。

あまり相手(磐田)どうこうのチームでもないと思いますし。さっぱり分かりませんでした。極寒なので推しチームを確認するので精一杯でした。山形関連の方がチェック頂いたら申し訳ございません🙏🙏🙏🙏🙏🙏🙏

さてと本題です。一本目、立ち上がり、山形が前からプレスきてくれるので、磐田が引き込めてはいるが、引っ掛かりのロストも当たって外からカウンターくらう場面目立った。ネガティブトランジションで中盤空洞化はあまり昨シーズンから変わっていない


磐田のプレスはシャドーが山形SBに当たりにいくのをトリガーにWBが前方にスライド、CBがSBの位置にスライドして4バック化する外回りのアグレッシブなプレスを何度か見せる。

541ブロックは後ろに重たく、前からプレッシングに行くのは不向き。前から行くなら形を変えるのがベターですが、磐田は外回りで442になる形でプレッシングにいきました。1TOPの次はシャドーがプレスいく原則とも言えます。

おそらく、これらは静岡ダービーのトレーニングマッチでゾーン2撤退から押し返せなかった反省からきたやり方かと思います。

遠藤保仁が静岡ダービーと変わらずサリーダ多めで、差し込む先が一つへり、パスコースが少なくて、撤退されるとU字各駅回しが目立つ。

ただ持ってるだけと言われてもしょうがない流れ。ヤットさんが降りるなら、誰かが代わりにポジションバランスを整えなければいけないが、一本目は硬直していた。

「練習通り可変したけど、味方に秩序と動きが違う選手がいる場合はどうしたらいいの?」という声が聞こえてきそうな静的な動きに終始。

とにかく引き込めたらいいが、引き込めないとダメな感じ。


GKからのビルドアップで20分頃決定機、三浦→大井楔→山田レイオフ→鈴木雄斗→黒川→松本→遠藤クロス→ファーでシュートが折り返しのようになり触れば1点だが当たらない。

山形がアグレッシブにハイプレスきてくれる場面はこうやってGKを使ってゾーン3まで美しい前進を数度か見せる。しかし、撤退されると、あまり効果的ではない。あくまでリアクション的なビルドアップ。


23分頃山形決定機。ライン間がら空きで前向かれてスルーパスで大井と伊藤の間をつかれる。


松本と黒川はプレッシング、前向きはOKだがブロック時のディフェンスは良さがでない印象。相手のお尻を追いかけるのは苦手だ。


単純に山形は声がよく出てる。とくに幅をとるウイングの要求の部分。成熟度を感じる。
25分頃からやや山形が押し込む。


サイド奥深くをウイングが突破してクロスを磐田CBが跳ね返す流れが多い。あわやのシーンも多くなる。


杉本は背後ではなく、ライン間で引き出す、動きが変わらずで、フォルス9的な動きが多い。起点にはなれてるが、代わりに後ろに引っ張る選手が居ない。


黒川はランニング少なく、左に張ってるだけになってしまった。止まったプレーが多くなり、もっとみたい。


終了間際、大外の松本のレガテ(抜くドリブル)からマイナスで遠藤ダイレミドル枠外。


1本目後半はほとんど山形ペースで特に偽SB的の立ち位置をとる半田がめんどくさ過ぎる(褒めてます)。ウイングにバンバン、ボールを届けられていた。


昨年の対戦の試合に近い展開。ボールは磐田が持っていたとしても、能動的には前進できてない。


とは言え、磐田はビルドアップはダービーより精度が上がっており、プレスもダービーよりは何度かアグレッシブな場面があったが、ダービーのトレーニングマッチと展開は大きく変わらない一本目でした。サッカーに判定負けがあれば、明らかに判定負けに等しい内容。これはまずいなと思いましたが…。

■2本目


三浦→梶川
山田→大森
黒川→ジャーメイン
可変役割も引き継ぎ。

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開始早々、大井ロングフィード、ジャーメインがダイアゴナルランニング裏一発で抜け出してGKと1vs1をかわしたが引っ掻けられて、PK獲得。

ファウルを場所が中か外か微妙。抗議を受けるもPKに。


ジャーメイン自ら蹴るも左上バー直。それにしてもシュートが明後日の方向に飛びがちなので、左利きアダ感がある。でもドキドキするというか期待感のあるプレーが多い。見ていて一番高揚した選手だった。

杉本がフォルス9の様に引くのでジャーメインのランニングとの補完性がとても良い感じ。


伊藤槙の左足サイドチェンジ、右大外の鈴木雄斗ダイレでハーフスペースへ落としてジャメ右足クロスなど、ジャーメインが目立つ。

そして2本目からのディフェンスに於いてシャドーがサイドバックに明確にプレスしてスライドしていく守備を明確にトリガーとして使用。これがはまって流れは磐田。


即時奪回で大森、ジャメの2シャドーが積極性を見せる。回収したらショートカウンターを繰り返す。伊藤彰監督はやはり保持を長くする拘りはないとかもしれない。

流れを取り戻せない山形はハイプレスをかけるも梶川を中心にビルドアップを剥がしてジュビロのMFが間受けてターン決めての前進が繰り返される理想的な展開。


梶川はグラウンダーのフィードをつける距離が三浦より遠くまで出せる印象で、徳島とマリノスのトレーニングは凄いなと感じた。特に右大外につけるフィードが上手い。伊藤槙の左足フィードもマリノス仕込み。マリノスあざます🙏

30分
大井→森岡
遠藤→上原
杉本→ラッソ

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森岡が左に廻り伊藤が中央。
決定機未遂が変わらず多いも決めきれない。山形は体力的に苦しいのかスライドが間に合わなく、終盤やや一方的に磐田ペースになる。

残り5分
山本義道→大津

点を取りに行くためベース442システムに変更。
右大津 左ジャメ。
ツートップはラッソ、大森
保持時は4213(4231)大森トップ下にも見える。

※保持時

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尚、こちらのシステム変更は報道で可変と表現されていましたが、2022年現在の言語では「システム変更」で間違いないと思います。


そしてそして、右サイドを抜け出した大津の綺麗な右足クロスにラッソヘディングで遂に先制。1-0


後半からプレススイッチを修正し流れを持ってきた伊藤監督の采配は流石としか言いようがない。


とは言え強風の風向きというファクターを忘れてはならない。実際に流れを握った前半の山形、後半の磐田は追い風だった。


ただ、それを引いてみても、数々の戦術幅を見せた伊藤采配に驚かせれた。


最高の2本目になりました。福岡から鹿児島の交通費なんぞ安い安いという位に😁笑


ダービーの反省点を改善してくれたのが嬉しい。本当に見れて良かった試合でした☺️

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■3本目

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コシェレフ
森岡
鹿沼
袴田
上原
清田
吉長
小川大貴
大津
金子
ラッソ

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キャプテンマーク大津、大貴は左。
鹿沼は非保持リベロから保持アンカーに化けるタスク。ダービーのTMの控え組と同じ可変です。
幅は右吉長、左に大津がとることが多い。

早い時間帯で豪快なミドル(ロングに近い)が左隅に決まり山形得点。1-1


磐田のビルドアップの距離感が1、2本目より遠くスムーズ。遠藤、大森など、比較的フリーポジショニングを取る選手が居ないと監督が求めてるビルドアップに近くなるのもダービーのトレーニングマッチと同じと思います。ただ、簡単なミスが多いのでオフザボールの立ち位置は良いがオンは不十分というやつでやや流れは山形。


磐田はプレスの強度が低く最終ラインの押し上げも足りず全体が連動せず間延びが目立つ。同点弾も間延びが要因。


WBとCBの間にバックドアスルーパス割られて、マイナスにボランチ戻りきれず流し込まれる。山形逆転。1-2


25分あたりから鹿沼がリードして最終ラインを押し上げだす。鹿沼、この試合で成長してる感あり。保持時はエリア近くまで突っ込んで立つこともあり。


すると金子が右外に抜け出してクロス、ラッソが足で合わせて同点。2-2


ビルドアップの立ち位置をベンチから監督自ら、特にIHやSBの立ち位置をメートル単位で大声で修正指示をされていたのが目を見張った。「もう少し左、そう!そこでいい」など。MFに「ホールで受けろ」という指示が何度も飛ぶ。


タクティカルファールが多い。これも伊藤彰さんの特徴かもしれない。自分のマークの責任を持つ。


30分過ぎ、センターサークル前方のホールで受けた金子から縦のスルーパスにラッソ抜け出してGK1対1もグラウンダーのシュートは右ポスト直撃。


ラスト15分。両チームともサイドを起点にチャンスを作る。徐々に磐田が流れを掴みつつ終了。


ビルドアップは袴田、森岡、鹿沼が運ぶ意識が高いのは良いのだが、ボールをつつかれることも多い。運ぶことの個人戦術はそこまで意識されていないかもしれない。

■4本目

コシェレフ→八田
上原→藤原
清田→43番練習生

ラッソ→古川

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大津ワントップ
藤原右ボランチ、43番が左ボランチ
保持は藤原がアンカーで、4本目は鹿沼は縦ズレしない。3-4-3の様な布陣。

決定機未遂が多い。最後のラストパスが雑なのが控え組らしいところ。


また、スルーパスのタイミングがズレてオフサイド多い。ベンチがずっこける感じ。


15分頃、カウンタープレスで大津がボール取り返して右ペナ手前の吉長から中央に横パスして金子がイージーなシュートを左に流し込んで勝ち越し。3-2

20分
森岡→41番練習生
小川大貴→清田
大津→42番練習生
保持の幅取りは左古川、右吉長

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42番後藤?はフォルス9的なスペース作りとポストの起点にはなれていた。


41番はレーンの意識が高く、戦術理解の早さを感じた。


43番の練習生はボックストゥーボックス的な運ぶドリブルが印象的。
注目の古川はプレースタイルがバレてるのか、ほとんど内切られて剥がせていなくバックパス多め。でも、上手いは上手い。身体作りが足りない印象。


藤原はバチバチ戦うメンタルは出せてましたが、散らしみたいなものは目立たず。
5バックのためやや後ろに重たく、ミス待ちになる展開。


25分以降はやや停滞した試合になり、タイムアップ。鈴木政一さんの采配よりは控え組も同じサッカーを出来る、すなわち再現性が高いのでルヴァンカップが楽しみです。


結果的に3-2で勝利。

終わりに

1本目は山形優勢、2本目磐田優勢(私的には圧倒)
3、4本目は五分五分。

ラッソが目立ちますが、フィニッシャーとして仕上げた様な全員で取った得点という印象です。ただやっぱりボックス内の迫力はピカイチ。


遠藤サリーダと杉本フォルス9は用意されたものなのか、個人の判断なのか謎です。人の相性で補完出来そうなのは杉本のそれでした。


シャドーは人員が豊富なので、試合の後半に入ったらメンバーチェンジが多くなりそうです。交代でシステムや選手だけでなくタスク変えれるのは伊藤彰さんの采配の見所だと思いました。

尚、高野は出てませんでした。

最後にオフザピッチで一つ🖐️

ピッチの外でのコミュニケーションの多さ、出場メンバー以外の活気や盛り立て。チームとしての雰囲気はとても良好に見えました。

「緩い」と指摘されるかたもいるかもしれませんが、J2優勝というタイトルを勝ち取ったチームが、精神的なところで引き継がれてれいるなと感じて、とても嬉しかったです☺️

チャンピオンチームなんですから胸を張って良いよねって。

これにて筆了😤

読んで頂いてありがとうございました🙏

それにしても寒かった~🥶

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