見出し画像

アート系NFTの発行プラットフォームをまとめてみた

先日CryptoPunksのNFTが605ETH($75万ドル相当)で売買されたことが話題になりました。

この背景にはFlamingoDAOというNFTを買い集めて運用するファンドのようなDAOがあるということを、最近話題のClubhouseで教えていただきました。

同じClubhouseの会話の中で、NFTには「何年産のNFT」のような概念がでてくるはずだよね、という話もありました。

実際FlamingoDAOの中の人は、世界初のNFTであり個数が10,000個と限られているCryptoPunksがデジタル世界でのRolexのような贅沢品になるということを話しています。

そこで弊社 BlockBase代表 @taijusanagi さんが「そういえば僕が前に作ってたDigital Art Chainは世界初のアートNFT発行プラットフォームかもしれませんね」と言うので本当か気になって調べてみました。

(↑現在は開発をストップしています)

NFT発行プラットフォーム一覧

ざっと調べただけでもこれだけ多くのプラットフォームがありました。(他にもこういうプラットフォームがあるよ、あったよ、という情報があればTwitterで教えてください)

スクリーンショット 2021-01-29 16.41.04

ここではいくつか特徴的なもののみを取り上げるので詳しくは下記リンクからご覧ください。

async art

Asyncでは、ユーザーはアート作品の創造、売買、収集およびトレードができますが、ひとつ面白い工夫が施されています。アート作品をプログラムできるのです!アーティストは、作品に加え、その作品の上にコードに従って動く「レイヤー」を作り出し、トークン化することができます。コレクターは、一つ以上のレイヤーを購入し、アーティストが指定した範囲内でレイヤーを変更することができます。言い換えれば、バイヤーも集団の一員として、作品の外観に影響を与えることができます(出典:https://blog.makerdao.com/ja/デジタルアート/

Rarible

NFT発行+売買プラットフォーム。ユーザーが審査なしで発行できることが特徴です。ガバナンストークンRARIを発行していて、RARIの用途として以下があり、DAOのように意思決定がされています。
・取引手数料の設定
・取引手数料をガバナンストークンホルダーに還元するか、それともコミュニティファンドに貯蓄するかの選択、またはその割合
・プラットフォームのトップページに掲載するNFTの選定
・技術的なアップデートなど

ZORA

トークン化したファッショングッズやアートなどのマーケットプレイスです。ZORAの特徴は、現物が物理的に存在するグッズもトークン化して取引する点です。アーティストやブランドはZORAと契約し現物のアートやファッショングッズを預け入れることで、それらをトークン化して販売でき、トークンの購入者はトークンををバーンすると、現物を郵送で受け取ることができます。

自分があまりNFTの最新事情を追っていない間にだいぶ進化していました!

で、Digital Art Chainは最古だったのか?

Digital Art Chainのコントラクトをetherscanで見てみましょう。

https://etherscan.io/token/0x323a3e1693e7a0959f65972f3bf2dfcb93239dfe

スクリーンショット 2021-01-29 17.07.44

Digital Art Chainの最初のトランザクションは2018年5月に発生されています。

他のサービスとともにetherscanで分かる範囲で並べてみました。アーティストごとにコントラクトを発行するタイプのものなどは探すのが難しく断念しました🙇‍♂️

Super Rare:1033 days 7 hrs ago (Apr-02-2018 01:02:04 AM +UTC)
Digital Art Chain:990 days 8 hrs ago (May-14-2018 11:17:46 PM +UTC)
MakersPlace v1:943 days 8 hrs ago (Jun-30-2018 11:37:15 PM +UTC)
KnownOrigin:877 days 16 hrs ago (Sep-04-2018 03:31:52 PM +UTC)
Rarible:393 days 19 hrs ago (Jan-01-2020 01:22:44 PM +UTC)
Async Art v1:338 days 7 hrs ago (Feb-26-2020 01:05:24 AM +UTC)
Mintable:65 days 3 hrs ago (Nov-25-2020 04:49:13 AM +UTC)

Super Rareのほうが約1ヶ月早くリリースしてトランザクションを起こしていましたね、マキさん残念!😂

ちょっと考察

調べる過程で出てきた考えをまとめます。

・発行プラットフォームは乱立しており、これからも増えていくだろう。クリエイターはどのプラットフォームで発行するのが良いか選ぶのが大変そう。単純に比較するサイトや、複数のプラットフォームで発行しつつどこかで売れたら他のプラットフォームでは出品を取り下げるなどアグリゲーションしてくれるサービスの需要が産まれそう。

・「何年産のNFT」というビンテージ的価値が本当に生まれるとしたら、その希少性の証明をサポートするデータが重要になりそう。各プラットフォームのトランザクションのデータを集める作業は面倒だったので、プラットフォーム・さらにはチェーンを越えてcrypto collectiblesのデータを提供してくれるサービスはクリエイター・購入者・マーケットプレイスなどからも需要がありそう。The Graphプロトコルで提供されるクエリのようなイメージ。

・NFTがDeFiと組み合わさるのは確定した未来で、実際NFTを担保にしたローンやNFTを分割してトレード可能にする動きがある。周辺で必要なツールのニーズが出てくるはず。BlockBaseが注力しているアイデンティティ(DID)周りでもなんかありそう。

・結局デジタルアートを作ったり買ったりを楽しんでると当事者として見えてくるものがありそうなので楽しむ。


以上です。考えていることについて、BlockBaseとしても色々試していこうと思うので興味のある方はぜひお話ししましょう。読んでいただきありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?