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V-MAX 1200はカッコいい素晴らしいマシンだった

2020年1月から2022年2月までV-MAX 1200を所有していたので、まとめておこうと思います。

手に入れるに至った動機
 夏のある日の夕方、近所の100均に黄色のV-MAX 1200が止まっていてカッコいいなと思って、ライダーが相当な高齢者の方だったのですが声をかけて話しをしたら、リッター7kmしか走らんがとても楽しい、言っておられたので手に入れてみることにしました。
 バイク屋さんのマシンや、オークションの機材も幾つか見に行ったのですが、良い機材は100万円ぐらいするし、オークションの安いのは10万円ぐらいからあるのですが、あちこち傷んでいる感じだったので、暫く探しあるき、最終的にはバイクメカニックの方がメンテナンスされている機材を譲って頂けました。

乗り出すとすぐメンテナンスが必要になった
 引取に行って帰りにエンストしてしまい、結局、西東京のライトアームさんにお世話になり、レギュレーターの交換をすることになりました。
 ライトアームさんは、事実上V-MAX 1200の専門メンテナンスをやっておられ、専門知識と技術が非常に力強く感じました。
 その後、暫く使っていたのですが、真冬で朝マシンの下に緑の液体が漏れているので、よくみたら、クーラントだったので、これもライトアームさんで修理をして頂きました。

乗り出した感想
 1996年の北米モデルを入手したのですが、車体からはその時代のオイルとガソリンと古いマシンの匂いがします。そしてエンジンをかけると図太い80年代のバイクの排気音がします。インライン4のGPZ900Rの特にA6までの逆輸入車の図太い排気音が好みだったのですが、このVmaxの80年代のV4型大排気量エンジンも素晴らしいです。 
 取り回しはかなり重いです。装備で300kgぐらいだろうとおもいますし、エンジンがダミータンク直下までの高さまであるので、重心が低いこともなく、しっかり支えて取り回しする必要がありました。
 アドベンチャー系のリッターマシンと比べると足つきは良く、かなりの重量があるのですが、不安はありません。
 エンジンのピックアップは非常によく、軽くアクセルを動かしても遅れなくエンジンが吹け上がります。クラッチをつなぐと、特段にアクセルを吹かさなくてもグッと重いマシンを押し出します。エンストする感じは全くありません。車体が重いので落ち着いた挙動を感じました。
 1速、2速、3速とギアを上げながら走っていくと、常時太いトルクでグイグイと前に押し出す感じが続きます。しかし、一般道では、エンジン回転数が4000rpmを超えるとこにはいかず、6500rpmからのVブーストを使う機会は無いです。
 ガソリンはレギュラーガソリンが良いらしいです。ハイオクだと調子が悪くなると聞いていたのでレギュラーを入れていました。
 燃費はリッター10kmぐらいで、タンクが最大12リッターなので、だいたい100kmで給油が必要になります。ここがこのマシンの弱点で、ツーリングでこまめな給油をせねばならず、ガソリンスタンドを探しながら走る感じになります。街から離れた峠道などに行く時には、事前にガソリンスタンドの有無や営業時間の確認が必要になります。

素晴らしいデザイン



一年ぐらい乗っていて感じたこと
 ETCもついていないし、短距離射程のマシンなので、往復100km以下の近場行ったのですが、駐車場や、コンビニで停めていると、結構声をかけられました。バイクにのっていないおばちゃんからも声をかけらるので、存在感のあるマシンだなと思いました。 最初はそれほど気にしていなかったのですが、立体感があり、強さを感じるマシンで、いわゆるレトロマシンの雰囲気ではなく、どんどんカッコいいマシンだなともうようになりました。

メンテナンスの部品調達が難しくなりつつある
 当初からオーリンズのリアサスペンションがついていたのですが、オイル滲みがあったのですが、少しづつ漏れてきたので、サスペンション交換をすることにしました。ライトアームさんによると、純正のサスペンションはすでに入手できないし、オークションなどででている中古のリアサスペンションもヘタっていたり、曲がっていたりするので使わないほうがよいとのことで、オーリンズや、Progressiveの新品を探しました。
 (Progressive 12Y3 のリアサスペンションが適合するのですが、ほとんど買えるところがありませんでした。ネットで調べると40%ー50%値引いたサイトがあちこちにあるのですが、全て詐欺サイトでした。注意しましょう。)
 最終的には、U-CPの物に換装しました。通常使用では問題なく使えて非常に良いと思いました。
 また、消耗品であるバッテリーが弱くなってきたので、これもネットででてくる秋月電子のLongバッテリーへ換装しました。非常に強く起動し、全く問題なく使えております。
 これらは、まだ自分や普通のオートバイ屋さんで対応できますが、エンジン、ミッション周りの話しになるとヤマハのディーラーでも対応できなくなっているので、ライトアームさんどの専門店に頼る必要があると思います。

さらに乗っていったときの良いとこ悪いところ
 このマシンは、かなり重量があるので、スーパースポーツ系マシンのようにコーナー直前にフルブレーキングしてコーナに突っ込んでいく、という走りは中々難しく、ストレスを感じていました。一方、直線加速はよく、Vブーストを使わなくても十分過ぎる加速力、エンジン音、排気音、を含めて気持ちよい加速を堪能できました。
 燃費リッター10kmでタンク12リッターで最大120kmぐらいであり、航続距離100kmはかなり短く、高速道路ならサービスエリア2箇所で給油が必要になりますし、郊外にでると、ガソリンスタンドが気になり、これもなかなか大きなストレスになります。
 非常によいデザインのマシンなので、トップボックスなどを付けたくないため荷物はまったく乗らないですね。ウエストバッグを身に着けていく感じで、買い物もほぼやらない用途ですね。
 エンジンの発熱が非常に大きいので、夏場に渋滞路を走るとオーバーヒート気味になり、快適ではないです。エンジンの調子だけを言えば冬場が非常に調子良いと思いました。
 このような、欠点もあるのですが、デザインも最高、音も、加速も良いので何度も手放すことを考えましたがなかなか手放せませんでした。


力強いマシン


そして、手放す時期が来た
 古いマシンなので、常にメンテナンスをして調子を維持していく必要があります。
 手放す決断をした最大の理由は、航続距離が短く、よく行っていた峠の往復200kmが無給油で走れなかったからです。その結果、十分にマシンと対話する時間もとれず、距離を走り込めない状態になり、勿体ないな、と感じていました。
 もう1台もっている古いアドベンチャータイプのR1150GSは、400km-450kmの航続距離があり、かつ峠でもかなり速く、荷物もたっぷり載せられるので、それと比較してしまうと、V-MAXは近場で使うマシンであり、私の使い方だとどっぷりと楽しめなかったです。
 V-MAXは、よいライダーズカフェが30km以内にあって、空いた郊外の道を走っていき、ぼーっとコーヒーを飲んで戻ってくる、という使い方が良いなと思います。
 とってもカッコいい、しびれる音、太いトルク、強い加速の良いマシンなのですが、十分に使ってやれないストレスがありました。飾っておきたい気持ちも強かったのですが、バイクは走らせてナンボなので、しっかり乗ってくれる人に譲ったほうがいいかと思いました。

V-MAX1700も良いなとおもいます。どこかで手に入れてみたいです。
ありがとう、V-MAX1200。 ロングセラーのマシンの良さを理解できました。

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