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綺麗な写真は山ほどあるけどそれでも自分で撮りたい

私は風景写真を撮ることが多いです。
素敵な風景写真はたくさんあるし、AIが作成してくれたものでも本当に素晴らしいものがたくさんあります。
それでも、ぱっと見だと他の人が撮ったのと同じような風景写真を、なぜ私は撮りたいのか、ということについて書きたいと思います。

私の撮った写真を、何も言わずに誰かに見せると、それは、世の中の綺麗な風景写真の劣化版としてしか認識されないと思います。
だけれど、どうしてその場所に行ったのか、その場所に行くまでにどういうことがあったのか、風景を見て何をおもったのか、帰り道どういうことがあったのか、写真には写っていないことも、全てがその写真に込められています。
私にとって、写真はその瞬間を記録するためのものではなく、その近辺の思い出を鮮明に思い出すためのトリガーのようなものだと感じています。

この写真は、始めて転職を決めた時、入社前にもらえた休暇で冬のニュージーランドに行った時のものです。
どこか自然の多いところに行きたいと思い、ニュージーランドの南島にあるクイーンズタウンというところに行きました。
慣れない場所で、拙い英語でなんとか車を借りて、ドライブをし始めると、目の前に広がる雄大な自然に気持ちが高まりました。好きな音楽を流して、ただドライブをするのがどれほど最高か、今までのドライブの中でもっとも気持ちが良くて、もうずっとドライブしていたいと思ったほどです。
レンタカーをした初日、せっかくだから夕焼けをどこかで撮りたいと思い市内から車で10分ほどにある登山コースに向かいました。
人はほとんどいなくて、ハイキングを通してすれ違ったのは数人程度でした。湖の辺りを超えて坂道を登るとこの写真を撮った場所に辿り着きました。
まだ夕焼けどきではなかったのですが、そこから見える景色はすでに最高で、景色を見ただけで涙が出そうになりました。そこでずっと景色を眺めていました。
日が傾いてくると、遠くの雲に光が反射し虹ができているのが見えました。急いでカメラを取り出して撮った写真がこれでした。
クイーンズタウンで初めて見た夕焼けは、海外に1人で行き、車を借りて、登山をした、ということも相まって間違いなくこれからも記憶にしっかりと残り続ける時間でした。
長くなってしまいましたが、このように写真を見るとその時の記憶を鮮明に思い出すことができます。きっと、多くの人もそう思っていると思いますが、改めて言葉にしてみました。だから、私は写真が好きです。

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