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コダック・ポケットインスタマチックカメラ〜「なつかし断捨離日記」

みなさん、こんにちは。
ケイズハウスのなかの人です。
ケイズハウスは、実家じまい(相続)や
マンスリーマンションを得意とする不動産会社です。

古ぼけてしまった大切な実家。
まるでタイムスリップしてしまったかのような子供部屋。
親と子の未来を見据えた断捨離は、宝物と感動でいっぱい。

このコラムでは、昭和の昔、
こどもたちには「ちょっとだけ手の出しにくかった」
ベストセラー商品の当時の価格や時代背景を探りながら、
その魅力を語っていきたいと思います。

             ◇

たまに、年老いた母親が旅行に行った際のアルバムを見せられることがあります。何枚も何枚も、同じ絵柄やピンぼけの「失敗作」までがきれいにアルバムに貼られています。

「こういうのは、いらないじゃないか」と私が言うと、「そうは思ってもなかなか捨てられないのよ」と言いいます。昭和女子のフィルム1コマへの思いはかくも強いもの。ちなみに母の使っているカメラはデジカメです。

「1コマへの思い」で思い出されるのが、このコダック・ポケットインスタマチックカメラです。

1972年からシリーズ化されている商品ですが、私の記憶にあるのは、板チョコ2枚重ねぐらいの「薄さ」の(当時としては十分な)近未来的デザインのモデルでした。

「110フィルム」と呼ばれるカセットタイプのフィルムやスライド式の標準望遠切り替えなどがとてもカッコよかった。私は運良く入手し、中学校の修学旅行に持っていきました。

発売は1975年(テレインスタマチックシリーズ)、価格は9800円。現在の価格に直すと約1万8000円です。

なんとなくぶら下げていてもカッコの良いカメラでありましたが、欠点もありました。

コンパクトさを追求したため、フィルムは主流の35ミリではなく、その約4分の1のサイズしかなく、子供心にもあまり写りがいいとは思えませんでした。

さらに思い出深いのが付属のストロボです。

これが一発発光の使い捨てのため、全部で8玉しかないカートリッジを、さて、いつ使おうかと命を縮める思いで修学旅行に臨んでいたような気がします。

メーカー側にそんな意図があったかどうかはわかりませんが、本体価格を安めに設定し、消耗品で稼ぎを出すというのは子供にはきついシステムでした。

ふと、その当時のアルバムを見返してみました。何枚もの失敗作が大事そうにアルバムに貼られていました。

では、また、次回をお楽しみに。




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