見出し画像

「大佐に手紙は来ない」

ガルシア=マルケスの『百年の孤独』がついに文庫化するということで、今月の発売前に、『ガルシア=マルケス中短編傑作選』を読み始めた。ガルシア=マルケスは比喩がすごく良くて、たとえば、最初に収められている「大佐に手紙は来ない」の次の一文

「他の黒い喪服姿の女たちは、川の流れを眺めるのと同じ表情で遺体を見つめている。」

とか本当にすばらしい。川を眺めている時の表情ってたしかにある気がするし、ここで例えば海を眺める表情だと、葬儀の遺体を見つめる表情にならないなと思う。あと逆に、遺体を見つめるのと同じ表情で川の流れを眺めている時もあるよなあ、とか。いろいろ考えらながら読んでいると、なかなか進まない。『百年の孤独』文庫版が出るまでには読み終わりたいなと。


今日のネコ
油断するとすぐこれ



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?