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デキる父親なので朝飯前にカブトムシを獲ってきた話

男の子にとってデキる父親とは何か?

それはヒーローのような父親だ。

ではどうすればヒーローになれるのか?

それはカブトムシだ。

カブトムシを捕まえることだ。カブトムシを捕まえると男の子にとってヒーローになれる。

いや、カブトムシそのものがヒーローだ。じゃあ父ちゃんは…?

まあいい。

こういう父親は「〜すべき」「〜あるべき」みたいなやつって炎上するんだろうか?世の中はこれのお母さんバージョンにはめちゃ厳しいよな。

まあいい。

とにかく父親たるもの、カブトムシくらい捕獲できないといかん。

3歳くらいになると男の子は好奇心旺盛で虫が好きになったりすることも多いだろう。女の子でも虫が好きになるかもしれない。

そこでカブトムシだ。虫に興味があるならカブトムシが好きじゃないわけがない。父親は子供のためにカブトムシを獲らねばならぬ。

カブトムシを獲りたくば、真夜中か、夜明け前に行動するべし。デキる父親ならば朝飯前、仕事前にちょいと早起きをして行動すべし。

準備はライトと捕獲して持ち帰り用の適当なタッパーだけでいい。網なんていらん。タッパーには通気穴を空けておく。

僕の場合、朝ちょいと早起きをして4時半頃近所の公園に行き、クヌギの木を一本一本見てまわった。

梅雨時なのでなかなかチャンスがなかったが、降水が少ない夜の明け方を狙った。やつらも雨で外に出れないので雨がちょっとでも降らない夜は貴重な行動機会だろうと見込んだ。

案の定、もう明るくなりかけているのにわずかな樹液を貪るオスのカブトを発見。そのあと飛翔中のオスを発見したので走って追いかけてはたいて捕獲。オスを二匹飼ってバトルさせるのも一興だが、虫かご二つは妻から苦情が出そうなので泣く泣く一匹リリース。

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タッパーにサッとカブトを入れると家路につき、予め用意しておいた飼育セットを展開する。最近は100均で全部揃うのでいい時代になった。100均と言いつつ、中型の虫かごは300円する。100均で売ってるけど100円じゃない罠。

どうでもいいけどこの虫かごって僕が子供の頃の30年前から全く姿を変えてないのすごい。生きた化石。ケータイ電話だって自動車だってパソコンだって信じられないほど変わっているのに何の技術革新も起きてない。

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それはさておき、もう息子は夢中である。

もともと少ない語彙が「カブトムシだー」だけになってしまい、玄関に座り込んでカブトムシがゼリーを食う様子をずっと見ている。自分で捕獲したカブトムシでこんなに喜んでくれるのは実に誇らしい。

薄暗い時間、クヌギやコナラのある公園では、カブトムシを見つけることはその他の虫を見つけるよりか容易い。

なにも罠を仕掛ける必要はない。罠は罠で面白いのだが。

奴らはウヨウヨいる。適当にその辺にいる。ポイントさえ間違えなければ必ず出会える。

たとえば、クワガタはなかなかいない。オオクワガタがレアリティ星5/5のSランクだとすると、カブトムシはレアリティ星1つである。モンシロチョウと同じくらい。それでいて図鑑の表紙では黒いダイヤことオオクワガタさんとタメ張る人気キャラなのでコスパが異常。

昼間、カブトムシはカラスの餌食になりがちだ。きっとウヨウヨいるからカラスの格好のおやつなのだろう。カブトムシの惨殺死体がある場所周辺ならば、夜行けばきっと生きたカブトムシはその辺の木にしがみついているはずだ。

ここまで読んだらもうカブトムシを捕まえたくてしょうがなくなっていると思う。さあ、捕まえに行こうぜ!!


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