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賢人たるには学び続けること

「賢人と愚人との別は、学ぶと学ばざるとに由って出来(いでく)るものなり。」

福沢諭吉『学問のすゝめ』

『学問のすゝめ』といえば冒頭の「天は人の上に人を造らず人の下に人を造らずと言えり。」という一文が有名だ。誰でも知っている。しかし、この冒頭の一文は導入に過ぎない。この説の趣旨は引用した部分に表されている。『学問のすゝめ』というタイトルからして当然だ。

言われてみればもっともなことだと思う。だが年を取ると「学ぶ」を実行するのが思いのほか難しい。

一つに、頭が固くなる。自分にとってなじみのない概念や発想を受け入れるのが難しくなる。既存の知識や経験が心理的盲点を作って邪魔をするのだ。

二つに、学ぶのはしんどい。頭を使うのは体を使うのに比べてはるかに疲れる。ぐったりする。集中力も続かない。

賢人たるには学び続けなければならない。やはり何を学ぶかが要点だ。幸い、私の場合、もっと広く、もっと深く知りたいと思う分野がいろいろとある。憲法について、民法について、行政法について、カール・ポパーについて、バーリンについて、デジタル仕事術について、日本語作文について、話し方について、などなど。そのような分野の新しい知識を身につける学びは苦にならない。しんどいこともない。まだまだ世の役に立てることがあると思える。

参考


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