電動バイクは買わない
電動バイクをウチの近所ではあまり見かけない。もっぱら、電動アシスト・ママチャリが闊歩(走?)?している。スイカヘルメットをかぶった出川哲朗をテレビで見るくらいなもの。
10年少し前、上海で電動バイクが流行し始めた。すーっと音もなく後ろから追い抜かれる。道路脇を歩いているのに危なくてしょうがない。バイクなら音がするからわかるし、自転車ならスピードが出ないからまだましだ。
聞くと、免許が要らないという(本当か?)。値段は10万円ほどらしいので買おうかとも思った。歩くより便利だし、渋滞はない。当時と機種はちがうだろうが、中国ヤディア社の電動バイクが日本で発売されるという。
バイクは中学生の頃から乗っていた。もちろん、無免許だ。ホンダ・スーパーカブ。通学には使わなかったけれど、夜の部活(天文部だった)にはときどき乗って学校に行った。田舎のこと、わたしだけじゃなかった。スーパーカブに乗れないヤツはいなかった。
高校に入って、自動二輪の免許をとりに行った。自動車学校の先生に「乗れるだろう?」と言われ、「いえ、乗ったことはない」と教えを請った。実技はスクーター、ノンクラッチでウインカーがついてなかった。左に曲がるのは左手を真横に出し、右に曲がるのは肘を折って左手を挙げた。これでナナハンに乗れる免許がとれた。今でもクラッチ操作はできない。
当時、スーパーカブは「足」だった。バイク通学は禁止だったけれど、たまたま乗って行って見つかって大目玉を食らったこともあった。バイクがなければ遊びにも行けないし、塾通いもできなかった。いちどバイクに乗ると自転車には戻れない。
あれから、ずっとバイクには乗っていない。中国製電動バイク、値段はスーパーカブの半分以下、出川バイク(ヤマハらしい)の1/3の安さだ。あれば便利だろうなあと思うのだけれど、やっぱり、買わない。
自分の足があるじゃないか。がんばって、歩くことだ。
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