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月刊「群盲評象」(試読ご希望の方向け)

現代は科学が進歩した時代だとよく言われます。知識を獲得するほど新たな謎が深まり、広大な未知の世界が広がります。知は無知とセットになっています。優れた科学者はなんでも知っているよう…
本マガジンでは、桜井健次の記事をとりあえず、お試しで読んでみたい方を歓迎します。毎日ほぼ1記事以上…
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#サイエンス

空気をなくせ

月の色が赤くなることが、数1000年前にはあったということだ 皆既月食もしくは月が水平線に近い時、太陽光のなかの青色光が大気散乱により弱まる 赤色成分が相対的に強まって、月は赤く見える 夕陽が赤いのと同じような大気現象だ 月の色が血のように赤いのを不吉だと考える者たちも大勢いた その不吉は、自分たちと対立する宗教のせいだと互いに罵り合っていた ついに人類は科学的見解とスピリチュアル見解の合体を選択した 大気現象は空気があるからこそ生じるものだ もし地球に空気がなければ

ディープフェイク詐欺

毎週火曜日と木曜日は、最近Voicy ラジオ放送で語った内容に補筆、追記、改訂を行い、まとめ直したコンテンツをお送りします。多くのものは2回、3回にわけて放送したものですので、それらの内容を1つにまとめ直し、参考資料へのリンクを入れ、さらに、それらについての解説も追記しております。この記事は、マガジンご購読の皆様限定になります。ただし、この記事のもとになっているラジオ放送は、インターネット上で、どなたでも無料でお楽しみ頂けます。また、このラジオ放送とタイアップした無料メルマガ

時空を超えたカメ

毎週水曜日、合成画像を作っています。 2024年9月13日、京都府木津川市のJR奈良線上狛駅構内で信号が赤から青に変わらないというアクシデントがありました。その原因は、線路を切り替えるポイントにカメが挟まり、ポイントが動かなくなっていたためと分かりました。1時間後に運転再開になりましたが、いまなお、カメがどこから現れたのかなどは謎に包まれています。今日は、ウサギとの陸上スピード競争に勝つために、4次元の時空を超えたカメが、うっかり鉄道駅の構内に迷い込んでしまった様子を、列車

方向音痴のメカニズム

毎週火曜日と木曜日は、最近Voicy ラジオ放送で語った内容に補筆、追記、改訂を行い、まとめ直したコンテンツをお送りします。多くのものは2回、3回にわけて放送したものですので、それらの内容を1つにまとめ直し、参考資料へのリンクを入れ、さらに、それらについての解説も追記しております。この記事は、マガジンご購読の皆様限定になります。ただし、この記事のもとになっているラジオ放送は、インターネット上で、どなたでも無料でお楽しみ頂けます。また、このラジオ放送とタイアップした無料メルマガ

配達人の死

ピザ配達人の仕事をどう思う? 地味なようだが、いろいろな発見があるよ 昨日配達に行ってきた筋トレのジムは、かつてはガソリンスタンドだった その前はゲーム喫茶だった ここまで倒産、廃業が続くとはね このジムがつぶれる前にお祓いでもしてもらったら? そんな軽口をたたいのだが、運命の岐路だったようだ 店に帰ろうとしたら、屈強な男たちに呼び止められた 話があるって 男たちからは、ピザ配達の仕事はこれが最後だと言われた もう働かなくても楽して暮らしてゆけるって そんなわけで、

トランプ・ハリス討論の波紋

2023年から、毎週日曜日、マガジンご購読者のみがお読みいただける特別記事(タイトル以外は非公開)をお送りしております。 現代はインターネットの時代ですので、note に記事を普通に書けば、見知らぬどなたの目に触れるともわかりません。それが新たな出会いやコミュニケーションのきっかけを生む可能性があり、楽しく有意義です。 他方、昨今は、いろいろな問題に対し、特定の主流意見と、それに対立する意見に二分され、溝が生まれることも多くなりました。2020~2023年で言えば、COV

ベネツィアの歩き方(中編)

人生はひとつの旅であり、また本物の旅にも人生の一面が投影されます。そのため、旅論は人生論でもあります。8世紀、唐の時代の著名な詩人、李白の「春夜宴桃李園序」には「夫天地者萬物之逆旅 光陰者百代之過客」とあり、日本の江戸時代、17世紀の俳人、松尾芭蕉の「おくのほそ道」には「月日は百代の過客にして ゆきかふ年も又旅人なり」とあります。 毎週土曜日、「旅」、「旅行・トラベル」、「旅のような人生の道のり」といった「旅」に関係するワードをテーマに含む短めの記事をお送りします。抽象的な

祟りの地

懐かしいのは当たり前だろう? 数10年ぶりなんだから 夜汽車に揺られながら、長い時間、ずっと楽しみにしていたよ 途中の駅に止まるたびに、あといくつと指折り数えたよ 無人駅を降りた ここから歩いて山を2つ越えるんだ 一本道なので迷う心配はない 辺鄙なところだが、郷里は特別なものだ 「帰って来るな」という差出人不明の手紙が届いていたことを思い出した おそらく、いたずらに違いない だが、なぜ帰郷のことがわかったのだろう? だいぶ近づいてきたが、足元に何かあって転びそうになっ

高齢者の孤独を識別するAI

毎週火曜日と木曜日は、最近Voicy ラジオ放送で語った内容に補筆、追記、改訂を行い、まとめ直したコンテンツをお送りします。多くのものは2回、3回にわけて放送したものですので、それらの内容を1つにまとめ直し、参考資料へのリンクを入れ、さらに、それらについての解説も追記しております。この記事は、マガジンご購読の皆様限定になります。ただし、この記事のもとになっているラジオ放送は、インターネット上で、どなたでも無料でお楽しみ頂けます。また、このラジオ放送とタイアップした無料メルマガ

ペンギン大脱走作戦

毎週水曜日、合成画像を作っています。 2024年8月下旬頃、愛知県知多半島沖の日間賀島(ひまかじま)で開催中のイベント会場からペンギンが脱走し行方不明になるハプニングがありました。2024年9月8日、愛知県知多市の新舞子マリンパーク付近の海岸近くで発見され保護されました。けがもなく健康状態に問題はないということですが、このペンギンは知多半島西側の海を40キロ以上移動したと見られます。今日は、ペンギン大脱走事件で困惑し懸命に探し回る人々を尻目に、離れた場所にひょっこり姿を現し

GPT-4はハッカーになれるか

毎週火曜日と木曜日は、最近Voicy ラジオ放送で語った内容に補筆、追記、改訂を行い、まとめ直したコンテンツをお送りします。多くのものは2回、3回にわけて放送したものですので、それらの内容を1つにまとめ直し、参考資料へのリンクを入れ、さらに、それらについての解説も追記しております。この記事は、マガジンご購読の皆様限定になります。ただし、この記事のもとになっているラジオ放送は、インターネット上で、どなたでも無料でお楽しみ頂けます。また、このラジオ放送とタイアップした無料メルマガ

ケーキ1つに死人が2人

ドアをたたく音がした 「うまく追い返せ。余計なことを言うとお前の妹が助からないぞ」 さるぐつわも両腕のロープもほどかれ、解放された 「はい」と言ってドアを開けた 「一言も口をきかないでください。潜伏中のテロリストを追っている公安警察です」 唇をいっさい動かさず早口に小声で言ったかと思うと、ぱっと明るい表情になって、まわりに聞こえるような大声で言った 「お忘れ物をお届けにあがりました。このあたりかと思ったら、ずばりでした。よかった!」 調子をあわせるようにうなずき、頭

食品容器由来ナノプラスチックの自衛策

2023年から、毎週日曜日、マガジンご購読者のみがお読みいただける特別記事(タイトル以外は非公開)をお送りしております。 現代はインターネットの時代ですので、note に記事を普通に書けば、見知らぬどなたの目に触れるともわかりません。それが新たな出会いやコミュニケーションのきっかけを生む可能性があり、楽しく有意義です。 他方、昨今は、いろいろな問題に対し、特定の主流意見と、それに対立する意見に二分され、溝が生まれることも多くなりました。2020~2023年で言えば、COV

ベネツィアの歩き方(前編)

人生はひとつの旅であり、また本物の旅にも人生の一面が投影されます。そのため、旅論は人生論でもあります。8世紀、唐の時代の著名な詩人、李白の「春夜宴桃李園序」には「夫天地者萬物之逆旅 光陰者百代之過客」とあり、日本の江戸時代、17世紀の俳人、松尾芭蕉の「おくのほそ道」には「月日は百代の過客にして ゆきかふ年も又旅人なり」とあります。 毎週土曜日、「旅」、「旅行・トラベル」、「旅のような人生の道のり」といった「旅」に関係するワードをテーマに含む短めの記事をお送りします。抽象的な