another RISKY~「RISKY(リスキー)」もう一つの結末予想(1)
この度、電子コミック配信サービス月間利用者数2800万人の「めちゃコミック」でランキング1位を獲得した、CMでも話題の人気漫画『RISKY~復讐は罪の味~』が実写ドラマ化し、3月25日からドラマ特区枠にて放送することが決定。
本作は「めちゃコミック」のオリジナル作品で、累計ダウンロード数は1700万超えの超人気作。
幼い頃に両親を失い、姉に育てられたヒロインが、姉の人生を狂わせた“女”に復讐を仕掛けていく、スリリングで急展開な痛快ラブ・サスペンスです。(ドラマ公式サイトより)
これはドラマが原作と違った結末になることを受け、ドラマ公式Twitterが「#リスキー予想」として募った、ドラマ版の勝手な結末予想です。
「ねぇ、私がそんなに弱い女だと思ってた…?」
彼女はベッドの上に俺を押し倒した姿勢で、脚の間に自分の膝を割り込ませる。
そこにある顔は、懐かしいような、なのに知らない人のような。
どうして君がここにいるの、かなた。
「遺体がなくても、遺書があれば死んだって信じちゃうのね。結局邪魔な私が消えただけ。ずるいあなたは悲しみもしない、そうでしょう」
混乱する頭で考える。もしかなたが生きていたなら、俺の部屋の合鍵を持ったままだったなら。
かつて好きだった意志の強い眼が、今はこんなにも憎しみに満ちている。
すべて操っていたのは、ひなたではなく君だったのか。
「今日は俺を殺しにきたの?」
答える代わりに、彼女は俺の首にほっそりとした両手をかける。
それはとても正しいことのように思えた。
俺は君を不幸にして、君の大切な妹を汚したのだから。
でも、いくら君が奪おうとしたって、俺にはもう失うものなんか残されていないんだ。
商社勤務で、将来を嘱望されて、幸せな結婚をして。
思い描いた人生は、手近な快楽に身を委ねたことで少しずつ綻んでいった。
そして君が死んでなお、俺は誰もが羨むような自分を取り繕おうとした。
今ではもう、何を必死に守ろうとしていたのかもよくわからない。
確かなのは、俺が間接的にであれ君を殺したということだ。
だから殺したはずの君が目の前にいて、俺は救われた気持ちになる。
重ねた罪が一つ許されたような気がして。
「会えて嬉しいよ」
俺は彼女の黒髪に手をやる。その漆黒は、俺の心の闇を吸い込んだかのような色に見えた。
柔らかな感触は彼女を愛していた頃の記憶を呼び起こす。
(続く)
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