愛知県知事解職請求 中川区提出署名簿の様子

はじめに

しばらく追加情報が少なく、私自身の本業の忙しさや、あいちトリエンナーレ開催事業費関連調査に時間を取られていましたが、久々にリコール関連の調査記事です。
以前も疑義が感じられるとしていた、県警がさ入れでもアピール?されていた中川区について。署名簿受領時の選管の調査資料より、署名番号や子番などがわかりましたので、少しデータ整理してみました。

引用元

田中弁護士ブログにアップされた、情報開示請求での資料に基づいて調査しています。

前提事項

なお、中川区の署名簿は1号から3443号及び10000号から12519号です。この署名簿毎につける番号を「親番」と称することとします。

これとは別に、署名1筆ごとに打たれる番号があります。こちらを「子番」と称することとします。

一般認識としては、

親番はKKRで、請求代表者・受任者・ボランティア等が記入作業
子番は各選管で、請求代表者・受任者・ボランティア等が記入作業

と思いますし、一旦その認識でよいと思います。
(実際には親番を各選管にてボランティア等が修正している事例もあるようです。誰の指示だったんでしょうね)

委任状の有無状況

まず、委任状の有無状況について。
横軸を署名簿の親番号にして、色で委任状有無を表しています。
(縦軸は見やすさのためにずらしたので、値に意味はなし)

画像1

画像2

親番1800号付近までは、委任有中心で一部委任無し混在。
以降は委任無しです。10000号以降はすべて委任無し。

ただし、このうち、2000~2999号と10000号代はちょっと事情が違うかもです。それについては次の項で。

署名簿1枚当たりの署名人数

次に、署名簿1人あたりに書かれていた署名人数です。横軸は親番の号数です。委任有無については、点の色で表しています。

画像3

画像4

先に「2000~2999号と10000号は少し事情が」の点。
それら号数はすべて1筆のみ記載です。推定ですが、A4版の請求代表者用署名簿であると考えています。それなら委任状が無いのは理解できます。

それ以外の号数を眺めると、赤の「委任有」は1筆から10筆までばらつきがあります。一方で、緑の「委任無」は7筆~8筆に固まっていることが判ります。この辺も分布拾ってみると面白いかもしれませんが、それはまたの機会に。

署名簿子番(選管でボランティア等により行われたナンバリング)

今度は子番です。中川区の場合は、子番が通し番でした。おそらくナンバリングスタンプを用いたと思われますが、分担して行ったようです。
ゆえに、1から始まる塊が5つ見られます。

画像5

②の途中のギザギザになっているところは、親番に対して逆順で打たれていたりする部分があったため。束ねていた署名簿をひっくり返してしまったのかな?という程度です。
プロットは署名簿の最初の子番を示します。傾きが大きいところは、署名簿の筆数が多い(親番1号が子番1~8、親番2号が子番9~12なら、1、9とプロット)ためです。

A4かもな、と考えている2000号代と10000号代が傾きが寝ているのは、1枚1筆だからですね。

委任有無と子ナンバリング重ね合わせ

上記の委任有無と子番ナンバリングを重ねてみます。

画像6

すると、勝手な読みですが以下が考えられました。

①と②の塊の分は、委任有と無しが混在する中を作業。
ただ、ほとんどが委任有かな。

③の塊はほとんど作業していない。けど、委任無しの塊が始まるところから作業を開始している。ちなみに1801号から作業

④の塊は、A4と思われるものを作業後、委任無しの塊の3000番台の作業を連続して行っている

⑤の塊は、A4だけを作業

作業の塊が、同一人物によるものか、複数人交代しながらなのかは判りません。また、子番ナンバリング後に親番を打ち直した可能性もゼロではありません。

県の指示調査結果との対比

委任無しの複数筆署名簿が怪しいと考えるのは、この問題に対しある程度調べている人なら認識できることと思います。それでは、県選管発表の有効と認められる/認められないの数と、委任有無について対比してみます。

画像7

総数が3筆ずれる原因は不明ですが、割合オーダー感としては、委任有無と有効判定に相関はなさそうです。
むしろ、委任状が形式上あるものにおいても、かなりの数が「有効と認められない」とされていると推されます。

委任状が形式上あって、それでも有効と認められないと判定されるためには、どのような条件でしょうか?

・受任者が存在しない
・署名者が存在しない
・その他見た目等により有効と判断されない(同一筆跡等)

最後に

中川区において、ナンバリングの作業塊の割り当てられによって、署名簿の不審さの中でも、少なくとも委任状に関する部分により共通される事項は、③④の作業を行った方の印象は「すべておかしい」になりかねませんね。

たまたま、そのような怪しげな部分に割当たってしまったのでしょうか

また余裕でれば、もう少し解析してみます。

今回はこれぐらいで。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?