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ピジョン株式会社 中期経営計画 その1

普段育児でお世話になっている ピジョン、どの様な会社であるのかを中期経営計画 から紐解きます。

その1は、中長期計画の 事業活動指針、成長戦略、ブランド戦略 についてです。

第8次中期経営計画 

第8次中期経営計画 2023/12期(67期)- 2025/12期(69期)(45 page)

第8次 の中期経営計画 が HP には掲載されており、作成は 2023年2月14日 です。
2025年までの 計画となっており、3カ年計画となっています。

キャッチフレーズ は
Celebrate babies the way they are

和訳すると
赤ちゃんをありのままに祝福しよう
になると思います。

育児用品が中心のビジネスですので、赤ちゃんに焦点を当てており、このキャッチフレーズがピジョンの会社としての取組を全て表すものとなります。

PDF の資料を読めば内容はわかりますが、想定していた以上にしっかりと戦略を組んでいるなと感心させられました。

第7次中期経営計画 振り返り

コロナ禍を経た 第7次中計の振り返りとしてはビジネス環境の変化に焦点を当てています。おそらく、前回の中計策定時には新型コロナの流行は予見できるものではなく、特に出生数の急激な減少は予想外中の予想外であったことが読み取れます。

ブランド戦略は前向きに成果を出したものの、商品として(ビジネスとして)は低調にならざるを得なかったと読み取れます。

キーワードとしては日本発のブランドとしてインバウンドにも期待をしていたということでしょう。これは2023年以降のインバウンド復調で今後のビジネス計画にて収益に寄与して欲しいものです。

激変する環境下における ピジョングループの事業活動指針

大きく3つの重要要素を掲げています。

Pigeon Way

頻出単語です。
今回 Pigeon Way (他企業で言う MVV: Mission, Vision, Value) の更新にあたり、経営理念と社是は 中核的存在から、独立した存在として定義し、存在意義を軸とした構成に変化しています。

存在意義

ピジョン における存在意義とは
「赤ちゃんをいつも新に見つめ続け、この世界をもっと赤ちゃんにやさしいばしょにします」
とされています。

これが、「Celebrate babies the way they are」ということです。

特に行動原理の中身は 「モノづくり」を生業とする中では非常に重要であると個人的に共感できます。

重要課題(マテリアリティ)

企業のビジネスを行う上で経営や財務状況に大きな影響を与える課題のことです。ピジョンでは5項目を設定しています。

これらのマテリアリティを評価し、適切に管理・開示することで、持続可能な経営を実現し、ステークホルダーからの信頼を得ることが求められます。

  • 事業競争力向上とビジネス強靭化

    • 存在意義につながる項目です。赤ちゃんを見続ける視点とそのための施策と鳴っています。

  • 環境負荷軽減

    • SDGs につながる項目です。世間の潮流として、避けては通れない課題です。

  • 社会課題への貢献

    • SDGs につながる項目でもありますが、赤ちゃんだけではなくその家族及び社会課題を視野に入れた、ピジョンとして提供する価値についてです。

  • 存在意義実現のための人材・組織風土

    • 企業としてビジネスを行っていく以上、その社員の活躍なくしては成立しません。その活躍のための場を会社として設定することは非常に有意義です。

  • 強固な経営基盤の構築

    • これら上述の取組を実施するにあたり、やりたい放題というわけにはいきません。特に株主までを視野に入れた場合、企業としての価値向上のためにはここに挙げられた強化策は必要であり、今後ステークホルダーと自社の理念との差異を如何に対話を通じて決めていけるかが焦点になるでしょう。

サステナブルな成長のために

出生数カバレッジが5割まで来ているということはかなりの成果であると捉えられます。

一方で単純な評価をすると、これまでは新興国中心の進出であったと読み取れるため、人口が増加しており、育児を取り巻く社会的な問題も多く抱えているであろう アフリカ地域を含めた成長国への進出は急務であると考えます。

モノづくりをしており、商品を売ることで儲けを出している以上、「知名度の向上」及び「商品の信頼獲得」は今後も必須のテーマです。

日本国内だけでも文化の違い、世代の違い、などなど多様性満載のところを世界の国々に進出するということは更なるハードルを越えていく必要があるでしょう。そのためにも確固たる中核的な 知名度と信頼 を獲得するためには地域戦略として現地の理解を深め対応していく必要があります。

※ 「ランシノ」 とはピジョンの海外ブランドです。

自社の強みはやはり哺乳瓶周りの商品ということは間違いないです。

既存領域の強みを活かし、これまで以上に顧客獲得のための施策が必要とされます。

ブランド・ものづくり に含まれると思いますが、ある程度の単価の向上を図っての高級路線にするのか、廉価版を設定することでグローバルビジネスに対応するのかも今後の焦点になると推測します。

いずれにせよ、グローバル規模での確固たるブランド確立が必要となります。

ブランド戦略

存在意義を企業活動の軸とし、商品を通じたブランド力向上に注力する と掲げています。

以下の6点が 存在意義の具現化 のポイントとなっています。

正直に言うと、個人的に③ だけはイマイチどうやって具現化するのか、ピジョンの商品・サービスからは直結してイメージできていませんでした。

以下のサイトを読むことで、イメージを掴むことが出来ました。

「ピジョンならでは」とは? については答えきれていないですが、やりたいことを推測するに User Experience (UX) に重きを置いた 価値の提供。と読み解きます。

注目すべき点は「お客様・・・」の部分かと思います。
ユーザーとして商品を購入する中でのユーザー視点での思いというのは躊躇することなく真摯にピジョンに届けましょう。

その2に続く

Coming soon…

おまけ:書籍 ピジョンの子育て

ピジョン社員の育児話。マンガ部分も多く、育児の息抜きに読みやすい。

※ ピジョン社員でも育児休暇についてはこんなものか(少し昔の話ではあるが)と正直思ってしまった内容もある。 マテリアリティとして ぜひとも 中長期に取り組んで頂きたい。


#男性育休
#家事・家計

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