『壊れた自転車』


今日もサービス残業を終わらせた
貼り付けた笑顔剥がして
街灯一つの駐輪場が広く感じる

いつまでこんな生活が続くんだろうって
白い息が消えてった

コンビニ寄って缶コーヒーと握り飯買って
今日は雑誌の発売日だから
500円玉貯金できないなぁとか頭の中でひとり言

サドルにまたがって大きな違和感
後ろのタイヤの空気がなくなってた
消えたはずの白い息が重く落ちてった

今夜は帰るのが30分は遅くなるなぁ
まぁ、誰も待ってないし、いいんだけどさ


「君がここにいたら」なんてまだ
流れる鼻水は寒さのせいだから

「君を思わない日なんてない」
朝が来たら忘れる癖に嘘ばっか

「君はもういないんだ」なんてほら
笑える冗談をいつ言えるのかな

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