逃避行
“日光を浴びると、セロトニンという幸せホルモンが脳内で分泌される。”
最近よくSNSでこんな文言のn番煎じでバズってるつぶやきを見かける。
じゃあさ、なんで僕は朝が怖いんだろうね。
まだまともに社会生活をこなしていたあの頃、学生だった16年間、僕は毎朝、朝日を浴びながら歩いていた。
だったら、だったらなんで今こんなんなんだ。
なにが「幸せホルモン」だよ、クソ喰らえ。
ほんとは日光って毒なんじゃねえの?
だって目がこんなに痛くて、反射で瞼が固く閉ざされるんだから。
天気がいいと死にたくなるのは、僕の頭がおかしいからなのかよ。
見たくないものが隅々までよく見えるから、
だから僕は今日も度のあわないレンズ越しにカーテンをしっかり閉めるのだ。
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