夢想、無想、無双

気に食わない夢を見た。

中学生のときの夢だった。
と言っても、事実無根、僕にとって都合のいい、幸せな夢だったが。

昨晩空きっ腹に突っ込んだデエビゴはよく効いたようで、深夜に1度目が覚めた以外は久しぶりにぐっすり眠れた。

二度寝したときに、先述の夢を見た。

今はほとんど縁を切った、元親友たちの夢。
中学の時の夢といったが、正確には「中学まで同じ学校に通った幼なじみたちの夢」である。


気に入らない。


いざこざなんてまるでなかったかのような夢だった。


あの3人のうちの一人が、主犯で俺をいじめたことも、親友がそれに加わったことも、
中学時代の部活で受けた嫌がらせも、全部全部なかったことになっていて、成人した僕たちが久しぶりに校内を見て回る夢だった。


目が覚めて残っていたのは、冷え性で手足が冷えきって布団に縮こまる僕だった。

今はもう、あの3人はおろか地元の人とは血縁者を含めて一言も連絡を取っていない。
いや、あの3人のうち1人だけは細々と続いているが。


僕には何が出来るんだろう。
最近そればかりが頭をぐるぐるしている。

僕は、黒瀬黑は、何になるんだろう。
何処をめざしているんだ、お前は。


「周りのもの全てに絶望した人の、心を殺された人の、最後の砦になりたい」

そう思って細々と生きているけれど、そんな大仰なものになれるのか?

正直分からない。


けど、なれるなれないじゃない、
なるんだ。

そう思い直して、とりあえず僕はまた休息のために布団へ潜るのだ。

もう少ししたら、溜まった洗濯物を一気に終わらせてしまおう。

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